いつもより食べたり、飲んだりすることが多くなる年末年始。胃腸に負担のかかる食生活を続けていると健康状態への悪影響はもちろん、体温にも大きな影響を与えます。そこで今回のテーマは「食と温活」です。一般社団法人日本温活協会の温活検定公式テキスト『冷え知らず先生が教える温活百科』(ワン・パブリッシング)の内容を元に、温活講座6回目をお届けします!
Contents 目次
体の冷えを左右する!?食べ物や食習慣を見直そう!
昔から食事は朝昼夜と1日に3回と言われていますが、1日2回の人もいれば、数回に分けて食事をする人もいます。それぞれの環境や体の状態によって食事の回数は異なりますが、長期間で考えると、食べ物はとても大切です。
中国伝統医学には「薬食同源」という言葉があり、食べたもので私たちの健康状態は変わり、食べ物には薬と同じ効果があると言う意味です。逆にみれば、偏った食事や間違った食習慣を続けていると、健康状態に悪影響をもたらし、体温にも大きな影響を与えるのです。
意識しないでいると、体を冷やす食材ばかりとっていることがあります。
例えば、仕事後の夜に毎晩ビール、立て続けに、チューハイやハイボールなどのアルコール飲料。唐揚げや天ぷら、フライドポテトなどの揚げ物。デザートにアイスクリームなどを食べたりしたら体はどうなるでしょうか。体を冷やす食べ物や飲み物ばかりとり続けていたら、体はどんどん冷えてしまいます。忙しい毎日を送り、ストレスが多い人こそ、自分の体を考えた食事をとることも大切なのです。
食材の性質について知っておこう!
それぞれの食材には人間の体に与える成分や特徴があり、私たち人間は長い歴史や経験を経て、それらを食生活や文化風習の中に生かしてきました。
中国伝統医学では、体の冷えを改善したい場合、ただ体を温めるのではなく、気血のめぐりをスムーズにして、熱すぎるところは冷まし、冷たいところは温めることを目的とします。温めることだけを目的としないところが重要なのです。
例えば、気血のめぐりが滞っている場合は、めぐりを滞らせてこり固まった部分をほぐす効果のある食材を使って料理を作ります。こういった考え方はふだんの生活にもとり入れやすいものですが、そのためには、食材の特徴を知ることが大切なのです。
食材が体を温める性質なのか冷ます性質なのか、体にどんな効果があるのかについて学んでいきましょう。
冷たい食材・体を冷やす性質の食材
冷たい飲食物は、口の中に入った瞬間に、自律神経である交感神経を優位にするため、消化管の血流を減少させます。消化管の血流が減少すると、消化吸収がスムーズにいかなくなります。そのせいで栄養状態に問題が起こり、代謝全般に影響が及ぶという危険性もあります。さらに、消化管が冷えてしまうと、小腸に集まっている白血球の一種であるリンパ球などの免疫系の働きまで弱めてしまうことがあります。
注意したいのは、冷たい飲食物というのは、アイスクリームやかき氷などの特別に冷たいものだけでなく、「少し冷たい」と感じるような体温以下の温度の飲食物も含まれるということです。つまり、生野菜や果物、常温の水も冷たいものに含まれます。 生野菜や果物を食べるときは、食べ始める少し前から冷蔵庫の外に出し、常温に近づけてから食べるようにしましょう。また、冷やす性質を緩和する食材と合わせて食べるのも効果的です。
ただし、体を冷やす食品をとりすぎるのはよくないからといって体を温めるものばかりを食べていると、体が元の状態に戻ろうとする性質「恒常性(ホメオスタシ ス)」が低下する恐れがあります。個人差はありますが、冷やす性質の食材も少し組み合わせてとるようにすると、体がほどよい緊張感を維持する ことができます。
温かい食材・体を温める性質の食材
体を温めるという意味では、加熱して体温よりも温かくした飲食物をとれば、そこから熱を体にもらうことができます。40度以上の飲食物をとると体を温めることができます。
一方で、体を温める食材をとることで、体をぽかぽかさせることができます。体を温める食材として一般的に有名なのはショウガやトウガラシでしょう。どちらも食べると体がぽかぽかしたり、発汗したりしますが、このことは科学的にも解明されています。
そのほか本書では、ショウガを生で食べるのと、加熱して食べることの違いやトウガラシの成分について詳しく解説しています。
また、腸が喜ぶ食事法や健康効果を高める食事法、消化に負担のない食事やアルコールの飲み方など、すぐにふだんの生活に活用できる食事の知識を学べます。
とくにこれから迎える年末年始、食事やアルコール摂取が増える時期ですので、参考にしてみてはいかがでしょう。
次回は、ストレスが体に与える影響「心と温活」についてお届けしていきます。
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温活検定の1回目は2023年2月19日(日)です。ぜひ温活検定が気になる方、または温活そのものを学びたい方は、こちらの本をチェックしてみてくださいね。
温活をとり入れて、この冬を元気に乗り超えていきましょう!
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文/FYTTE編集部