快眠は美肌づくりやダイエットの基盤であるということは、これまでもお伝えしてきたとおりです。ぐっすり眠れる「睡眠力のある人」に誰しもが憧れを抱くと思いますが、実は「寝返り力」がある人こそ、高い睡眠力をもち、睡眠時間にキレイを育んでいます。そこで今回は、“寝返り”がもたらす作用について紹介していきます。
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寝返りがもたらす健康作用3つ
寝返りには大きく3つの役割があり、就寝中の私たちの体を健康に維持し、さらに眠りの質も高めてくれる働きがあるのです。
(1)皮膚温調整作用
体と寝具がずっと同じ面で接触していると、そこに熱がこもって皮膚温が上昇するうえに、接触面辺りの皮膚は発汗が抑制されてしまいます。汗には気化して体温を下げる働きがあるため、発汗できないと体温調節ができず、熱がこもるというフローができ上がってしまい、その不快感が覚醒刺激になって睡眠を浅くしてしまうことに。
つまり自然と寝返りをうつことで、熱のこもりを未然に防ぎ、安定した睡眠を維持してくれるのです。
(2)睡眠サイクルのスイッチ役
睡眠はその深さによってレム睡眠(体の休息、脳は活動)とノンレム睡眠(脳も休息)に分かれますが、寝返りはそのサイクルがリズムよく進むためのスイッチ役。
寝返りの多くはノンレム睡眠とレム睡眠の睡眠段階が移行する直前に、まるでギアチェンジするかのように打たれることがわかっています。質の高い睡眠のために寝返りが重要である理由はここにあるのです。
(3)血流アップ効果
ずっと同じ姿勢でいると、マットレスに対して重力のかかり方に変化が出ないため、体重による圧迫や重力で血流・体液の循環が低下してしまいます。特に背中やお尻などの重力にある部位はマットレスに押しつけられたままで血液・体液の循環が悪化しがちな部位です。しかし、寝返りには血流や体液の循環を変化させる役割があるので、血液のアンバランスの修正に役立ちます。
ほかにも同じ姿勢で寝続けていると体の重みがかかっている部分の筋肉が痛くなったり、骨格がゆがんだりするものですが、これも定期的に寝返りをうち、適度に姿勢を変えることで防ぐことができるのです。
寝返りをうつことに対して「眠りが浅い」「ムダな体力を使っている」というマイナスイメージを持たれていた方もいらっしゃったかもしれませんが、実はその逆。寝返りは質の高い睡眠を促し、睡眠時間をエステ時間に変えてくれる就寝中の運動であるということを、ぜひ覚えておいてくださいね!