日頃、頭痛にお悩みの人はいらっしゃいませんか? 2月22日は日本頭痛協会の定める「頭痛の日」。この日は都内某所で頭痛専門医、北里大学医学部脳神経内科学客員教授、五十嵐久佳先生、をレクチャラーに迎えた片頭痛コントロールカレッジ・特別トークイベントが行われました。
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片頭痛の見分け方とセルフコントロール
頭痛にはさまざまな種類がありますが、片頭痛患者は、女性のほうが男性の約4倍多いことがわかっているそうです。片頭痛とは知らず、日常生活のなかで頭痛に苦しんでいる人のために、今回は五十嵐先生がお話されていた、片頭痛の見分け方と、セルフコントロール法についてご紹介します。
片頭痛ってなに?
日本人の約4割が頭痛を抱えて生活しているなかで、日本の総人口の約8.4%、およそ1000万人が症状を感じているのが片頭痛です。
頭痛にも種類があるなかで、「片頭痛」と「緊張型頭痛」のどちらかがわかりにくいケースがありますが、見分け方としては、頭を下に下げてお辞儀をしたとき、ズキンズキンと頭痛がしたら、片頭痛の可能性が高いです。
また、片頭痛の主な誘因は、月経(排卵)、更年期、寝不足もしくは寝過ぎ、空腹、ストレスもしくはストレスからの解放、まぶしい光や騒音、もしくは強いニオイ。人混みや天候、温度の変化、高い湿度やアルコールが挙げられます。
また、片頭痛は日常生活への影響が大きいことがわかっています。
もし週に1回片頭痛が起こり、その痛みが1日中続いていたら、なんと年間で約50日、およそ2か月弱も日常生活のなかで片頭痛に悩まされているという計算に。これは、かなりの負担と言えるのではないでしょうか。
片頭痛セルフチェック
上記の項目にある1~4の症状のうち2つ以上、5~6のうち1つ以上が当てはまれば、片頭痛の可能性があります。チェックしてみてください。
片頭痛患者の4人に3人が、市販薬で対処している場合が多く、予防治療薬を使用したことがある人は、約10%しかいません。市販薬を常用し過ぎると、薬の使い過ぎによる頭痛を引き起こす原因になってしまいます。
予防治療の目的は、痛みの発生頻度や重症化を減らすこと。急性期治療薬の効き方を改善させること。生活への支障を減らすことです。
薬の種類はさまざまありますし、痛みを予防することで「また痛くなるかも…」という不安を和らげることができるかもしれません。
長年片頭痛に悩まされている人、現在生活への支障があることに悩んでいる人、市販薬を常用している人、市販薬が効かないことに悩んでいる人は、一度受診してみることをおすすめします。
自分でできる、片頭痛対策の方法
日常生活のなかで工夫して、片頭痛の原因を避けることも、片頭痛対策になります。
例えばニオイ。部屋では芳香剤ではなく消臭剤を使用したり、こまめな換気を行います。光の場合、部屋のカーテンを遮光カーテンに変えたり、外出時にはサングラスや帽子を着用しましょう。ほかにも、頭痛の発症を防ぐ食材を使った料理を積極的に食べるようにしたり、睡眠時間は多過ぎず少な過ぎず6~8時間を目安に。
また、ヨガをとり入れることで片頭痛の症状が軽くなったというデータもあります。ぜひ参考にしてみてください。
片頭痛はガマンするものではなく、治療することができる病気です。ぜひこれを機会に、日頃片頭痛に悩んでいる人は、付き合い方を見直してみてはいかがでしょうか。
【取材】
片頭痛コントロールカレッジ 第3回 頭痛の日 特別トークイベント アムジェン株式会社主催
北里大学医学部脳神経内科学客員教授、五十嵐久佳先生
取材・文/高田空人衣