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CATEGORY : ヘルスケア |メンタル

脳疲労や心身のアンバランスさを感じたら…? 鍼灸師・心理カウンセラーとして働く“癒しの人”が実践する「セルフリカバリーのコツ」

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松原さん

ベストコンディションでよりよい自分でいるために、睡眠や休息といった“リカバリータイム”は欠かせない要素のひとつ。とくにここ数年はリモートワークやおこもり生活など急激なライフススタイルの変化を経験し、睡眠リズムが崩れてしまったり不安やストレスなど心の問題を抱えたりという人もいるのではないでしょうか? そんななか、心身のリカバリーにも注目が集まってきています。そこで、人を癒したり健康をサポートしたりする仕事にたずさわる人たちが自ら実践するセルフリカバリー術をひも解きながら、セルフケアのヒントを探る本企画。今回は鍼灸師・心理カウンセラーとして活躍する松原麻実さんに話をお聞きしました!

Contents 目次

心のセルフケアは、“自分に戻る時間”をつくること

お店のスタッフとラジオ体操をする松原さん
お店のスタッフとラジオ体操をする松原さん

東京都内で「恵比寿からだとこころ」を運営し、鍼灸アロマ治療室やカウンセリングルーム、セラピストスクールを手がけている松原さん。出勤前に勉強や事務作業をこなし、出勤後は施術を行うのはもちろん、打ち合わせや社内勉強会の開催などフル回転の毎日です。

日々、お客さまの心身の健康と向き合っている松原さんですが、ご自身の“リカバリー”はどのようにしているのでしょうか?

「自分にとって大切な人や大切にしたい人、関わりが深い人とのことでは、とても深く長い時間考え込んでしまうことがあります。大切な人との関わりのなかでうまくいかないことがあったり、解決策が見つからなかったりするとき、そんなときは自分のメンタルケアが必要だなと感じますね。そこで、私がふだんから心のセルフケアで心がけていることは、自分の役割をいったんすべてとり払い、素の自分-“松原麻実”に戻る時間をつくることです」(松原さん)

そこで主に次の3つを意識しているそうです。

愛犬とともに。
愛犬とともに。

【その1】1日のはじめと終わりに、自分のための時間をつくる
仕事がある日の朝は5時半に起床し、愛犬と散歩したあとはヨガと気功でリフレッシュ。夜は寝る前に読書を。自分が好きな本を読むのが至福のひととき。

【その2】自然を感じる時間をつくる
朝晩に愛犬の散歩をしたり、休日は趣味のサーフィンを楽しんだりと、ゆっくり風に当たるようにして、気分転換!

【その3】マッサージで体と心をほぐす
自分の時間にセルフマッサージなどをして疲れた体をケア。体がラクになると自然と気持ちもラクに。

「まずは『自分をよろこばせる心身のケア』を積極的にとり入れ、そこで余ったエネルギーをまわりの人の笑顔のために使っていくことができたら、“喜び”の好循環が生まれ、やさしい世界になっていくのではないでしょうか。自分のまわりからそんな世界をつくっていきたいなと思っています!」

ときには“今いる場所”から離れてみよう!

休日は趣味のサーフィンを楽しむ松原さん。お客さまにも自然にふれ、体を動かすことをアドバイスしているそう。
休日は趣味のサーフィンを楽しむ松原さん。お客さまにも自然にふれ、体を動かすことをアドバイスしているそう。

これまで松原さんご自身のリカバリー術をおうかがいしてきましたが、治療家の立場から見たとき、私たち現代人が抱えやすい不調にはどのような傾向があるのでしょうか? セルフケアのコツと併せてお聞きしました。

松原さんによると、ふだんの施術などを通して感じる“現代人特有の心身の疲れ”には、睡眠トラブル、心身のだるさ、自律神経の不調など症状が多いそう。

「これらの症状を訴える人の特徴としては、常に思考をめぐらせていて脳疲労を起こしていたり、自分らしさ・自分探しで心の疲労を蓄積したりしている人が多い印象を受けます。また、自然を感じる機会や自然のなかで体を動かす機会が少ないために、本来の体の機能を使わずに生活している人が多く、それが頭や体、心の働きのアンバランスを引き起こして、心身が疲れやすい状態になっているケースもあるのではないかと感じています」

そこでオススメしているのが、自然にふれる機会を増やし、体を動かすこと。たとえば、近所の公園で風を感じながらラジオ体操だけでもいいし、ときには“今いる場所”から少し離れてみることも大切だと松原さん。

実際にお客さまのなかでも運動習慣がある人、旅行好きな人、自然にふれる機会をつくっている人は多少、体調に波があっても回復が早い印象があるそうです。

「治療家の視点からいうと、“マイナスの状態でケアをして、ゼロに戻す”をくり返していると、本当はつねにマイナスとゼロを行き来しているだけで、“プラス”に持っていくことが難しいのでは…と感じます。

鍼灸の世界には大昔から“未病治”という言葉があり、これは『病気になる前に、病気になりにくい心身をつくりましょう』という予防医学的な視点を含んだものですが、これこそが100年時代を生きる私たちにとても大事な考え方なのではないかと思っています。本来のベストパフォーマンスが出せる状態をゼロベースとして、“プラスがゼロに近づいてきたときにケアをして、プラスの状態に戻す”という意識が定着すれば、体にも心にも余裕が生まれて、外的な影響があっても元気な状態が維持しやすくなるのではと思います!」

****

師走に入り、何かと気ぜわしいシーズン。ちょっと疲れたなと感じたときは、リカバリーのコツを参考にしてみてください!

文/FYTTE編集部

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