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今冬は“免疫注意報”警戒レベル! 今すぐ実践したい、女医が教える免疫対策法

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今冬は“免疫注意報”警戒レベル! 今すぐ実践したい、女医が教える免疫対策法

今冬は、汗ばむほどの暑い日があったかと思えば、真冬日がくるなど、急激な気温差が目立ちますよね。すでに体調を崩してしまった、周りの人が体調を崩してしまったという人も多くいらっしゃるのでは。医療従事者も警戒する、この冬の“免疫注意報”についてお伝えするとともに、今すぐとり入れられる免疫対策法をご紹介します。

監修 : 石原 新菜 (医師)

イシハラクリニック副院長。1980年長崎県生まれ。医学生のころから父の石原結實とともにメキシコのゲルソン病院、ミュンヘン市民病院の自然療法科、イギリスのブリストル・キャンサー・ヘルプセンターなどを視察し、自然医学の基礎を養う。2006年に帝京大学医学部を卒業後、大学病院での研修医を経て、イシハラクリニックにて漢方薬処方を中心とする診療を行う。現在、クリニックでの診察をはじめ、テレビ、雑誌などで活躍中。

Contents 目次

今冬、とくに免疫低下に注意しなくてはならない要因とは?

2023年の気候や環境などを鑑みて、生活者の免疫低下を危惧する注意の度合いを4段階(警報・要注意・注意・安心)と表現した指標を「免疫注意報」とし、医師・看護師を対象に「免疫の低下に対する危惧」に関するアンケートを実施したところ、約8割が免疫注意レベルについて「警報」もしくは「要注意」と回答するほど、医療従事者も警戒しています。

例年以上に免疫対策に注意をする必要があることから、今回はイシハラクリニック副院長 石原新菜先生に、今年ならではの注意点や気軽にできる免疫対策法を教えていただきました。

「2023年は、記録的な猛暑の影響で外出を控えていたことから運動不足、エアコンの長時間使用による体の冷え、さらには初秋の気温の変化による室内外の気温差などによって、自律神経のバランスが乱れたことが免疫機能の低下につながっている恐れがあります。
加えて、今冬は日常生活が戻ったことから、外出や人との交流が増えることが見込まれます。つまり、さまざまなウイルスに感染する可能性のある機会が増えるということなのです。そのため、今冬はとくに日常生活の中で免疫ケアをしていくことが大切になります」

そもそも、どうして冬に免疫低下が起こるのか?

「気温の変化と空気乾燥、代謝の観点からも、冬は免疫低下リスクが高くなります。空気が乾燥すると粘液層が乾いてしまい、粘液層に存在する粘膜免疫IgA抗体などが存在できなくなってしまうため、感染のリスクが高まるのです。
冬は代謝を上げて体温をアップすることが大切。代謝が上がりエネルギーの消費量が増えるほど、熱が発生するため体温も上昇します。体温が上がれば血流も促進されるため、免疫細胞の働きも活性化します。

さらに、食生活からも“温めること”を意識してみましょう。体を温める食材としてしょうがやニンニクが有名ですが、冬が旬で寒い地域でとれるものもおすすめ。にんじん、ごぼうなどの根菜類、それからほうれん草などが当てはまります。
また、腸内には免疫細胞の約7割が存在すると言われているため、乳酸菌と食物繊維を摂取し腸内環境を整えることで免疫細胞が活性化します。腸内の菌を飼うようなイメージで、よい菌を育てましょう」

「あれ? 風邪ひいたかも?」と思ったときにやったほうがいいこと


「のどのイガイガや痛みには、お茶や紅茶でうがいをするのが有効です。
紅茶には、テアフラビンというポリフェノールの一種が含まれます。インフルエンザや新型コロナウイルスなどのウイルスには、“スパイクたんぱく質”といわれるトゲトゲの部分があり、その動きで体内に侵入します。お茶や紅茶に含まれている成分は、このスパイクにからみついて体内に入らないようにする働きがあるため、お茶や紅茶を常用したり、うがいをすることが効果的です」

石原先生によると、室内を温度22~26度、湿度50~60%に保つことも、免疫対策になるといいます。教えてもらった免疫対策をしっかり行って、今冬を元気に過ごしていきましょう!

※「免疫の低下に対する危惧」に関するアンケート
対象/医師・看護師(美容外科医師、歯科医、獣医師、薬剤師を除く「看護師資格保有者」)
人数/600名 年齢/25歳以上 性別/男女 エリア/全国 調査方法/インターネット調査 実施期間/2023年9月28日~10月3日
※げんきな免疫プロジェクト

取材・文/高田空人衣

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