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足相で心の状態をチェック! 感情を解放して体のこりを解消する足刺激テクニック
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、首や肩のこりや眼精疲労、体のだるさでお悩みです。足相診断によると、それらの不調を引き起こしているのは、心理的な問題であることが見えてきました。自分の心を解放するためのテクニックをご紹介します!
Contents 目次
自分の感情を抑えていたことが不調の原因に
今回のモニターは、会社員をしている30代半ばのSNさんです。
SNさん:「毎日、首や肩のこりを感じていて、特に右側の首こりがツラいです。ほかにも眼精疲労があり、全身にだるさを感じています。ここ数か月、在宅勤務が多く運動不足なので、体力が落ちているのかな、と思っています」
足相を見はじめたきよみ先生が注目したのは、SNさんの指の形です。指の状態はその人の性格や人柄を表すことが多いのだそうですよ。
きよみ先生:「SNさんの指の形からは、これまでの人生で自分はがんばってきたのに、なんだかうまくいかないな、と思うことが多かったように見えます」
SNさん:「そうですね。これまででいちばん達成感があったのは学生時代の受験のときで、大人になってからはうまくいかないことが多いかもしれません。アメリカで就職したのですが、ビザの関係で帰国しなくてはならず、アメリカにいたいのにずっと日本で働かなくてはならないことに落ち込んでいました」
きよみ先生:「自分の状況が思い通りにならないことにもどかしさを感じていたことが、そのまま足の指の形に出ているのですよ。SNさんの指は、親指が下を向き、それ以外の指が上に持ち上がっています。うまくいかないことが続くと、このように親指がこうべを垂れたように落ち込んでしまうのです」
●こうべを垂れたように下がっている親指
そしてSNさんの足指にはもうひとつ、性格を表す特徴があるそうです。
きよみ先生:「中指や薬指が人さし指の下に潜り込むように密着して、まっすぐに伸びようとしている人さし指を邪魔しているように見えます。これは自分の感情を表に出さず、抑えている人によく見られる足相サインなのですよ。SNさんは、たとえ身近な家族であっても、自分の思いや感情を言えない性格ではないですか?」
SNさん:「そうなんです。思ったことをそのまま人に言うことができない性格で、たまにガマンし過ぎて感情が爆発してしまうことがあります」
●人さし指に密着し、下に潜り込む中指と薬指
きよみ先生:「SNさんの場合は、内臓の不調を示す足相は見られないので、感情を抑え込むというストレスが、首や肩のこりや眼精疲労、体のだるさといった様々な不調の根本原因になっているようです」
SNさん:「たまった感情が不調を引き起こすのですね!」
きよみ先生:「自分の感情を解放させることができたら、今とはまったく違う指の形になりますよ。足刺激をすると足指の緊張がゆるみ、指の形がまっすぐに整ってきます。足指がゆるむと心もゆるむので、感情が自然と表に出せるようになり、ストレスが減って体がラクになるはずです」
思いや感情をなかなか外に出せないという人は多いのではないでしょうか。同じような不調がある人は、指の形をチェックしてみてくださいね!
親指にツヤがある人は「勉強が得意な研究者肌」
きよみ先生:「SNさんの親指の肌はツヤがあり、しわがなくきれいな肌をしていますね! このような親指の人は勉強が好きな人が多いのですが、SNさんはいかがですか?」
●しわがなくつるんとした親指の肌
SNさん:「勉強は好きです。そんなことまでわかるのですね!」
きよみ先生:「足裏の真ん中に、人の上に立つのが得意なタイプを示すリーダー線があることからも、自分の信念を持ち、ひとつのことを最後まで探究しようとする研究者タイプですね」
●足裏の真ん中にある縦じわは「リーダー線」
SNさん:「今はマーケティングの仕事をしていますが、たしかにそういうタイプだと思います」
きよみ先生:「抑えている自分の感情を解放して、意志を表に出せるようになると、本来の性質が活かされて思い通りの生き方ができるかもしれませんね。SNさんには、体の不調を治そうとするよりも、自分の心のケアをするつもりで足刺激を行うのがおすすめです」
足指の形や、足裏のしわには自分の本来の性質を示す足相サインがあり、自分の得意なことや持ち味を教えてくれることもあります。特徴的なしわや指の形をしているかどうかは、家族や友人の足と比べながら観察するとわかりやすいですよ!
感情を解放して、体の不調を解消する足刺激テクニック
きよみ先生によると、毎日足にふれることそのものが、抑えた感情を解放することにつながるのだそうです。基本のテクニックと、不調に合わせた足刺激テクニックをご紹介します。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
足刺激の基本テクニックは、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激することです。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒や指の関節の角を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【足裏全体を刺激】
足裏の指先からかかとまでをまんべんなく刺激します。
基本部位への刺激と、足裏をまんべんなくもんだりさすったりする刺激は、毎日続けましょう!
【僧帽筋のゾーンを刺激】
肩こりがツラいときは、足裏の上部にある僧帽筋のゾーンを刺激します。肩こりがひどくなっている人は、このゾーンの肌がかたく盛り上がっているかもしれません。しっかりと刺激したいときは、指圧棒を使うのがおすすめです。こりをほぐすように上下にゴシゴシと刺激しましょう。
●僧帽筋のゾーン
●指圧棒の先を当てて、上下にゴシゴシと刺激する
【目のゾーンを刺激】
眼精疲労があるときは、人さし指と中指のつけ根の部分にある、目のゾーンを刺激します。目のゾーンは、足の左右とは交差していて、左足に右目のゾーン、右足に左目のゾーンがあります。つけ根から指先に向かって、もみ上げるようにして刺激します。
●目のゾーン
【頸部・首・頸椎のゾーンを刺激】
首こりがツラい人は、首のゾーンがある親指のつけ根をしっかりともみほぐします。痛みが強いときは、さするような刺激でもOKです。老廃物がたまっているとゴリゴリとした手応えがあることも。場合は、ゴリゴリをつぶすようにして刺激します。
●頸部・首・頸椎のゾーン
●親指のつけ根を指先で刺激
体の緊張をゆるめて感情を解放する養生法
感情を解放するには、体を温めて緊張をゆるめることも大切です。毎日のお風呂では、湯船につかって体をしっかりと温めましょう。肩こりや首こりがツラいときにも効果的です。忙しくてシャワーしか浴びる時間がない、という人は、こりの部分に直接シャワーを当てるようにして、ピンポイントで温めるといいですよ。
また、日中デスクワークの合間に肩こりや首こりをラクにしたいなら、手の指を1本1本ストレッチしたりもんだりしてみましょう。手のひらをブラブラと揺らして動かすのもおすすめです。手を刺激することでも全身の巡りを促すことができるので、ツラいこりをほぐすことができますよ。
足指の緊張がゆるみ、指の間にすき間ができた!
足刺激前後の足裏の変化を確認してみましょう。足刺激後の足色は全体的にあざやかなピンク色に変化し、巡りがよくなったことがわかります。また、ぎゅっと密着していた指同士の間にすき間ができて、指の力がゆるんだように見えます。
●足刺激前
●足刺激後
SNさん:「体がわーっと温かくなって、足の指が動かしやすくなりました。なんだかうれしいですね!」
最後にSNさんに、足相診断を受けた感想を聞きました。
SNさん:「ふだんから足裏マッサージをよく受けるのですが、これまで受けた施術よりも、ピンポイントで効いている感じがありました! 強い痛みはなく、気持ちがよくてぽかぽかになりました。足が温かくなると心まで解放される感じがありますね!」
これから3週間の足刺激を続けたあとの、体調の変化が楽しみですね! 次回記事では、体調や足相の様子をくわしくお伝えします。
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
鈴木きよみ先生の足相学メソッドをまとめた書籍の第2弾、『歩ける寿命を100歳までのばすなら足裏が9割』が刊行されました!
足裏から体も心も健康になることを目指す“足ウェルネス”という考え方を発信し続けている鈴木きよみ先生。先生の考える「健康」の究極たるところが、100歳まで、いや100歳を超えても、とにかく人生最期まで元気に自分らしく生きること。それはつまり”歩ける寿命“をのばすことなのです。
この本には、いくつになっても足裏をケアして、しっかり歩ける足をつくるためのメソッドがつめこまれています。シニア向けの本ではありますが、シニア世代ではなくても、足裏の大切さが改めて感じられ、同時に、足裏のケアを実践できる内容となっています。
3年前に鈴木きよみ先生の足相学のメソッドをまとめ、現在も大好評発売中の『すべての不調は足裏をみればわかる!』と同様、初めてご自分の足裏を見るという方にも、足裏のケアを続けてきた方にも、すぐに役立つ1冊です。ご自身や大切な人の体調管理を足裏から始めてみてはいかがでしょうか。全国の書店、ネット書店で販売しています。