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胃もたれや気象病になりやすい人必見! 消化器や三半規管の調子を整える足刺激テクニック
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、肩こりや足の冷えがあり、胃もたれや気象病でもお悩みです。体の不調を解消するための足刺激テクニックをご紹介します!
Contents 目次
人さし指が浮き指の人はリーダー向きの性格
今回のモニターは、心理士の仕事をしている20代後半の三月さんです。
三月さん:「仕事はデスクワークが多く、肩こりや足の冷えがあります。また、胃がもたれやすいことや低気圧のときに不調になりやすいことに悩んでいます」
さっそくきよみ先生に三月さんの足相を見てもらいましょう! きよみ先生が注目したのは、三月さんの人さし指です。
きよみ先生:「人さし指が上に持ち上がっているのが特徴的ですね。これは浮き指と言いますが、このような指の人は、職場などで仲間の中心人物になりやすい傾向があるのですよ」
●人さし指だけが上に持ち上がっている
三月さん:「浮き指は子どもの頃からです。たしかに部活などでもリーダー的な役割になることが多かったですし、現在の仕事のポジションもそうですね」
きよみ先生:「両足裏の真ん中にある縦じわはリーダー線といい、このようなしわがある人は自分で人生を切り開く力がある人が多いのですよ。三月さんはチームの中心となってみんなを引っぱる立場が向いているようですね!」
●足裏の真ん中にある縦じわは「リーダー線」
足相から見てもリーダーとしての素質をもち、実際にもそのような立場にいる三月さんは、とてもがんばり屋さんの性格なのかもしれませんね! 胃がもたれやすいというお悩みは、こうした性格も影響しているのでしょうか。足相をさらに見ていきましょう。
親指と人さし指の間にすきまがある人は胃腸が弱い体質
きよみ先生:「胃がもたれやすいということですが、ご両親にも同じような症状がありませんか」
三月さん:「父は胃腸の不調を訴えることがありますね」
きよみ先生:「胃の不調の原因は、不摂生によるものと遺伝的なものとに分かれます。三月さんの場合は親指と人さし指の間にすきまがあるので、遺伝的な体質から来ているようですね」
三月さん:「仕事のストレスがあると、ドカ食いをしたり逆に食べられなくなったりして、胃の調子が左右されやすいです」
きよみ先生:「ストレスを受けると体質的に弱いところに負荷がかかりやすくなります。三月さんはもともと体質的に胃の働きが弱いので、胃に症状が出やすいのですよ」
足相で自分の体質的に弱い部分を知っておけば、疲れたときやストレスが多いときにも負担をかけないように工夫することができますね。親指と人さし指の間のすきまが広いかどうか、自分の足でもチェックしてみてくださいね!
三月さんの体調面で、ほかに気になる足相はあるのでしょうか?
きよみ先生:「三月さんの足相は、土踏まずの色が白く、しわが多いのが目立っています。土踏まずの部分は、お腹の内臓の働きを表しているのですよ。色が白くしわが多いときは、腸の働きが弱っているサインです。過度なストレスや冷えがあると、お腹の調子をくずしやすくなるので気をつけてくださいね」
●土踏まずの色が白くしわが目立つ
三月さん:「以前から便秘になりやすいですね。今、仕事のスキルアップのために勉強をしているので、疲れやストレスは多いかもしれません」
また、三月さんは低気圧のときに体調が悪くなることが多いそうですが、どのように対処するのがいいのでしょうか。
きよみ先生:「最近は気圧や温度、湿度の変化で不調が起こる気象病を訴える人が増えましたね。気象病を発症するセンサーは、実は耳にあるのです。耳のゾーンを刺激することで症状がラクになりますよ」
気象病で不調に悩まされている人は、これからご紹介する足刺激テクニックを試してみてくださいね!
消化器や三半規管の調子を整え、巡りをよくする足刺激テクニック
基本のテクニックと、胃のもたれや気象病などの体の不調を解消するための足刺激テクニックをご紹介します。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
足刺激の基本テクニックは、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激することです。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒や指の関節の角を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【足の指先を刺激】
冷えがあるときや、気象病のときは、前頭洞のゾーンがある足の指先をよく刺激しましょう。親指には脳に関連するゾーンが集まっているので、指の腹全体を刺激します。指の関節の角や指圧棒の先を当てて、押したりこすったりしましょう。ストレスが多いときや脳疲労が強いときにも、ここを刺激すると疲労が解消しスッキリします。
●指先にある脳のゾーン
●指圧棒の先を当ててゴシゴシと刺激
【耳のゾーンを刺激】
薬指と小指のつけ根には、左足に右耳、右足に左耳のゾーンがあります。気象病が気になるときは、このゾーンに指の関節の角や指圧棒の先を当てて押すか、指でしごくようにして刺激しましょう。特に薬指のつけ根は、気象病に関連が深い三半規管と対応したゾーンなので、念入りに刺激します。
●耳のゾーン
●薬指のつけ根を指先でしごくように刺激
【三半規管のゾーンを刺激】
足の甲の薬指と小指の間に三半規管のゾーンがあります。ここを親指の先や指圧棒の先で足首に向かって縦に押して刺激します。
●三半規管のゾーン
●親指の先を当てて足首に向かって押す
【土踏まず全体を刺激】
足裏の土踏まずの部分は、胃・十二指腸・膵(すい)臓・小腸・大腸のゾーンが集まっています。手をグーにして指の角を使い、土踏まず全体を縦にゴシゴシとまんべんなくこすって刺激します。ここを刺激すると消化器の働きが整い、胃もたれなどを解消します。
●胃・十二指腸・膵臓のゾーン
●小腸・大腸のゾーン
●土踏まずに指の関節の角を当てて刺激
気象病を防ぐ養生法
体が水分不足になっていると気象病になりやすいので注意しましょう。朝起きたばかりの体には、白湯を飲むのがおすすめです。全身の細胞にしみわたり、体を活性化させてくれますよ。日中は体を冷やさないように、常温のミネラルウォーターをたっぷり飲むようにしましょう。水分をしっかりとると気象病の予防にもなります。
また、急な気圧の変化や温度変化が起きると、耳の周辺にあるリンパが刺激され、眠くなったりだるくなったりします。そんなときは耳をマッサージするようにさわるのも効果的。耳を手で包み、ぐるぐると回すようにしたり、やさしく引っぱったりといった刺激を与えることで、リンパの流れがスムーズになります。気象病の症状があるときは、イヤホンなど耳に負担がかかるものの使用は控え、耳を休ませてあげましょう。
足全体がほっそりして土踏まずまでピンク色に!
きよみ先生が足刺激をはじめると、最初の腎臓のゾーンへのプッシュから痛みを感じている様子の三月さん。足先も冷たく、冷えがあるようです。
両足に足刺激を行った前後の様子を見てみましょう。
足刺激前は土踏まずの足色の白さが目立っていましたが、足刺激後は全体的にきれいなピンク色になりました! また、足全体のむくみがとれてほっそりとした印象に変化しています。
●足刺激前
●足刺激後
最後に三月さんに、足相診断を受けた感想を聞きました。
三月さん:「親指を押しているときにゴリゴリとした感触があるのがよくわかりましたし、土踏まずもとても痛かったです。でも、片足の足刺激が終わったくらいから急に全身がぽかぽかしはじめたのでびっくりしました!」
足刺激によって全身の血流がよくなったことを実感した三月さん。巡りをよくすることで、お悩みの肩こりも軽くなっていくそうですよ。次回記事では、三月さんの体調の変化や足相の様子をくわしくお伝えします。
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
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足裏から体も心も健康になることを目指す“足ウェルネス”という考え方を発信し続けている鈴木きよみ先生。先生の考える「健康」の究極たるところが、100歳まで、いや100歳を超えても、とにかく人生最期まで元気に自分らしく生きること。それはつまり”歩ける寿命“をのばすことなのです。
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3年前に鈴木きよみ先生の足相学のメソッドをまとめ、現在も大好評発売中の『すべての不調は足裏をみればわかる!』と同様、初めてご自分の足裏を見るという方にも、足裏のケアを続けてきた方にも、すぐに役立つ1冊です。ご自身や大切な人の体調管理を足裏から始めてみてはいかがでしょうか。全国の書店、ネット書店で販売しています。