足と親指が大きい人は元気なアクティブタイプ

今回のモニターは、会社員をしている30代後半のななせさんです。

ななせさん：「夜ふかしをしがちで、そのままソファや床で寝落ちしてしまうことが多く肩こりやむくみに悩まされています。毎日在宅ワークなので外に出る機会が少なく、運動不足になってしまうことも気になっています」

さっそく、きよみ先生に足相診断してもらいましょう！

きよみ先生：「親指はもちろん足全体が大きいですね！　このような足の人はもともと生命力が高い元気な体質で、とてもアクティブな人が多いのですよ！」

●足全体が大きめで親指も大きい

ななせさん：「自分では足が大きいことがコンプレックスでした」

きよみ先生：「はきもの選びで苦労があると思いますが、年齢を重ね人生後半になったとき、足の大きさは健康の支えになってくれますよ！　足が大きいと体力や持久力が発揮できるので、年をとっても元気に動けるのです」

ななせさん：「そうなのですね。それはうれしいです！」

きよみ先生：「本来は元気な体質のななせさんですが、今日はとてもお疲れのようですね」

ななせさん：「昨日は立ちっぱなしで過ごしていたので、足がパンパンです。いつもより疲れていると思います」

きよみ先生：「慢性的な疲れもありますね。足の外側に角質が多くついているので、立つときに外側重心になっていますね。これは骨盤が開いた状態であることを示す足相なのですよ」

ななせさん：「以前から足の外側に角質やタコができやすいので、自分でも外側重心なのかな、と思っていました」

●足の外側に角質がついている（丸囲みの部分）

この部分に角質がついている人は、骨盤が開いている場合があり、腰痛などにも悩まされやすいそうです。自分の足裏をチェックしてみてくださいね！

脳疲労が強い人の足相とは？

きよみ先生：「また、指先には脳のゾーンがありますが、なかでも親指の腹には脳のゾーンがたくさん集まっています。ななせさんは親指の腹がはれぼったく、側面に角質がついていることから、脳疲労が強いことがうかがえます。頭痛が起きやすいのではないですか？」

ななせさん：「以前はなかったのですが、ここ数年は頭痛が増えてきたと感じています。また、寝る直前まで仕事についての考えごとがやめられず、横になってからもずっと考え続けてしまうのです。そのせいで肩こりがひどくなっている気がします」

●親指に集中している脳のゾーン

きよみ先生：「ななせさんのお悩みである肩こりは、肩そのものがこっているのではなく、脳疲労を起こして首肩から頭までガチッとかたまり、血流が悪くなっていることから起こっているようですね。脳を使い過ぎていると自律神経のバランスがくずれやすくなり、筋肉をこわばらせて首や肩のこりが起きやすくなります」

ななせさん：「首のこりは自覚がなかったのですが、肩だけでなく首もこっているのかもしれないですね！」

コロナ禍以降、在宅ワークになったことで、仕事と家庭の区切りをつけづらくなったことも、仕事の考えごとがやめられない原因のようです。同じような環境で、首肩のこりに悩まされている人は、脳疲労が強いのかもしれません。

小指が傾いているのは子宮トラブルが起きやすいサイン

きよみ先生：「小指が横向きに寝ている状態なのも心配ですね。小指は子宮を表す部分なので、婦人科系トラブルに注意したほうがいいですね」

●薬指に重なるほど傾いた小指

ななせさん：「若いころは生理痛がひどく、道端で倒れてしまうようなこともありました」

きよみ先生：「子宮の働きが弱い体質なので、これから更年期を迎えるころにトラブルが出やすくなります。今のうちから子宮のゾーンを刺激して、気をつけておくといいですね」

ななせさん：「７年前に出産しましたが、それ以来あまりトラブルは起きていないのですが…」

きよみ先生：「出産からちょうど７年なのですね。出産するとデトックスしたり細胞が活性化したりして、体質が改善し元気になる人もいますが、一時的なもので、７年も経つとまたもとの体質に戻り、体質的に弱い部分がトラブルに見舞われる心配もあります。ななせさんはこれからの体調に気をつけるようにするといいですね！」

ななせさん：「これから体調が悪くなってしまうと思うと怖いですね…」

きよみ先生：「これを機に足刺激を始めて、体質改善をしていけば大丈夫ですよ！　不調が起こる前に、早めに気づいてケアをすることが大切です」

足相の状態から、更年期の子宮のトラブルなども予想することができました。今からコツコツとセルフケアを続けることで、トラブルを予防していきたいですね！

脳疲労を解消し不調をケアする足刺激テクニック

基本のテクニックと、脳疲労を解消して不調をケアする足刺激テクニックをご紹介します。

【腎臓～輸尿管～膀胱のゾーンをプッシュ】
足刺激の基本テクニックは、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激することです。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒や指の関節の角を使ってしっかりと刺激しましょう。

●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン

【親指の腹（脳のゾーン）を刺激】
親指の腹には脳のゾーンがたくさんあります。ここを刺激すると脳の血流が促され、たまった脳疲労を解消することができます。また、自律神経のバランスを整えることができ、首や肩こりの解消にもつながります。指圧棒の先や指の関節の角を当ててゴシゴシと刺激しましょう。

●親指の腹を指圧棒の先で刺激

【胃・十二指腸・膵臓のゾーンを刺激】
母指球の下に、胃・十二指腸・膵臓のゾーンがあります。なかでも胃は自律神経との関わりが強い臓器なので、胃のゾーンを刺激することで自律神経のバランスを整えることができます。この部分一体を指圧棒の先や指の関節の角を当ててゴシゴシと刺激しましょう。

●胃・十二指腸・膵臓のゾーン

【大腸のゾーンを刺激】
大腸のゾーンは右足と左足でゾーンの形が異なっています。左足はコの字を描くように、横行結腸→下行結腸→S状結腸・直腸の順に押します。右足は逆L字を描くように、上行結腸→横行結腸の順に押しましょう。
指の関節の角を当てるか、指圧棒の先を使って流すように強めに刺激するのがおすすめです。ゴリゴリとした手ごたえを感じるときは、大腸に老廃物や便がたまっています。それらを細かくつぶすようにして刺激しましょう。

●大腸のゾーン

【かかとの内側面（子宮のゾーン）を刺激】
かかとの内側面には、子宮のゾーンがあります。子宮のトラブルを予防するには、ここをしっかりと刺激しましょう。内くるぶしの下の部分を、親指の腹を密着させてさするか、指圧棒の先の太いほうでこするようにするのがおすすめです。

●子宮のゾーン

●内くるぶしの下にある子宮のゾーンを刺激

親指がぷっくりとしてツヤツヤの足裏に変化

きよみ先生が最初に腎臓のゾーンを刺激すると、飛び上がるように「痛いです！」と声を上げたななせさん。かなり強い痛みを感じたようです。また、親指を刺激すると、痛みが強いのはもちろん、たまった尿酸がジョリジョリと音を立てるほどで、疲労がかなり蓄積されている状態だということがよくわかりました。足刺激のあとは、血流がよくなり老廃物が排出されて、体がスッキリするのを実感できるはずです。

足刺激後はどのように変化したのでしょうか。

●足刺激前

●足刺激後

血流がよくなり、足色がイキイキとしたピンク色に変化しています。しわや凹みが目立たなくなり、形がきれいに整ったことがわかりますね！

最後にななせさんに、足相診断を受けた感想を聞きました。

ななせさん：「疲れていると足刺激がこんなに痛いものなのですね。痛みに逆らわないで身を任せるために、無になろうと努めました！　ゴリゴリとして痛いゾーンばかりだったので、調子がいいゾーンはないのかな、と思ったら、意外にも目のゾーンは痛みがまったくなくて驚きました！」

足刺激をすると、ゾーンに感じる痛みや手ごたえによって、今の体調を知ることができます。痛みを感じるゾーンは、痛みが薄れるまでくり返し刺激してみてくださいね！　次回記事では、ななせさんの体調や足相の変化をくわしくお伝えします。

取材・文／牧内夕子　イラスト／湯沢知子

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