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春の敏感肌に。スキンケアだけじゃない“腸から整える”新常識

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春の敏感肌に。スキンケアだけじゃない“腸から整える”新常識

春になると、「肌がかゆい」「赤みが出る」「乾燥しやすい」「化粧ノリが悪い」など、いつもと違う不調を感じる人も多いのではないでしょうか。冬は安定していたのに、春になると急に敏感になる…。そんな“ゆらぎ肌”には、スキンケアの見直しだけでなく、体の内側からのケアも大切とされています。中でも注目されているのが「腸内環境」との関係です。肌トラブルと腸内環境の関係についても研究が進められています(※1)。今回は、春に肌がゆらぎやすくなる理由とともに、腸から整える「腸美活」について紹介します。(※1)O’Neill CA et al. Bioessays. 2016.

Contents 目次

春にゆらぎ肌が増える理由

春は、寒暖差や花粉、紫外線の増加、新生活によるストレスなど、さまざまな要因が重なり、肌にとって負担がかかりやすい季節です。こうした環境の変化により、肌のバリア機能が乱れやすくなり、かゆみや赤み、乾燥といったトラブルを感じやすくなると考えられています。その結果、ふだんは気にならない刺激にも敏感に反応しやすくなり、“ゆらぎ肌”と呼ばれる状態につながることがあります。

①寒暖差による自律神経の乱れ

春は気温差が大きく、自律神経のバランスが乱れやすい季節です。これにより、皮ふの血流や皮脂分泌のバランスにも影響が出やすくなります。

②花粉などによる刺激

春は花粉が飛散する時期。花粉が肌に付着することで刺激となり、かゆみや赤みが出やすくなることがあります。

③紫外線量の増加

紫外線は3月頃から増加し、肌への影響も強まります。紫外線による皮ふダメージは、酸化ストレスや炎症反応を引き起こすことが知られています(※2)。

(※2)Krutmann J et al. J Dermatol Sci. 2017.

④新生活によるストレス

春は環境の変化が多く、ストレスを感じやすい時期です。自律神経やホルモンバランスが乱れると免疫機能が低下し、肌のコンディションにも影響が出ることがあります。

肌バリアの土台は“腸”にあり

肌のコンディションを整えるうえで、近年注目されているのが「腸内環境」です。腸は消化・吸収だけでなく、体のバランスを支える重要な役割を担っており、腸内環境の状態は全身のコンディションにも影響すると考えられています。腸内環境が乱れると、体のバランスがくずれやすくなり、その影響が肌にもあらわれることがあります。つまり、健やかな肌を保つためには、外側からのケアだけでなく、腸を整えることも大切なポイントといえるでしょう。

腸内環境と体のバランス

腸内細菌のバランスが崩れると腸のバリア機能が弱まり、炎症を起こす物質が体内に侵入することで炎症反応が起こりやすくなり、その影響が肌の状態にもあらわれる可能性があります。

花粉シーズンと腸の関係

花粉の時期は体が敏感になりやすいですが、乱れた腸内環境だと花粉に過剰な免疫反応が起こり、アレルギー反応を起こし肌や体に悪い影響を及ぼします。腸内環境を整えることが、体のコンディション維持につながる可能性も指摘されています。

カギは“足し算”の腸活

腸内環境を整えるためには、「菌をとり入れる」と「菌を育てる」という2つの視点が重要です。発酵食品で善玉菌を補うだけでなく、その働きをサポートする食事を意識することで、よりバランスのよい腸内環境づくりにつながります。そこでとり入れたいのが、発酵食品と食物繊維を組み合わせた“足し算”の腸活。日々の食事に少し意識してとり入れることで、無理なく続けやすいのもポイントです。

発酵食品で“菌”をとり入れる

みそ、納豆、キムチ、ヨーグルトなどの発酵食品には、腸にうれしい菌が含まれています。これらの菌は腸内細菌の働きを助け、体のバランスに関わる機能への関与が報告されています(※3)。

(※3)Marco ML et al. Curr Opin Biotechnol. 2017.

食物繊維で“菌を育てる”

腸内細菌のエサとなるのが食物繊維です。海藻、きのこ、大麦、オートミールなどを日常にとり入れることで、腸内環境を整えるサポートにつながります。

今日からできる「腸美活」習慣

腸内環境は、日々のちょっとした習慣の積み重ねによって整えやすくなるといわれています。特別なことを始めなくても、食事内容や生活リズムを少し見直すだけでも変化を感じやすくなることも。無理なく続けられる範囲で意識することが、腸内環境を整える第一歩です。毎日の生活にとり入れやすい「腸美活」を習慣化していきましょう。

朝はたんぱく質をプラス

卵や魚、大豆製品などをとり入れて、栄養バランスのよい朝食を意識しましょう。

青魚を意識する

サバやイワシなどの青魚は、日々の食事にとり入れたい食材のひとつです。

ビタミンDを意識する

さけやきのこ、卵などの食品を意識的にとり入れることもポイントです。

食事の偏りを防ぐ

甘いパンやお菓子に偏らず、バランスのよい食事を心がけましょう。

腸を整えることが、肌ケアの第一歩に

春のゆらぎ肌対策というとスキンケアに目が向きがちですが、体の内側から整える視点も大切です。腸内環境を意識した食習慣をとり入れることで、肌のコンディションを整える土台づくりにつながります。肌のゆらぎが気になるときは、ぜひ「腸美活」も意識してみてください。

 

監修:梶尚志先生(内科医)

梶の木内科医院 院長・七夕医院 総院長。総合内科専門医、腎臓専門医、家庭医、日本抗加齢医学会専門医。2000年、岐阜県可児市に梶の木内科医院を開設。年間約5万人の患者を診察する中で、通常の診察では解決できない不調が多いことに危機感を感じ、改善策を模索。分子整合栄養医学との出会いをきっかけに、不調の原因が栄養状態にあることを確信する。以来、栄養学的なアプローチから治療と生活指導を行い、2025年7月に名古屋分院、名古屋七夕医院名古屋院を開院、多くの女性の不調の改善に取り組んでいる。

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