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自分の口臭レベルが数値で分かる「SiLL-Ha(シルハ)」ってなに?
歯科治療や歯列矯正だけでなく、口臭を気にする患者さんも多く訪れる「かなデンタルクリニック」では、唾液検査用装置SiLL-Ha(シルハ)を用い、検査を希望する患者さんの口腔環境(虫歯になりやすいかどうか)をチェックしています。
検査方法は、3mlの洗口用水で10秒間口をすすぎ、その液を試験紙で測定するだけ。5分後に検査結果が印刷されます。
測定項目は、歯の健康に関わる「むし歯菌、酸性度、緩衝能(酸に対する抵抗力)」、歯ぐきの健康に関わる「白血球、タンパク質」、口腔清潔度(口臭のレベル)を見る「アンモニア」の6つです。
「シルハのいい点は、手軽に検査ができて、検査結果が数値化されることです。それによって患者さんは自分の口内環境の改善点がわかりますし、歯科医も指導がしやすくなります。男女共に、口臭のレベルがわかるアンモニアの数値を気にする患者さんも多いです。それまで歯みがき指導をしてもなかなかみがこうとしなかった人が、検査結果が数値として出たことで現実を受け止め、真剣に歯みがきをするようになったケースがいくつもあります」(石川先生)
われわれFYTTEのスタッフも、早速SiLL-Ha(シルハ)を体験。
洗口用水で口をすすぎ、ドキドキしながら待つこと5分…。印刷された唾液検査結果を石川先生に解説していただきました。
「むし歯菌、緩衝能、白血球、タンパク質、アンモニアはどれも平均的ですので、心配ありません。酸性度がやや高いのは、唾液に酸が多めに含まれているということで、虫歯になりやすい体質ではあります。甘いものを食べたり甘いジュースを飲んだら、そのあと水を飲んだり、まめにうがいをしたほうがいいですね。よく歯みがきをして、虫歯にならない環境をつくっていけば大丈夫だと思います」(石川先生)
検査結果によって、たとえば唾液中の白血球やタンパク質の数値が高い患者さん(※1)には抗炎症作用の強い歯みがき粉をすすめたり、むし歯菌が多い患者さん(※2)にはフッ素濃度の濃い口腔ケアグッズを紹介したりしているそう。
お口の健康とキレイな息を保つには、日々の歯みがきに加え、歯医者さんで唾液検査をして適切な指導を受けてみるのもよさそうです。
※ 1 歯周病の原因菌が多く、歯肉に炎症があると、唾液中のタンパク質が多くなることが知られています。
※ 2 むし歯菌数が多いと、むし歯になりやすいことが知られています。
取材・文/浜野雪江