女性の体の変化と密接に関係している女性ホルモン。年齢を重ねても美しくありたいという願いを叶えるには、食事による内側からのエイジングケアが必須! 毎日当たり前に行っている食事からホルモンバランスを整えるにはどうすればいいの?
Contents 目次
毎日の食事から女性ホルモンを整えるポイント
「現代人の多くが、たんぱく質の足りない低栄養な食生活により、栄養不足の状態です。栄養が足りないと、ホルモンバランスにも影響が出ます。エネルギー源のたんぱく質・炭水化物・脂質、体の機能を調節するビタミン・ミネラルをバランスよくとりましょう。体内のたんぱく質の量は加齢によって減少するので、食材から積極的に補ってください」(木下先生)
女性ホルモンをUPさせる“10の食材”
では、具体的にどのような食材をとりいれることが女性ホルモンの活性化につながるのかチェックしていきましょう!
(1)卵
「卵は、ビタミンCと食物繊維以外の栄養を含むことから“準完全栄養食品”と呼びます。必須アミノ酸をバランスよく含み、コレステロールは女性ホルモンの原料に。1日1~2個を目安にとりましょう。血中コレステロールは体内で8割ほどつくられ、食事からの影響は2割程度なので、コレステロールを気にしすぎる心配はいりません」
(2)肉・魚介類
「肉や魚介類は、骨や筋肉などの材料になるたんぱく質が豊富。老化による骨量や筋肉量の減少をカバーするため、きちんととりましょう。肉は、脂肪分の少ない牛・豚ヒレ肉や鶏ささみ、魚は血中中性脂肪を抑えるDHAやEPAが豊富な青魚がおすすめ。朝は卵、昼食は肉、夕食は魚など、三食にたんぱく源の食材をバランスよくとりいれて」
(3)乳製品
「牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品は、カルシウムの吸収率がよい食材。更年期は、エストロゲンの減少で骨が弱くなり、骨粗鬆症になりやすくなります。乳製品から骨を丈夫にするカルシウムを補いましょう」
(4)きのこ・海藻
「きのこや海藻は、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な食材。ビタミンやミネラルは、体内でホルモンをつくるときの手助けをし、食物繊維は腸をキレイにする働きがあります。きのこや海藻は低カロリーなので、体型の変化が気になる更年期には毎日とり入れたい食材です」
(5)小松菜
「小松菜には、ほうれん草の3倍以上のカルシウムが含まれ、骨を強くするのに役立つ野菜の1つです。またβ−カロテンやビタミンC、ビタミンEが肌を美しくし、ビタミンKがカルシウムの吸収を助けます」
(6)アルファルファ
「アルファルファには必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれ、“野菜の王様”といわれるほど栄養価に優れています。イソフラボン誘導体の一種であるイプリフラボンという成分が、体内で女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをし、ホルモンバランスを調整。カルシウムは骨を丈夫にし、食物繊維は腸をキレイにしてくれます」
(7)みそ
「体内で女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをする大豆イソフラボンがとれます。また、女性ホルモンを整えるには腸内環境をよくすることも大切。みその麹菌に含まれる酵素は、栄養の消化・吸収を助けて、腸内環境を改善。酵素は熱に弱いため、そのままディップなどに使うほか、みそ汁には火を止めてから溶き入れて」
(8)ごま
「セサミンが主成分の、ゴマリグナンが含まれ、体内で女性ホルモンに似た働きをして、更年期の不調を改善。老化による細胞のサビつきを抑え、ハリ・ツヤのある肌や髪に導きます。血流をよくするビタミンEも豊富です」
(9)月見草オイル
「アメリカやメキシコ原産の植物である月見草の種子からしぼったオメガ6系の油。イブニングプリムローズオイルとも言われています。γ(ガンマ)−リノレン酸が多く含まれていて、PMSや更年期の症状を改善する効果が期待されています。オメガ3系の油とバランスよく摂取しましょう」
(10)アマニ油
「アマニ油は、植物のアマ(亜麻)の種子からしぼったオメガ3系の油。ポリフェノールの一種・リグナンが体内で女性ホルモン(エストロゲン)に似た作用をして更年期の症状を緩和します。γ−リノレン酸は、脳の活性化、血中中性脂肪の低下などの効果も。目安量は1日小さじ1。熱で酸化しやすいため、ドレッシングや納豆、スープなどにそのままかけてとりましょう」
いかがでしたか?
ここで紹介した10の食材を意識しながら、バランスのよい食事を心がけてみてください。