睡眠の重要性は誰もが知るところ。でも実際に毎晩実践しようと思うと、なかなかうまくいかないという人も多いのでは? 毎日診療で忙しい産婦人科の丸田佳奈先生に、ぐっすり眠れて、すっきり起きられる良質な睡眠のコツを教えていただきました。
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不眠の原因は年齢によって違う
元気に1日を過ごすには、よい睡眠が不可欠。1日のパフォーマンスの向上だけではなく、美肌やダイエットにもつながります。
よい睡眠とは、良質な入眠・睡眠を得て前日の疲れをしっかりとること、そしてしっかりと目を覚まして1日を迎えられることが重要です。
しかし、毎日診療をしていると、年齢に関わらず「眠れない」という悩みを抱えている人は意外に多いです。
話を聞いてみると、年齢によって特徴があるなという印象を受けます。
若い世代では、寝る時間帯や睡眠の時間がバラバラで生活リズムが乱れてよく眠れていないことが多いです。年齢が高い世代では、精神的には疲れているのに、運動不足などで肉体的にはそれほど疲れていないためよく眠れていないようです。
良質な睡眠のために重要視していることとは?
よい睡眠のためには、整った生活リズムと、適度な疲労、リラックス、そしてよく眠れる環境が重要です。
・眠る時間と起きる時間を同じにする
・毎日の睡眠時間を同じにする(寝不足も寝過ぎもNG)
・睡眠の質を意識する
よい睡眠を得るために、まずこの3点を意識しましょう。
加えて、普段私が意識しているポイントをご紹介します。
1日働いてへとへとに感じても、肉体的には意外に疲れていないことが多いものです。適度な全身の疲れがよい睡眠につながります。そこで、通勤時に階段を使ったり、一駅前で電車を降りて歩いたりしています。エアロビクスなどの有酸素運動もおすすめです。体を動かすときは、体を大きく動かし体幹を意識しながら行います。
お風呂は必ず浴槽に入り体を温めますが、寝る1~2時間前に済ませます。実は眠る時には体温が少し下がっているほうがよい睡眠を得られます。体を温めて全身をリラックスさせ、その後寝る前にゆったり過ごすことで睡眠に適した体温にすることができます。
枕は自分にあった高さを選び、横に長いものを使います。頭の高さを変えずに気にせず寝返りをうてるので睡眠の邪魔をしません。
オレンジやグレープフルーツなど柑橘系の香りはリラックス効果があり睡眠によいとされています。睡眠時にアロマを用いる際の注意点は、好きな香りであること、ほのかに香る程度にすることです。柑橘系の香りが嫌いでなければ使ってみるとよいでしょう。
おすすめはお風呂に入れること。皮を細かく切って乾燥させ、ネットなどに包んで浴槽に入れます。みかん風呂やグレープフルーツ風呂は美肌効果もあると言われます。ない場合は精油を数滴たらすのでもOKです。肌がヒリヒリする人は浴槽に入れずに香りを楽しむだけでもよいでしょう。
睡眠は美容にも深く関係します。ぐっすり寝て、すっきり目覚め、元気な1日を過ごしましょう。