徐々に寒さが増してきて、「冷え」を実感する人も多いのではないでしょうか。みなさんどんな温活をしていますか? 今回は東洋医学の考え方をベースにした「シナモン」を使った簡単な体温め法をお伝えします。シナモンパウダーをひと振りするだけでぽかぽか体質になれますよ。
Contents 目次
■血行不良はどうして起こる?
早いもので、今年も残すところひと月。冬の訪れが遅かった今年も、12月に入ると日に日に寒さが増してきます。そうなると、気になるのが冷え。女性の中には、夜、手足が冷えてなかなか寝つけないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。冷え、特に手足の末端の冷えの原因は、血液循環の悪さにあります。
東洋医学では、体は「気・血・津液(き・けつ・しんえき)」の3要素で構成されていると考えます。「血」は、文字通り血液の血。体の中を循環する〝赤い液体〟のことをいい、血は酸素や栄養を体中に届けるほか、体温を維持したりするのにも関係すると考えられてきました。これはまさに、現代医学でいう血液の働きと同じですね。
ところで、血行不良について、最近、話題になっているのが「ゴースト毛細血管」という言葉。みなさん、聞いたことはありますか? 毛細血管とは、体のすみずみに張り巡らされている細い血管のこと。酸素や栄養が行き渡るのは、この毛細血管のおかげです。毛細血管が衰えてしまうと、徐々に血液を循環させる働きがなくなり、血管がゴースト化します。これが「ゴースト毛細血管」の正体。これが増えてくると、血液がうまく巡らなくなり、末端の冷えが起こってくるのです。
■シナモンは毛細血管の働きを促す
この、毛細血管のゴースト化を防ぐのに有効な食材と言われるのがシナモン。シナモンには、血管を健康にしてくれる作用があり、血行不良を防ぐ食材として注目されています。
シナモンは、薬にも配合される素材で、生薬名「肉桂(にっけい)」。薬膳では、〝大熱〟の性質があるとされ、温め作用のある食材の王様です。おなかの冷えを取り除いて消化機能を健やかにするほか、下腹部の冷えをなくして生理痛や生理不順などをやわらげる効果が期待できます。また、老化に関わる「腎」にも作用するので、加齢による冷え症状にもおすすめ。特に、寒い冬にもってこいの食材といえるでしょう。
シナモンの細い枝にあたる「桂枝(けいし)」。体の内側を温める「肉桂」とは異なり、こちらは体表を温めます。発汗させる作用があるため、葛根湯など多くのかぜ薬に使われます。体が冷えるときだけでなく、寒気がして「かぜをひいたかな?」と感じたときも、シナモンのパワーで早めの対応ができるというわけです。
そこで、冬の寒さが本格化する前にシナモンで体調ケアを! シナモンスティックもよいのですが、手軽に取り入れるならパウダータイプがおすすめです。コーヒー、紅茶、ココアなど、冬のホットドリンクに加えたり、肉料理やカレーなどを作るとき、胡椒替わりに使ったりしてもOK。甘味を加えたシナモンシュガーなら、パンケーキなどのスイーツにかけたり、バターを塗ったトーストにひと振りしてもおいしいでしょう。テーブルやキッチンに常備しておけば、いろいろな料理にプラスできますね!
シナモンは、寒さに弱い女性のキレイと元気を支える頼もしいスパイス! こまめにとれば、血色もよくなり、肌の透明感もUPするはず。