テレビや雑誌でたびたび特集され、ダイエットをサポートしてくれるスーパーフードとして注目を集めつづける「酢たまねぎ」。
「酢たまねぎ」とは、酢とお湯で煮たたまねぎとその煮汁のこと。酢とたまねぎがどうしてダイエットに役立つのか、その具体的な効果や基本的な作り方について、『酢たまねぎでおいしく健康レシピ』の著者であり、管理栄養士でもある村上祥子先生に教えていただきました。
Contents 目次
ダイエット、美肌、便秘解消!女性にうれしい酢たまねぎの3つの効果
「酢たまねぎ」は、密閉容器にストックし冷蔵庫に入れておけば、1か月保存できます。「酢」と「たまねぎ」、2つの食材のパワーがたっぷりと詰まっているわけですが、とくに注目したいのが以下に挙げる3つの働きです。
酢たまねぎの働きその1 内臓脂肪を減らすダイエット効果
酢には、メタボリックシンドロームの原因となる内臓脂肪を減少させる働きがあります。また、肥満ぎみの人が毎日継続的に、1日大さじ1杯の酢をとりつづけた結果、内臓脂肪だけではなく、体重や腹囲などもダウンしたという実験も報告されています。さらには、たまねぎの色素成分ケルセチンにも体内の余分な脂肪を排出する作用が。日々の食生活に酢たまねぎを取り入れれば、体重が減るだけでなく、脂肪を貯めこみにくい体に変わることが期待できます。
酢たまねぎの働きその2 冷え性を改善し、新陳代謝を上げて美肌効果
たまねぎを切ると出るツーンとした独特の香りは「イソアリイン」と呼ばれる成分によるものです。イソアリインには血液を固まりにくくし、血液の流れをよくする働きがあります。血流がよくなればつらい肩こりや冷え性が改善され、新陳代謝も促進されるので美白、美肌効果も期待できます。
酢たまねぎの働きその3 消化を助け、腸内環境を整える便秘解消効果
酢には唾液と胃液の分泌をアップさせる作用があり、食べ物の消化がスムーズになります。また、たまねぎに含まれるオリゴ糖は腸内の善玉菌を増やす働きがあるため、酢たまねぎを食べているだけで知らず知らずのうちに腸内環境が整い、便秘解消、予防効果が期待できるのです。
簡単5STEPで完成! 酢たまねぎの作り方
酢たまねぎは味つけを変えたり、凍らせたりとさまざまなバリエーションが楽しめますが、まずは基本となる酢たまねぎ(プレーン)の作り方をご紹介します。
材料(仕上がり850g分)
- たまねぎ…大2個(500g)
- 〇煮汁
- 酢…3/4カップ
- はちみつ…1/2カップ(140g)
- 水…1/4カップ
- 塩…小さじ1
(はちみつは65gの砂糖や、ノンカロリーの液体甘味料に変えても構いません)
作り方
- 皮をむき、両端をそぎ落としたたまねぎをスライサーなどで薄い輪切りにする。(スライサーがない場合は縦半分に切り、横に薄切りにする)
- 鍋に煮汁の材料をすべて入れて混ぜ、中火にかける。煮立ったら1を加える。
- たまねぎがしんなりとするまで、2~3分煮る。
- 3を火からおろし、20分ほどおいて冷ます。
- 4を瓶や保存容器に入れフタをする。食べるのは30分後から。冷蔵庫で保存し、1か月を目安に食べきるようにする。とり分ける際は、雑菌が入らないように清潔なスプーンやはしを使うこと。
薬味替わりに生卵や納豆にちょい足ししたり、サラダの具材やドレッシング替わりに利用したりと、使い方は無限大です。炒めものや煮ものに加えるのもおすすめ。クセがなく、マイルドな酸味で食べやすいので、肉、魚介、野菜など、どんな素材ともマッチします。
酢の種類は? 食べる量は? 酢たまねぎの素朴な疑問を解決!
酢たまねぎを作る際の酢は、どんな種類でも構いません。酢の健康効果は主成分である酢酸によるものなので、どの酢をとってもその働きに差がないのです。旨味と甘味のバランスのとれた米酢、フルーティーな味わいが楽しめるりんご酢、すっきりとした味わいの穀物酢など、好みのものを選びましょう。
1日の取量としては、50gを目安にします。上でご紹介したプレーンタイプの酢たまねぎなら、大さじ4杯になります。1度の食事でとっても、朝、昼、晩と分けて食べても効果は同じ。毎日食べ続けることが大切です。
切って煮るだけ、というシンプルな調理法ながら健康効果抜群のスーパーフード、酢たまねぎ。食生活に取り入れて、美味しく健やかなダイエットを楽しみましょう!
参考/『酢たまねぎでおいしく健康レシピ: 体が10歳若返る! やせる! 不調撃退!』(学研パブリッシング)
文/本間美加子