便秘解消に、運動や繊維質のものを食べることはよく知られていますが、忙しいとそれもままならないことがありますよね。そこでぜひ試してみてほしいのが、自宅で簡単にできるお灸です。お灸は肩こりや腰痛に効くイメージがあるかもしれませんが、実は便秘にも効果大なのです。そこで今回は市販されているお灸を使い、5分でできるセルフケアの方法を、せんねん灸お灸ルームの福永さんに聞きました。
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便秘解消に効くツボをお灸で刺激!
「ツボ押し」などで耳にするツボとは、東洋医学で気(エネルギー)の出入り口のこと。体の中のエネルギーの通る道を「経絡」と呼びますが、その経絡の上にある要所で、さまざまな体の部位につながっているのがツボなのです。ちなみに現在WHO(世界保険機関)は361のツボを認定しています。お灸はこのツボに温熱刺激を加えることで、気のめぐりをよくし、体の不調改善につなげるのです。
今回は腸の消化吸収を促すツボを刺激することで、便秘を解消していきます。
3STEPで便秘解消! お灸のセルフケア
STEP1 >ツボを探し、目印をつける
お灸をしやすいように、ツボにメイク用のペンシルなどで目印をつけます。
便秘解消に効くツボはココ!
《神門(しんもん)》
手のひらを上にしたとき、小指側のはしに骨の出っ張りがあります。そこから親指側のくぼんでいる場所です。
腸につながっているツボで、自律神経の乱れを整えてくれる効果もあります。
《足三里(あしさんり)》
膝のお皿の下のくぼみから指幅4本分下がった場所。すねのふちにあります。
胃腸を整えてくれるほか、疲労回復を促進する効果もあります。
ツボを見つけるコツ
不調な部位につながっているツボは血行不良のためへこんでいます。指で触ってみて、へこみがあるところを探しましょう。押すと痛みがあるところ、痛いけれど気持ちいいところもツボを見つける目安になります。
STEP2 お灸に点火しツボに置く
お灸の裏のシールをはがして指の先に付け、ライターの火を近づけもぐさ部分に点火します。火がついたら印をつけたツボの上に置きます。
STEP3 約5分、熱を感じなくなるまで待つ
点火したお灸をツボに置くと、ジワジワと熱が感じられます。お灸の温熱は5分程持続。煙が止んでも温熱は続いているので、台座が冷めるまで待ちます。ただし、お灸が熱く感じたら効果が出ていますので、我慢はせずにすぐ取り外しましょう。水をはった容器にお灸を入れて、完全に火を消したらおしまいです。
※「熱い!」と思ったら火が消える前でもすぐにお灸を外してください。
最初は、1日1回、1個からお灸をスタートするのがおすすめ。温熱を感じにくい場合はひとつのツボに3個まで追加してもOKです。入浴前後や食事直後、飲酒後、発熱時は避けてください。
お灸を毎日の習慣にすれば、つらい便秘が解消するだけでなく、血行がよくなるので冷えが解消されたり、肌がツヤツヤになるなど、様々な効果が期待できます。個人差もありますが、自分の体で効果を確かめながら試しみると楽しいですよ。さあ、お灸を味方につけて、軽やかに毎日を過ごしましょう!
監修/せんねん灸 文/梅田 梓