体がむくみやすい、疲れやすい、食欲が抑えられない…。そんな悩みを抱えているみなさん、もしかしたら東洋医学でいうところの「腎」が衰えている証拠かも。元気のない腎を活性化させるのは、1分間ツボのまわりをさするだけ。とってもシンプルで簡単な腎さすり、一体どうやればいいの? アスカ鍼灸治療院院長 福辻鋭記先生に教えていただきました。
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冷えやむくみ、太りやすさにも関係する「腎」って?
「西洋医学で腎臓というと、血液をろ過して体に不必要なものを尿として出す臓器。一方、東洋医学でいう“腎”とは、尿だけでなく血液やリンパ液、唾液などといった体の水分全般を司って調節しているとされています。そのため、腎が活性化していれば、血行がよくなり、余分な水分も体に溜まらず排出されるので、体が冷えたりむくんだりしにくくなります。
逆に腎が衰えていると、血行が悪くなるうえ、余分な水分も溜まりやすくなるので冷えやむくみを招くのです。腎が冷えると子宮や卵巣などの臓器も冷えて機能が衰え、ホルモンバランスの乱れも招きます。体が冷えると代謝も下がるため、太りやすい体になってしまうのです」(アスカ鍼灸治療院院長 福辻鋭記先生)
1分でできる! 腎さすりの3つのやり方
「腎さすりとは背中の“腎愈(じんゆ)”というツボのあたりをさする方法。ここは腎臓と直結するツボで、冷えると腎が衰えます。でもここを温めれば腎が活性化し、子宮周りが温まります。すると余分な水分が排出されて血行もよくなり、体が温まります。毎日続ければ代謝が上がり、ホルモンバランスも整い、やせやすい体になれますよ」(アスカ鍼灸治療院院長 福辻鋭記先生)
立っていても、座っていても、時間がなくてもできる、腎さすりを行ってみましょう!
腎愈の位置
ウエストのくびれのライン上で、背骨から指幅2本分外側。左右対称にあります。
〈1〉体の内側に圧を加えるようにさする
腎愈のあたりに手のひらをあてて、30秒~1分間ほどさすります。皮ふをこするというより、体の内側に圧を加えるイメージで。行ううちにポカポカと腰に熱をおびてくるのを感じるはず。
〈2〉仕事の合間などにこまめにさすって
イスに座って行う場合も同じように、腎愈に手のひらを当てて、体の内側に圧を加えるように30秒~1分間ほどさすります。仕事の合間などに1日に何回でもこまめに行って。
〈3〉腎愈に親指を当てて息を吐きながら押す
腎愈を直接指圧する場合は、親指をツボに当てて、ゆっくりと息を吐きながら、ぐーっと深くまで押します。押し切ったらしばらく止めて、息を吸いながら離します。これをくり返して。
〈番外編〉子宮温めに効果アリ!おなかさすり
子宮温めにはおなかさすりもおすすめ。小腸が冷えることでも体全体が冷え、子宮の冷えにつながります。おへそを中心に時計回りにさすると、小腸が温まり子宮も温まって、ホルモンバランスも整いやすくなります。
いかがでしたか? 腎さすりは立って行っても、座って行っても効果は変わらないそう。オフィスでもちょっとした休憩時間にとり入れられそうですね。1分でできるのでぜひ早速始めてみては。
撮影/山上忠 モデル/土屋ひかる ヘア&メイク/斎藤節子 文/FYTTE編集部
写真(イメージ)/ⓒsunabesyou-fotolia.com 衣装協力/ニューバランス