多くの人の関心がある腸活。ヨーグルトを食べる、食物繊維をとる、運動をする、いろいろやってみるものの、イマイチ効果が表れない...。まずは東洋医学で自分の腸タイプを知ることから始めてみませんか? それによって食べるものなど対処法がまったく変わることがわかりました。
Contents 目次
東洋医学では、肺と大腸は表裏の関係
東洋医学の考え方を柱にした暮らしの提案を行う東洋医学ライフクリエイティブ協会会長の島田淑子さん。「気流メソッド」という3つの考え方をベースに施術や講座等を行います。
「まずは「浄」。これは体にいらないものをとり除くという意味で、低糖質な食生活の提案から、流れのいい体づくりの準備を行います。いらないものとは、余分な脂肪、水、流れが悪くなった血などを指します。次に「調」。体からいらないものが取り除かれたら、体に合ったメンテナンスを始めることで、発酵や薬膳などの食事面から、ツボやかっさなどのセルフメンテナンスで体を調えます。最後に「循」。体の調子が調ってきたら、骨や筋肉のために少し動きを加えます。生活の中でムリなくできるエクササイズやウォーキングなどを行い、「死ぬまで自分の足でトイレにいける体づくり」を目指すという提案です」(島田さん)
そんな東洋医学の考え方をベースにしたときに、最近話題の腸活で、ひとつ気にしてほしいことがあるといいます。
「東洋医学では、人それぞれの体質に合わせたケアを大切にします。もちろん腸にもタイプがあり、そのタイプによって食べるべきものなどもまったく変わってきます。ですので、まずはご自身の腸のタイプを知ってほしいですね。腸活のスタートはまずはそこから。また、東洋医学では、肺と大腸が表裏の関係になり、肺は肌を統括しています。表裏である大腸の状態も肌に大きく関係します。腸の調子が悪いと肌も荒れがちというのはとても理にかなったことなんです」
あなたの腸はどのタイプ?
以下の4タイプの項目をチェックしてみて。一番多くあてはまるものが、あなたの腸タイプです。同じだけチェックがつくものが複数ある場合は、それぞれのタイプを参考にしてみましょう。
A
□便が乾燥して固い □のどが渇いて飲みたい □便がにおう
→ここが多かった人は「熱」タイプ。体や内臓が熱を持ち、食べすぎの傾向にもあります。
B
□寒がり □手足が冷える □クーラーが嫌い
→ここが多かった人は陽虚(冷え)タイプ。体や内臓が冷えて、不調がちな人です。
C
□イライラする □お腹が張る □ガスやゲップが出る
→ここが多かった人は気滞タイプ。気の流れが滞って、スムーズでない人です
D
□疲れやすい □肌がカサカサする □顔や唇にツヤがない
→ここが多かった人は気虚タイプ。体に必要なエネルギーが不足している人です。
あなたのタイプに合うおすすめ食材
自分の腸のタイプがわかったところで、それぞれのタイプにおすすめの食材をご紹介します。ぜひ毎日の食事に取り入れてみてください。
Aの熱タイプの人は熱をおさえる清熱の食材がおすすめです。
ハトムギ、緑豆、きゅうり、セロリ、大根、冬瓜、トマト、レタス、スイカ、柿、梨、菊花
Bの陽虚タイプの人は、熱を補う補陽の食材がおすすめです。
しょうが、にんにく、にら、長ねぎ、鶏肉、羊肉、鮭、花椒、シナモン、胡椒、唐辛子
Cの気滞タイプの人は気の流れをよくする行気の食材がおすすめです。
しその実、シナモン、サフラン、しそ、バジル、緑茶、ジャスミン茶、陳皮、ハッカ、ミント、かんきつ類
Dの気虚タイプの人は気を補う補気の食材がおすすめです。
黒きくらげ、しいたけ、やまいも、栗、黒ごま、ナツメ、牛肉、鶏肉、羊肉
これらにプラスして、腸に潤いを与え、動きをよくする潤腸の食材もあります。
バナナ、桃(ただしこの2つは冷やす食材なので、冷えのある人は気をつけて)、
羅漢果、くるみ、松の実、豚の腸、牛乳、ごま油、白ごま、なたね油、らっかせい油、発酵のもの
一般的に腸にいい食材だと言われているから、ただやみくもにとるのではなく、自分の体質に合わせて、足りないもの、必要なものを補うような食事をすることこそが、いちばんの腸活につながるかもしれませんね。
文/FYTTE編集部 写真(イメージ)/ⓒ hakase420 – fotolia.com