生理を迎えると心身の不調を覚える女性は多いですよね。その対処の仕方も人によってさまざまですが、食事の面でサポートできることはあるのでしょうか?
ご自身が考案した“食べてやせて健康になるダイエット法”で数々のベストセラー本を執筆しながら、企業の特定保健指導や、病院の臨床研究においての栄養療法の監修など、多方面で活躍している管理栄養士の麻生れいみ先生に“生理のときに特に食べてほしいもの”と、“これから注目している食品”を挙げていただきました。
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■体が失うものをまず補給! たんぱく質と鉄分は必ずとって
麻生先生がまず推奨しているのが、体づくりの土台となるたんぱく質を十分にとること。特に血液を失う生理時には、血液中の赤血球やヘモグロビンの材料でもあるたんぱく質の摂取は欠かせません。さらにたんぱく質は、メンタルのバランスを整える脳内ホルモンの合成にも必要な栄養素。普段の食事からたんぱく質をしっかりとっておくことが大切ですが、生理の時期はお肉や魚、大豆、卵などたんぱく質を豊富に含む食品を意識して食べるようにしましょう。
また、赤血球に含まれる「ヘモグロビン」と呼ばれるたんぱく質は、血液を通して体中の組織に酸素を運ぶ大切な役割があります。このヘモグロビンの材料となっているのが鉄分。鉄分が不足すると、ヘモグロビンが減少して全身に十分な酸素が行き渡らず、動悸やめまい、倦怠感など、いわゆる貧血の症状を引き起こすことに。
「生理になると血液と一緒に鉄分も失われてしまうので、鉄分も絶対必要です。だから週に1回はレバーを食べてほしいですね。レバーを調理するのが面倒であれば、スーパーやコンビニで売っている焼き鳥のレバーでもOK。その場合はなるべくしょうゆではなく、塩で味つけされたものを選ぶようにしてください。串からはずしてサラダに入れるなど、“これなら食べられる”という形で続けていけばいいと思います」(麻生先生)
■良質なオイルも上手にとり入れれば心強い味方に
以前なら「油は太る!」と、特に女性から避けられていたオイルですが、現代ではそのオイルの様々な効能が注目されています。「オメガ3」と「オメガ6」と呼ばれる必須脂肪酸(体内ではつくられない脂肪酸)もその一つ。ちなみに青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)や亜麻仁油、えごま油はオメガ3、コーン油などの植物系の油に含まれるリノール酸は、オメガ6になります。
「オメガ3は炎症抑制作用があるので、生理痛などの症状にはEPAやDHAをとるのもおすすめ。とり過ぎると炎症を起こしてしまうと言われているオメガ6は外食や加工食品に多く使われており、現代人は過剰摂取の傾向にあります。オメガ3とオメガ6の比率は1:1~4くらいがいいですね」(麻生先生)
大切なのはどちらも過剰にとらないこと。普段の食生活で使っているオイルや外食の回数などを見直して、適度な量をとるように心がけましょう。
■その効果に期待が高まるγ-リノレン酸
さらに麻生先生が注目しているのが、「γ-リノレン酸」というオメガ6のオイル。“生理時のつらい症状の緩和に効果があるのでは?”と、メーカーでも研究が進められているとか。
「このオイルは月見草油などに含まれていますが、非常に酸化しやすいという性質があり、手軽に入手できるものではありません。最近では、サプリに入れているメーカーもあるようですね。今後の研究結果に注目したいと思います」(麻生先生)
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