基礎代謝の低下(=1日に消費するエネルギー量の低下)は、やせにくい体質につながってしまうダイエットの天敵。代謝をアップさせる方法はさまざまありますが、手軽にできるのが食生活における体質改善です。今回は酢の酢酸菌や発酵食品の乳酸菌に注目。スムーズに体脂肪を燃焼させやすくする体づくりをご紹介します。
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酢の酢酸パワーで代謝アップ!
冷房の効いた室内に長時間いたり、朝夕の温度差が大きくなってくるこの時期は、体が冷えやすいもの。体が冷えてしまえば当然代謝も悪くなり、脂肪をためこみやすい体内環境になってしまいます。
こんなとき、基礎代謝アップに役立つ食品といえば……。
「それは酢です。酢は米などの穀物、りんごなどの果実から酒を醸造して、それに酢酸菌を加えて発酵させたもの。酢酸には血行をよくし、代謝を高める働きがあります。体内の脂肪分解を促したり、食後血糖値の上昇を緩やかにする作用があるともいわれ、肥満を防ぎたい人にもおすすめです」(NPO法人発酵文化推進機構理事長・小泉武夫先生)
ほかにも酢酸にはコレステロール値や血圧を低下させる作用があることも実証されています。米酢や黒酢、りんご酢など、食生活に取り入れる酢は好みのもので構いませんが、天然の原材料でつくられた“醸造酢”であることが大きなポイント!
「ダイエットに役立つ酢の効果は、原料の米や果実を酢酸発酵させることで、体に有用な有機酸が発生するおかげ。工業用アルコールを原料にした“合成酢”では十分な効果を期待できないので、醸造酢を選ぶようにしましょう」(小泉先生)
キムチの乳酸菌とカプサイシンで体脂肪燃焼!
唐辛子に含まれる辛味成分、カプサイシンのダイエット効果でおなじみのキムチも、代謝アップを助けてくれる発酵食品です。
「辛さの刺激でエネルギー代謝が高まり、体脂肪燃焼が促されるうえ、乳酸発酵の食品なので糖質や脂質の代謝を促すビタミンB群も補給できます。キムチ鍋などにすれば、より体が温まって代謝アップに有効です」(管理栄養士・大越郷子先生)
夏の疲れが出やすいこの時期、酢の酸味でさっぱりと体を休めるもよし、キムチの辛さで気合いを入れるもよし。発酵食品のパワーでスムーズな体脂肪燃焼を目指しましょう。
監修/小泉武夫、大越郷子