「機能性表示食品」の制度が4月1日からスタートし、企業が食品の具体的な効能を消費者に伝えやすくなりました。この表示法に静岡県の8農協が「骨の健康を保つ」効果を申請すると発表して注目を集めているのが、温州みかん。そう、私たちが一般的に「みかん」と呼んでいる、お馴染みのフルーツです。また、最近の研究でさまざま栄養が含まれていることがわかってきています。このみかんに秘められたパワー、使わないともったいないですよ!
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みかんの栄養と効果
みかんが「骨の健康を保つ」、その根拠となったのは、みかんに含まれる色素β-クリプトキサンチンが骨粗しょう症のリスクを下げるという研究結果からですが、みかん効能は他にもまだまだあります。代表的なものをご紹介しましょう!
ビタミンCが美肌効果に!
ビタミンCは、肌の張りを保つコラーゲンを体内で作るときに欠かせない栄養素でもあります。肌の乾燥や角質化を防いでくれるビタミンAも、みかんには豊富。そして前述のβ-クリプトキサンチンには、メラニン色素の沈着を抑える作用もあるので、シミができにくくなる効果も!
食物繊維が豊富で整腸作用
みかんの果肉を包む袋、白いすじ、果皮には食物繊維がいっぱい! みかんの食物繊維は、水溶性のペクチンと不溶性のセルロースがどちらも含まれていて、腸内の水分を調節し、腸内環境を整える働きがあり、便秘解消に効果大です。
クエン酸で疲労回復
みかんの酸っぱさのもとになっているのがクエン酸。クエン酸には、筋肉にたまっていくと疲労の原因になる乳酸を中和させる役割があります。糖質をエネルギーに変える働きを持つ、元気の源ビタミンB1もみかんにはたっぷり。疲れをとるのにもってこいのフルーツなのです。
みかんの効果的な食べ方は?
こんなに健康や美容にいいみかんですが、その効果を最大限に得られるように食べるにはどうしたらいいでしょう?
1日何個食べたらいいの?
いくら体にいいからといって、みかんをたくさん食べてしまうと、体を冷やすうえに、柑皮症といって皮膚が黄色くなる症状が出ることも! 糖分やカロリー(1個で約35kcal)のことを考えても、極端な食べすぎは禁物です。
みかんは例えばビタミンCなら、2個で成人1日の必要量が摂取できます。1日に食べるのは3個ぐらいまでが適量でしょう。
みかんの袋やすじは食べなくてもいい?
袋やすじは良質な食物繊維ですから、ぜひ果肉といっしょに食べてください。袋ごと食べたほうが、果肉だけよりも4倍も多く食物繊維を摂取することができます。また、みかんの袋にはヘスペリジンという物質が含まれていて、これが酸化で壊れやすいビタミンCをしっかり守っているのです! 効率良くビタミンCをとりたいなら、やはり袋ごといただくのが正解です。
ちなみに、おいしいみかんは、やや小ぶりで、濃いだいだい色をし、表面のつぶつぶが細かいものだとか。手軽に食べられる身近なフルーツ、みかんであなたももっとヘルシーに!
文/鈴木みずほ