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喘息やアトピー性皮膚炎、花粉症など、アレルギーにはさまざまなタイプがあります。そうした症状がなかなか治まらない場合は決してよい気持ちはしないもの。それが単なる気持ちの落ち込みにとどまらず、うつ病をはじめとしたメンタルの病気につながる可能性もあるようです。ドイツの研究グループがその関係について報告しました。
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日本では2人に1人がアレルギーを持つとも
日本では２人に１人が何らかのアレルギーを持っているともされ、厚生労働省も継続的にアレルギー対策の検討を続けています。アレルギーには、喘息やアトピー性皮膚炎のほか、花粉症やアレルギー性鼻炎などさまざまなタイプがあります。難しいのはなかなか治らず、症状が長引くことです。アレルギーになると、体に現れる症状も問題ですが、精神的にも悪影響が及んでしまうことが問題とされてきました。
今回、ドイツ、ミュンヘン工科大学などの研究グループが注目したのは、主に草木の花粉が原因の「季節性アレルギー」と、ハウスダストや動物の毛などが原因の「通年性アレルギー」です。
研究グループは、ドイツで行われた追跡調査のデータから、こうしたアレルギーと、気分が落ち込む「うつ病」や不安や心配の症状が問題となる「全般性不安障害」などのメンタルの病気との関係について分析をしました。
不安症やうつ病などはアレルギーに関係あり
今回の分析されたのは1782人のデータ。このうちほぼ半数が女性。約4分の1がアレルギーの症状があると回答していました。通年性のアレルギーが7.7％、季節性のアレルギーが6.1％、そのほかのアレルギーが13.6％でした。
そのうえで、メンタルの問題の有無との関係を調べるとアレルギーとの関連があることが確認されました。
アレルギーの種類によって関係する症状は異なり、具体的には、全般性不安障害がある人では、花粉症などの季節性アレルギーが多い一方で、ダニアレルギーのような通年性アレルギーとは関連しないことがわかりました。一方で、うつ病がある人ではダニアレルギーのような通年性アレルギーが多いことがわかったのです。
食物アレルギーなどほかのタイプのアレルギーとの関連性は見られませんでした。
今回の研究では、アレルギーだからうつ病になるのか、うつ病だとアレルギーになりやすいのかという因果関係はわからなかったものの、メンタルとアレルギーとの関係があるのは確かなようです。
アレルギーに悩んでいる人は、メンタルの悩みが重い可能性もあり、場合によっては医療機関で相談をすることも考えるとよいかもしれません。
＜参考文献＞
厚生労働省「アレルギー疾患対策推進協議会(アレルギー疾患対策推進協議会)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-Allergy_327078.html
Int Arch Allergy Immunol. 2019 Apr 24:1-11. doi: 10.1159/000499042. [Epub ahead of print] https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31018198
Pollen allergies occur more frequently in anxiety sufferers
https://www.tum.de/nc/en/about-tum/news/press-releases/details/article/35464/
