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今年の花粉は例年の8倍!? 専門家が実践! Wケアできる「オイルヨーグルト」で乗り切る最新花粉症対策

毎年やってくる春先の花粉シーズン。今年はすでに都内でスギ花粉の飛散が始まり、さらに例年より花粉の飛散量が多いといわれています。そこで今回は、花粉症のしくみや、花粉症対策に詳しい耳鼻科医の慶友銀座クリニック院長、大場俊彦先生が実践する今シーズンならではの正しいセルフケアについてご紹介していきます!
Contents 目次
今年の花粉飛散量は昨年の8倍の地域も!?
毎年多くの人が悩まされる花粉症。東京都は先月の1月8日、すでに都内でスギ花粉の飛散が始まったと発表しました。
一般的にスギの雄花は気温が上がると開花しやすくなり、さらに上昇気流によって花粉が空高く舞い、広範囲に広がるといわれています。気象庁が発表した2~4月の3か月予報によると、3月以降は全国的に気温が高めに推移し、例年よりも暖かい春になる可能性が高いとのこと。
さらに、昨年の夏は猛暑だったため、花粉の形成に好条件な気象条件が九州から北海道にかけてそろいました。その影響で、前年と比べて花粉の飛散量は関東甲信地方で1.6倍、東海地方で1.0倍になるとのこと。一方で、近畿地方は3.8倍、中国地方は4.4倍、四国地方に至ってはなんと8.4倍と、地域によっては大幅な増加が予想されています。
なぜ花粉症が起こるの?
では、そもそもなぜ花粉症が起こるのでしょう?
花粉症は「鼻アレルギー」のひとつで、免疫の過剰反応によって引き起こされます。免疫といえばインフルエンザウイルスや新型コロナウイルスなど、体外から侵入した悪者を排除する働きを思い浮かべるかもしれません。でもじつは、花粉も体にとっての「敵」として認識されることで、IgE抗体が作られるのです。
このIgE抗体が花粉をキャッチすると、マスト細胞と結合し、くしゃみや鼻水、鼻づまりを起こす炎症物質を放出します。そしてアレルギー体質の人はこのIgE抗体を過剰に作りやすいため、一度発症すると症状が長引き、花粉の飛散量が増えるにつれて悪化しやすくなるのです。
また、免疫システムには2つのチームが存在します。
・細胞性免疫(指示役はTh1細胞):細胞そのものが悪者を攻撃する。
・体液性免疫(指示役はTh2細胞):抗体を使って異物を排除する。
ちなみに、アレルギー体質の人はTh2細胞が極端に傾き、バランスの異常が起こっているという説が1980年代ごろから提唱されています。
花粉症&インフルの“ダブル発症”も? 花粉を遠ざける方法とは
そんな花粉症ですが、今年は花粉の飛散時期とインフルエンザの流行が重なる可能性があり、ダブルで発症&感染するリスクが懸念されているため、例年以上にしっかりとした対策が必要なのだとか…!
もちろん花粉症の症状を抑えるには、医師に相談して適切な治療を受けるのが理想的ですが、忙しい現代人の中には市販薬で済ませる人も少なくなく、誤った薬の選び方で眠気などの副作用に悩まされるケースもあるようです。
では、花粉の影響をなるべく少なくするにはどうすればいいのでしょう? ここでは、日常生活の中でできる対策をチェックしていきましょう!
【花粉飛散の情報をチェック】
毎日の花粉飛散情報を確認し、とくに飛散量の多い日はなるべく外出を控えましょう。
【外出時の対策】
外に出るときはマスクや花粉対策用のメガネを使い、花粉が鼻や目の粘膜につくのを防ぎましょう。衣服や髪にも花粉がつくので、ツルツルした素材のコートや帽子を着用し、帰宅時は外でよく払い落としてから屋内に入りましょう。
【室内の対策】
花粉の時期の換気は最小限に抑え、花粉の侵入を防ぎましょう。また、掃除は念入りに行い、花粉を家の中から追い出しましょう。
ヨーグルト&オメガ3脂肪酸でWアプローチ!
また、花粉対策には外出時や室内での対策だけでなく、体の内側からのケアも重要です。
じつは、近年の研究で、ヨーグルトなどのプロバイオティクスにアレルギー症状を改善する可能性があることがわかってきました。
プロバイオティクスとは、「腸内フローラのバランスを改善することによって、宿主の健康に好影響を与える生きた微生物」と定義されており、腸には体内の免疫細胞の約7~8割が存在しているといわれています。つまり、腸内環境を整えることは免疫バランスを整えることにつながり、結果的に花粉症に強い体を作ることができるのです!
また、アマニ油やエゴマ油、魚油などに多く含まれるオメガ3脂肪酸には、動脈硬化などの心血管疾患の予防効果があるだけでなく、近年の研究ではアレルギー症状の改善にも役立つことが報告されています。
つまり、花粉の飛散量が増える今シーズンは、腸内環境を整える“ヨーグルト”と、炎症性物質を抑制する“オメガ3脂肪酸”を組み合わせた「オイルヨーグルト」をとり入れるのがおすすめです!
「オイルヨーグルト」で花粉症対策を強化
オイルヨーグルトのメリットは単に花粉症対策になるだけではありません。
ヨーグルトにオイルをかけるだけなので忙しい日や時間がないときでも手軽に摂取でき、料理の中でソースやディップとして活用すればアレンジも豊富で飽きずに続けることができます。
そこで、後半では料理研究家の木田マリ先生が考案した、オイルヨーグルトを使ったおいしい花粉症対策レシピをご紹介します!