大人の夏冷えにご用心。冷えを放置していると、さまざまな体の不調の原因になることはご存じですよね? 冷えは睡眠にも影響するそうです。今回は睡眠コンサルタントの友野なお先生に、快眠のための「温活TIPS」を教えていただきました。
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夏の快眠キーワード「温活」
私たちの体温には、皮膚温と深部体温(内臓の温度)の2つがあり、体の深部体温が下がると眠くなるというメカニズムをもっています。赤ちゃんが眠ろうとしているときのことをイメージしてみましょう。手足がほかほかあたたかくなりますよね? これは、深部体温が手足の先から熱が放散されることで下がっているという現象です。つまり、眠気を促すためには四肢が温まっていることが重要なのです。
しかし大人の場合はストレスや自律神経の乱れなどで手足が冷えてしまっている人が多く、体のおやすみ支度がなかなか整わないことも…。特に夏場はサンダルやミュールで冷房のきいた空間で過ごしたり、薄着や冷たい食べものを食べたりなど、体全身を冷やす要因が満載です。夏こそ意識をして体を温める「温活」をとり入れることが、スムーズに質の高い睡眠を誘うためのキーワードになるといえます。
まずは、熱の放散に関わる四肢がきちんと温まっていることが大事なポイント。お風呂上がりにはすぐにレッグウォーマーを着用し、冷えないように気をつけましょう。足首は筋肉量が少ないので、いったん冷えてしまうとそこから温めるのは大変です。冷えてしまう前の予防対策をしっかりと行ってください。もし冷え切ってしまっている場合には、レッグウォーマーを着用し、足首から10㎝ほど離してやけどをしないように注意をしながらドライヤーの温かい風を当ててあげるのがおすすめです。
手首はポイントウォーマーを利用してもいいですし、薄手の服を羽織ることで対応していただいても構いません。もしも時間に少し余裕があるようであれば、42~43度程度の熱めのお湯で手浴・足浴を10分間するのもよいでしょう。そのときにはリラックスできるお気に入りの精油を数滴たらすと、さらに快適なおやすみ支度を後押ししてくれます。
また、夏の就寝時には裸や薄着で眠る人も少なくありませんが、就寝時には体温が低下するうえに冷房を使っているので、長袖と長ズボンのパジャマを、もし暑い夜であれば七分袖と七分丈のズボンを着用するようにし、なるべく露出は少なくすることです。夏は1年の中でも最も寝汗の量が増えるシーズンで、パジャマを洗う頻度がかなり頻繁になるので、綿素材のパジャマを持っておくととても便利です。
冷えは快眠を妨げるだけでなく、未病であり万病のもとでありいいことは何もありません。ふだんから体が冷えすぎないように意識した生活を心がけましょう。