ストレスやイライラをためない秘訣は、自分の心をコントロールすることです。心を見つめ直すためにぴったりな方法が、1日の終わりにその日あったできごとを綴る日記。世間には長年日記を続けている人もいますが、ネット上には「2、3ページ目で書かなくなった日記帳が山ほどある」「夏休みの宿題に出た絵日記すら三日坊主だった」「SNSで満足しちゃって日記ってなると続かないなぁ」という声が多く上がっています。人に言いたくないことや言いにくいことまで記しておける日記は、習慣化すれば心の整理や精神安定に効果的。今回は、さまざまな日記のスタイルや、続かない人におすすめの方法をご紹介します。
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記録や成長に役立つ日記
日記を書くことで得られる精神的な変化や、誰でも続けられる日記の書き方を教えてくれるのは精神科医の宗未来先生です。日記は日々のできごとを書き留めておくだけでなく、覚えておきたいことの記録としても便利な習慣。たとえば育児の場では、子どもの体調変化や離乳食のレシピなどを書けば、あとで役に立つことがあるはずです。また成長を感じた瞬間や思い出を意識的に残しておくことで、何年経っても色あせないアルバムのような存在に。疲れたときに読み返して癒しを得るという人もいるようです。
7月31日放送の「あさイチ」(NHK)で自分のために「ほめる日記」をつけていると明かしたのは、小学校教師を務める30代の女性。自分がガンバったことやよかったところを探し、毎日最低でもひとつ自分のことをほめるのが日記のルールです。失敗したりイヤなことがあったりした日でも、自分のとった対処方法や気持ちの切り替えなどほめられるポイントを探して書き記します。脳はいい言葉に反応してドーパミンを分泌するので、やる気の増進につながるそう。
心を整理してリラックスさせる日記の書き方
日記が精神に与える効果は、体にも影響をもたらすことが。過去に心臓の病気を患ったことがある60代の男性は、ストレスなどでイライラすると血圧が上がると悩んでいました。そんなとき宋先生から提案された対処法が「日記療法」。自分の内面に目を向けて、その日起きたできごとにどんな感情を抱いたかを日記に綴っていきます。心の動きが目に見えるようになることで、自分の感情が心のどこからくるのか自分で気づけるように。日記療法をとり入れた男性は、怒りを分析することで、血圧を安定させられるようになったそうです。
日記が続かないという人には、短い文章でOKな「1行日記」がおすすめ。喜怒哀楽問わず心が動いた場面と、そのときの感情や自分の対処法を書き記してください。今この瞬間に心を集中させるというこの方法は「マインドフルネス」と呼ばれるもので、瞑想や座禅などの分野でも知られる心のエクササイズ。不安や後悔にとらわれないように心を鍛えられます。
日記で得られる多くのメリットには、「血圧にまで効くなんで知らなかった」「最近気分の浮き沈みが激しいからやってみようかな」「1行だけなら飽きずに続けられるかも!」と興味をもつ視聴者が続出。さまざまなスタイルを試して、自分に合った日記習慣を見つけてみては?
文/プリマ・ドンナ