イヤなことがあると、家に帰っても何度も思い出して、翌朝もどんより気分で迎えることってありませんか?
予約4か月待ちの生活習慣改善サロン「Flura」を主宰する小林麻利子さんにうかがう、【睡眠のお悩み解決】。今回は、気持ちをじょうずに切り替えて、ぐっすり眠る方法を教えていただきます。
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CASE10
仕事で失敗したり、同僚に不快なことを言われた日。お風呂に入っても、寝ようと思っても落ち込んでいろいろ考えて、なかなか寝つけません…。
小林先生のお答え
イヤなことは書いて整理。ノンレム睡眠でスッキリします。
ノンレム睡眠でイヤな記憶を一掃
私は夫とケンカをしても、寝て起きたらいつも「なんだったっけ?」と忘れています(笑)。
じつはレム睡眠には記憶力を高める働きがあるのですが、ノンレム睡眠はイヤな記憶や必要のない記憶を忘れさせてくれることがわかっています。
ですから、まずはしっかり眠ったほうが、イヤなことをすぐに忘れられるんだと覚えておいて。そのためには、40℃の湯に15分間! きちんとお風呂に入ってくださいね。
感情的になりがちな夜は、考えない
でも、お風呂でリラックスしたいのに、イヤなことを思い出したくないですよね。そもそも誰かのせいかもしれないのに、家の中まで持ち込むなんで損だと思いませんか? そうしないように、頭の整理の仕方を知っておきましょう。
脳には理性的な脳と感情的な脳があって、日中は理性的な脳が感情的な脳を抑えつけている状態なので、わりと感情的になりにくいのです。他人に「バーカ!」と言われても、「何を言っているんだ?」とあきれて終わるだけです。でも、夜になると理性脳の抑え込みがはずれてしまうので、感情的に「おい、今の何だよ!」と腹が立つ。だから、夜のほうがケンカになりやすいのです。
つまり、夜は人に悩みごとを相談してもお互い感情的になりやすいですし、あれこれ考えても理性が働かず、いい解決策はなかなか浮かびません。「明日の朝にしよう!」と考えないことが一番の得策です。
悩みを書き出して、一旦終わり!
ただ、悩みごとは1つだけでなく複数あると、とてもたくさんあるような気がして、とくに夜は頭がいっぱいになってしまいます。
それなら、イヤなこと、困っていることを紙に書き出してみましょう。文章ではなく、あとでわかりやすいように箇条書きで。広告の裏になぐり書きで十分です。たくさんだと思っていたのに3つだった、などと整理できて、心も軽くなります。
そして、これは夜に考えてもムダだから、翌朝に考える“TO DOリスト”です。書き出したら、考えるべき優先順位を決めて、番号を振っておくといいですね。習慣になったら、優先順にどんどん書けるようになります。書き終わったら、「今日はもう終わり!」
できればこれを、帰り際にオフィスでやる、家に着く前にやるといいのですが、できなければ、バスタイムの前にやる。そうすれば、お風呂の中で考えてしまっても、すでに頭の中でも整理されているから大丈夫です。シャンプーしながら一緒に洗い流しちゃってください。お湯につかってリラックスしてぐっすり眠ったら、きちんとノンレム睡眠が要らない記憶をスコーンと忘れさせてくれるので、翌朝、リストを見ても「どうでもいいわ」と思えるかもしれませんよ。