秋の夜長となりました。みなさん、よい睡眠はとれていますか? 早く寝させられ過ぎて眠れず悩んだ子ども時代、夜型・不規則な生活を送りながら、朝に弱い原因は低血圧のせいだと決めつけていた20代、家族のスケジュールが優先になり強制的な早寝早起きを実践しているどこか不満な現在。自分と睡眠との関係も、時期によってずいぶん違うなと感じます。平日に睡眠不足が続いても土日に思いきり寝坊して、「睡眠負債」を一括払いで返せばいいやと軽く考えていた私ですが、睡眠って、ただ眠ればいいというものではないようです。大塚製薬の「賢者の快眠 睡眠リズムサポート」のセミナーに参加してきました。
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睡眠時間が不足している日本人
体内リズムにのっとった規則正しい睡眠をとることの大切さを教えてくれたのは明治薬科大学リベラルアーツ・心理学准教授の駒田陽子先生。駒田先生によると日本人の睡眠時間の平均は7.4時間で、これは国際的に見てもかなり短い数値であるそう。2017年の流行語にもなった「睡眠負債」という言葉によって睡眠不足のもたらすマイナス面が社会的に認知されるようになったものの、「平日の睡眠不足を休日の寝だめで補えばいい」という考え方では「寝ても寝ても疲れがとれない」といった状態に陥ってしまいます。
それは、睡眠を時間数だけで捉え、体内リズム・体内時計の面から考えていないから。約24時間周期でめぐる体内リズムは「太陽の見えない環境下でも、ある程度24時間周期で生活できる」という自律的な性質と、「夜に光を浴びてしまうと睡眠がうしろにずれていく」という、周囲の環境に同調する性質があります。
人間の体の中には脳の中枢から体の末端に至るまで体内時計があります。本来の体内リズムは朝6時頃目覚め、日中活動し、18時頃から睡眠の準備に入り、夜眠るというもの。ところが同調性のある体内時計は、私たちの社会的な生活によって、本来のリズムからズレていってしまいます。このズレが大きくなればなるほど、体のあちこちから不協和音が鳴り出すというわけ。
わかりやすいのがソーシャルジェットラグ(社会的時差ボケ)という考え方です。
家にいながら海外渡航並みの時差ボケ
ソーシャルジェットラグ(社会的時差ボケ)は、平日と休日の睡眠時間帯を調べ、その睡眠中央値の時間差を表した数値です。たとえば夜0時に寝て朝6時に起きる場合、睡眠時間は6時間。まん中の地点は3時間経った夜中3時です。この「3時」というのがこの場合の「睡眠中央値」。平日も休日もこの時間帯に寝起きしているならば、睡眠中央値はどちらも「夜中3時」ですから、その差(ソーシャルジェットラグ)は0。平日と休日との間に社会的時差はないということになります。
でも、なかなかこのようにはいかないのが実情ではないでしょうか。
例1)
平日 0時に寝て、6時に起きる→睡眠中央値は3時
休日 2時に寝て、10時に起きる→睡眠中央値は6時
→ソーシャルジェットラグは3時間
例2)
平日 0時に寝て、6時に起きる→睡眠中央値は3時
休日 4時に寝て、12時に起きる→睡眠中央値は8時
→ソーシャルジェットラグは5時間
平日に6時間しか寝られなくても、休日に8時間寝てるしいいや!となりそうですが、例1のソーシャルジェットラグは3時間、インドへの渡航にあたる時差。例2のソーシャルジェットラグは5時間、サウジアラビアやドバイへの渡航にあたる時差という駒田先生のお話に、「海外に行ってもいないのに、海外旅行並みの疲れだなんてサイアク!」と思わず心の中で叫んでしまいました。
こうしたソーシャルジェットラグは、1時間あるだけでも月経時の愁訴、肥満や生活習慣病との関連性が強まり、2時間を超えると抑うつ状態が高くなる、つまりメンタル面でもダメージを受けるそうです。
でも、平日はどうしても早く寝られない、休日ゆっくり寝たい、という人はどうすればよいのでしょうか。
「週末に2~3時間朝寝坊する代わりに、平日に20~30分ずつ割り振るといいですよ。あるいは朝はいつもと同じ時間に起きて活動し、夜眠れなくならない程度の昼寝で補うというやり方もできます。睡眠負債は計画的に返済しましょう」(駒田先生)
明日は休みだから夜更かしできる!というワクワク感や、今日は決まった時間に起きなくてもいいという、休日の朝独特のダラダラした感じも捨てがたいですが、地球の自転という私たちの住む惑星から生まれた体内時計のリズムにできるだけ合わせた生活を心がけることが、結局は快適な生活につながるようです。
睡眠の質を上げてくれる食品素材を使った「賢者の快眠」
続いて体内リズムと睡眠の関係について教えてくれたのは大塚製薬の只野健太郎さんです。働き方が多様化し、夜間にも光がついているような社会環境の中で、会社も働く人も休息のあり方に目を向ける必要があると言う只野さん。体内リズムを整える素材が食品の中に含まれていることを紹介してくれました。それが、アスパラガス由来の成分「アスパラプロリン」です。
アスパラプロリンを含有する「賢者の快眠」を、ソーシャルジェットラグのある人たちに2週間摂取してもらったところ、休日の起床時刻が1時間ほど早くなったそう。また広島市のタクシー会社・中国タクシーの乗務員114名を対象に「賢者の快眠」を毎日摂取してもらい、2週間後、4週間後にアンケートを実施したところ、2週間で睡眠の満足度が上がり、ヒヤリハットの件数も2割減少という結果が。
同じく大塚製薬の製品部・原科彩さんも「賢者の快眠」が就寝起床リズムに着目して開発された商品であり、睡眠の質を上げ、休日の起床時刻を整えることが、休日明けの心の健康にもつながることを解説しました。
なるほど、睡眠の質を上げることで休日明けの重たい気分が前向きになれば、明るい1週間のスタートが切れそうです! でも睡眠の質が上がるって、どんな感じなのでしょうか。ひとまず「賢者の快眠」を試しながら睡眠の記録をつけてみることにしました。
記録してわかった私の睡眠生活の長所と短所
私は日中、おもに家で仕事をしています。子どもは保育所、小学校、中学校に所属。睡眠時間には気をつけているつもりです。が、私が寝るまで末っ子がしぶとく起きているので夜は時間との戦い。どうしても21時台には寝かしつけることができず自己嫌悪に陥ることもしばしば。朝は平日も土日も関係なく行われる中学校の熱心な部活動のおかげで、1週間のうち6日は早起き生活です。
晩ご飯を食べ終わり、「賢者の快眠」を摂取し、眠る。そんな生活を3週間続けてみました。「賢者の快眠」は茶色の顆粒です。グレープフルーツとビターチョコを合わせたような味で、少し漢方を思わせます。私は毎晩摂取するのが楽しみになるほどツボにはまりましたが、苦手な人もいるかも…?
まずは摂取しながらの3週間。私の睡眠状態はこんな感じでした。
平日の平均睡眠時間 6時間27分
睡眠中央値 午前1時56分
休日の平均睡眠時間 7時間47分
睡眠中央値 午前2時17分
平日、思うように眠れていなかったことに、まずショック。起きたときの感想を見てみると、睡眠時間を7時間死守できた日は「パッチリ!」目が覚めています。それ以外は「まあまあ」か「眠い」となっています。「賢者の快眠」のおかげか、いつもよりは「パッチリ!」の日が多かったように思いましたが、私の場合はまずは7時間眠ることを目標にしたいです。
一方、ソーシャルジェットラグは20分と、なかなか優秀な結果でした。睡眠不足のわりに日中活動できているのは、この時差が少ないためかもしれません。
3週間を過ぎた今も睡眠の記録はつけています。やはり「賢者の快眠」を飲まない現在のほうが「眠った!」という日が少ないように感じます。判断し難いところですが、ひとまずは、睡眠時間の確保に注力したいと思っています。
それにしても、地球の自転周期に合わせて体内に刻んだ体内時計、月経などで実感する月の公転に合わせた28日のリズム、そして1年周期の地球の公転。睡眠というテーマを通じて、改めて人間と宇宙との連動を感じた私でした。(編集 まりりん)
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