脳や心ではいつも何かの心配やイライラでエネルギーを消耗され、すっかり疲れ切った状態に。現代社会でストレスや不安から自由でいられる人はいないでしょう。マインドフルネスはそのような現代人の脳と心整え、人生の充実をもたらします。前回に引き続き、ヨガ講師の吉田 昌生さんの著者『3分間マインドフルネス 自分をアップデートする28の習慣』から、日常生活で行えるマインドフルネスをご紹介してきます。
Contents 目次
瞑想による脳や心への変化とは?
マインドフルネス瞑想を継続的に行っていくと、脳の機能が変わり、ストレスや不安、イライラといった日々浮かんでくるさまざまなネガテイプな思考や感情に対し、冷静に対処できるようになっていきます。
脳の海馬という部位は、思考や感情の動きを理解し、自己コントロール力や他人への共感力に関係する役割を担うとされていますが、マインドフルネス瞑想を続けると、この海馬の能力が高まり、思考・感情・自己コントロール力が増していくことがわかっています。
香りでネガティブな感情をリセット「アロマ瞑想」
アロマオイルを使った瞑想法「アロマ瞑想」。香りはダイレクトに情動の脳(大脳辺縁系)に届くので、気分を切り替えるのにも最適です。また好きな香りを嗅ぐと自然と呼吸も深まります。
アロマオイルは即効性があるため、とくに元気がないときに使用すると高い効果が期待できます。
アロマポットを使ったり、入浴時にお風呂に好きなアロマを5〜6滴入れたりするのも良いです。おすすめの香りはラベンダー、カモミール、サンダルウッド、イランイランなど。
気力と体力を回復するリラックス睡眠法
心身のリフレッシュには、ヨガや瞑想が効果的ですが、もっと簡単に毎日行っている動作のなかで実践できるリラックス方法があります。それは睡眠。
睡眠を充実させると心が落ち着き、考え方が自然と前向きになります。
正しい睡眠の基本は、早寝早起きです。
起床・就寝時刻を毎日同じにし、成長ホルモンの分泌が最も活発化する、午前0時には寝るようにしましょう。
朝起きたらカーテンをすぐに開け、日光を浴びます。心に安定をもたらす脳内物質「セロトニン」が、日光を浴びることでたくさん作られるからです。
リラックス睡眠で気をつけるべき点は、昼間どんなに眠くても、長時間の昼寝は20分程度にとどめておく、寝る前の食事ではカフェインや刺激物はとくに避けること、寝床に就いてから携帯やテレビを見ない、その日の反省などネガティブな思考はしないこと、です。
気持ちを書き出す ジャーナリングメソッド
「ジャーナリングメソッド」とは、今自分が抱えている問題や不安、怒りや苛立ちといったネガテイプな思考や感情を紙に書き出し、解決に導く瞑想法。
「イライラしているけれどその原因がわからない」「何だか無性に不安を感じる」、そのような落ち着かない心を安定させる際に役立つメソッドです。
まずは今思っていることやネガティブな思考をすべて紙に書き出します。書き出すことで不安やイライラの多くはかなり整理されます。
次に書き出した言葉をさまざまな視点や角度で考察します。
例えば「〇〇さんが嫌い」と書いたとしたら、「なぜ嫌いなのか?」という嫌いな理由だけでなく、その人を好きな人の気持ちになってみたり、あるいは長所を探したりします。
頭の中のモヤモヤを思いつくままに書き出しましょう。
書き出すことで、「情動の脳」から「理性の脳」へ切り替わり、心が落ち着いてくるはず。
瞑想法のさまざまなバリエーションをご紹介しました。イライラ、モヤモヤしている自分に気がついたら、このうちどれかひとつ、マインドフルネスを実践してみましょう。きっと気分が晴れやかになります。
関連リンク
『3分間マインドフルネス 自分をアップデートする28の習慣』
文/庄司真紀