
冬の果物といえばみかん。ビタミンC豊富で風邪予防にもよく、そのうえ含有成分が長期にわたって健康効果をもたらすことが明らかになっています。たくさん食べたいところですが、食べ過ぎはNG。みかんの唯一ともいえる“ざんねんポイント”とは? また、おでんやお鍋で食べる機会の多いこんにゃくも、巷ではセラミド入りで美肌食材だといわれていますが、実際に効果はあるの…?
札幌皮膚科クリニック院長の安部正敏先生の『ざんねんなスキンケア47』(学研プラス)からお伝えしていきましょう。
体にいい成分満載のみかんの唯一のざんねんポイントとは
安くておいしい冬の果物、みかん。思ったよりもさまざまな栄養素が含まれていて、そのひとつがβクリプトキサンチン。
「βクリプトキサンチンは発ガン抑制や骨粗鬆症予防効果があるとされます。体内で長期にわたって作用し、冬場にたくさんみかんを食べると春先までその効果が持続します」と安部先生。
また、みかんはよく知られた美容にもいい果物。ビタミン類が豊富に含まれます。
「粘膜を丈夫にするビタミンAや、コラーゲンを産生し色素沈着を軽減するビタミンC、気管支に作用し、かぜなどの症状を改善するシネフィリン、毛細血管を強くし血圧上昇を抑え、中性脂肪を分解するヘスペリジンなども含まれます」。
美容・健康にいい成分が豊富なみかん。ですが、みかんにも唯一“ざんねんなポイント”があります。
「みかんは食べ過ぎると皮膚が黄色くなるので注意。βクリプトキサンチンはβカロテンの一種で、多量にとって血中で 0.5mg/dℓ以上になると、おもに手のひらや足の裏が黄色くなってしまうのです。さらにひどくなると顔や爪が黄色くなることも。βカロテンは、ニンジン、パセリ、かぼちゃ、あんず、のりなどにも多く含まれ、これらも食べすぎると同じ変化が起きます」
ただ黄ぐすみがでても、これらの食べ物の摂取を止めれば自然と治るので放置しておいてかまわないそうです。
こんにゃくを食べても保湿万全とはいえない
ダイエット食材の定番こんにゃくは、肌を保湿するセラミドを豊富に含有しています。なので最近はこんにゃくの肌の保湿効果に注目が集まっています。
「こんにゃくにはグルコシルセラミドという植物性セラミドの一種が多量に含まれています。ただ、こんにゃくの保湿効果に関するさまざまな記事を読むと、こんにゃくさえ食べていればセラミドがグンと増え、保湿効果は万全かのように書かれていることがあり、保湿剤は不要であるような印象を受けます」
確かにセラミドは、表皮で保湿作用を担う重要な物質ですが、ここで注意しなければならないのは、「食べたらそれがそのまま皮膚で効果を発揮するわけではないということ」と安部先生。
「食べたセラミドはアミノ酸に分解され、血流によって全身に運ばれます。つまりこんにゃくから原料としてのセラミドをとっても、それだけで肌のセラミドがメキメキ増えるわけではありません。こんにゃくだけに保湿効果を求めず、やはり外からの保湿もしっかりと行いましょう」。
みかんの健康効果が取り沙汰されていますが、食べ過ぎは控えて、1日1〜2個を目安に。またコラーゲンもそうですが、美肌や保湿効果のある食材をとっても、外側からの保湿も忘れずに行ってください!
文/庄司真紀
参考書籍
安部正敏(著)『皮膚科専門医が見た! ざんねんなスキンケア47 細胞科学が教える効果アップの肌ケア法』(学研プラス)