これまで2万人以上を美ボディに導いてきた、“ダイエット王子”こと小山圭介さんが、ダイエットのお悩みや疑問に回答! 今回のテーマは、冷えを解消してやせやすい体を作る方法です。
Contents 目次
今回のお悩み
体が冷えていると、太りやすいのでしょうか…?
ひざかけをかけたり、食事でしょうがをとったりしても冷えがなかなか改善しません。
冷えを解消する簡単な方法を教えてください!
冷え解消には、体を温めるだけではなく筋肉量を増やすことが大切
こんにちは。ダイエットトレーナーの小山圭介です。
体脂肪を減らすには、脂肪を分解してエネルギー(熱)にし、燃焼させる必要があります。体温が低いということは、熱を生み出す力が低下しているということ。また、体が冷えていると血液やリンパの流れが滞り、むくんだり、セルライトがつきやすくなったりすることもあります。
まずは起床後に体温を測ってみてください。平熱が35℃台なら36℃台をめざし、冷えやすい体質を改善していきましょう。
冷えを改善する方法というと、ひざかけ、カイロなどで体を温めたり、しょうがなど体を温めるものを食べたりすることを思いつく人もいるのではないでしょうか。それもよいのですが、一時的に体が温まるだけで、温めるのをやめるとまた冷えてしまうはず。根本的な冷えの解消には、筋肉量を増やすこと、筋肉の質を高めることが大切なのです。
体にとって筋肉はエネルギー(熱)を作り出す“発熱器”のようなもの。運動習慣がないと筋肉量が低下したり、筋肉がかたくなったりして熱を生み出す発熱力が低下。冷えやすい体質になってしまいます。
筋肉量を増やすには、太もも、お尻など下半身の大きな筋肉を中心に鍛えましょう。スクワットなどの筋トレを行うほか、日常生活でできるだけ階段を使う、大股で歩くようにすると下半身の筋肉を刺激でき、血液やリンパの巡りもよくなります。
また、太もも、ふくらはぎなどを手でさわってみて、ひんやり冷たく感じたら筋肉がかたくなっています。かたくなっているところをマッサージしてもみほぐし、筋肉の質をよくしましょう。また、デスクワークなど同じ姿勢で長時間いると筋肉がかたくなりやすいので、トイレに立つタイミングなどにストレッチを行うといいですね。
エネルギー(熱)のもと! ごはんを食べて、たんぱく質はこまめに摂取
体が冷えやすくなる原因には、食事量が少ないことも関係します。ダイエット中、糖質を気にして主食を抜いたり、野菜サラダ中心にしたりして摂取カロリーを減らし過ぎていないでしょうか。
食べ物から摂取するカロリー(エネルギー)は、熱量の単位。糖質、たんぱく質、脂質は体で熱を作るもとになる栄養素です。食事量を極端に減らしてしまうと熱を生み出せず、体が冷えてしまうことがあります。
主食の「ごはん」の糖質は、熱を作る重要なエネルギー源になります。ごはんを3食抜いてしまうのではなく、朝昼はとって夜は軽めにするなど量を調整しましょう。
そして、冷え解消のためには、肉、魚介、大豆製品、卵などからたんぱく質をこまめにとることも大切。たんぱく質が筋肉の材料になり、筋肉量アップを助けます。
食事をとると体がポカポカと温かくなりますが、これは食事誘発性熱産生(DIT)によるもの。三大栄養素の中でたんぱく質の食事誘発性熱産生が最も高く、代謝を高めます。さらに、よくかんで食べることも食事誘発性熱産生を高めることにつながります。
ストレスも冷えの原因! リラックスモードへの切り替えじょうずになろう
体の冷えは、自律神経のバランスの乱れも関わっています。ストレスが多い人、イライラしやすい人は緊張モードの交感神経に傾き過ぎて血管が収縮し、血流が悪くなっているかもしれません。
ストレスがかかると、体に冷えを感じたり、首や肩がこったりしませんか? そんなときは深い呼吸を意識的にして、リラックスモードの副交感神経に切り替えましょう。温かいお茶を飲んだり、トイレに行って好きな香りの化粧水を首もとのあたりにスプレーしたりしてリフレッシュしてもいいですね。
また、服装によって体が冷えやすくなっていることもあります。冬場や冷房のきいた場所に長時間いるときなどは、首もと、お腹、足もとを冷やさないようにしましょう。
首には太い血管が通っていますが、冬に出かけるとき、家を出る10分前ぐらいにマフラーを巻いておくと体がポカポカに。玄関から出たときに「寒っ!」となりにくくなりますよ。
また、仕事中はひざかけでお腹や太ももを温めて保温を。ストールやスカーフをつけてよければ、首に巻いて冷えないようにするといいでしょう。
お伝えしたように、冷え解消のためには運動で筋肉量を増やすことを重視し、食事量やストレスがかかっていないかなど生活習慣も振り返ってみてください。血液やリンパの巡りのいい体になれば、やせやすくなるうえ、むくみ、肩こりなどの不調も改善して健康になれます。
取材・文/掛川ゆり