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【医者の新常識 ①】 食べ方で病気が決まる!? 医師が教える「健康と食生活」の関係とは

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野菜ジュースを作ってコップに注ぐ女性

健康を支える土台となる「食」。病気の予防や治癒には食生活が重要だと考えられるようになってきました。医師の工藤孝文先生も「間違った食生活では健康をずっと保つことはできません」と話します。現代の医学や栄養学でも食品に含まれる成分の作用が明らかになり、近年、食生活が心身に影響するというエビデンスがそろってきています。今回は工藤先生の著書『医者の新常識 病気にならない最高の食べ方』から健康と食生活についてお伝えします。

監修 : 工藤 孝文

福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、大学病院などを経て、現在は工藤内科副院長。糖尿病・ダイエット治療、漢方治療を専門とし、NHK「ガッテン!」ほかTVや雑誌などでの指導も多数。

Contents 目次

「食」で病気を予防・改善

野菜やフルーツなどヘルシーな食材を食べる人たちの手

健康の維持や病気の治癒には、薬以外にも食品や食べ方が重要であると明らかになってきました。

「毎日、菓子パンと清涼飲料水ばかりとってお腹を満たしているのは、肥満や糖尿病の最短コースといえます。またがんや認知症も食生活などの生活習慣が大きく関わっていることはご存じでしょう。つまり食事の習慣が積もり積もって、病気を引き寄せてしまうのです。裏を返せば、食事のとり方をいい方向に軌道修正すると病気を防いだり、不調を改善したりできるということになります」と工藤先生。

健康の土台は食生活。もしいまが健康な体でなくても、毎回の食事で少しずつ穏やかに改善を見込むことができます。

新しい食事療法が見つかっている

ブルーベリーやチョコレートなどのポリフェノールを含む食材

漢方では食事で体の不調を改善しようとする「食養生」がありますが、栄養学的には食品のさまざまな成分の体への作用が判明してきたのは比較的最近のこと。

「カリウムやナトリウムの作用は早くから知られていましたが、フィトケミカルであるポリフェノール、不飽和脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの抗酸化作用が注目され、一般にも知られるようになってきたのは、この10年くらいのことではないでしょうか。また腸内細菌のバランスを整えて免疫力をアップさせる重要性がさかんにいわれるようになったのも、近年のことです」。

健康のために重要なことは、細胞を酸化させて傷つける活性酸素を抗酸化作用によって抑えること。また腸内環境を整えるなどして、免疫力をアップさせることが大切です。

食生活は心や脳にも影響する

人間の頭部の形をしたお皿に野菜や魚などの食材が盛られているイメージカット

さらに、食生活は体だけではなく、心にも影響することがいわれるようになってきました。

「実際に食べものは心や脳の働きに大いに関係しているので、食生活からの改善はとても理にかなっています。たとえば、朝食をきちんととっている人はうつ症状が少ないとされています。また糖尿病や肥満などの生活習慣病とうつ病は互いに関係していて、リスクを高め合うことも知られるようになりました」

体が心・脳に必要な栄養をとれるよう、栄養バランスの良い食事を心がけたいですね。

文/庄司真紀

参考書籍
工藤孝文著『医者の新常識 病気にならない最高の食べ方』(さくら舎)

書影

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