世界中で大変な危機を迎えることとなった新型コロナウイルスの猛威。日本ではようやく緊急事態宣言が解除されたものの、元通りの生活には程遠い毎日です。世界中の観光客でにぎわっていたハワイも、新型コロナの影響で、街は封鎖され、これまでに見たことのないような景色となっていたそう。日本のみなさんも大好きな楽園・ハワイの今はどうなっているのでしょうか。現地ライターがレポートします。
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人間が窮屈さを強いられた半面、自然界にはいいこともあったと前向きに!
3月下旬に「自宅待機令」が出され、その前からレストラン内では食べることができず、テイクアウトをスタート。4月になると日に20便以上あった日本からの直行便がゼロに。アメリカ本土からは安い旅行価格に惹かれてやってくる人もいたようですがごくわずか。ワイキキビーチも、目抜き通りのカラカウア通りもガラガラ。そんな不便な生活を強いられている私たちですが、いい点もいくつかありました。
まずビーチの透明度が増したということ。ハワイにいる友人たちも言っていますが、多くの観光客がきていたワイキキビーチも、サーフィンは許されていたものの、ビーチでくつろいではいけない日々が最近まで続いていました。つい先日、ローカルの人も海に入ることをようやく許されたほど、多くのビーチは人がいない状況でした。そのことによって海の透明度が増し、アラモアナ、カイルアなどすべてのビーチの海の青さがより一層キレイになっているのです。もちろん温暖化により侵食が進み、年々ビーチが狭くなってきている現象は、そう簡単に解決はできないようですが、多くの観光客が戻って来る前に狭くなってきている砂浜のビーチを広くするようにロイヤルハワイアンホテルやシェラトンホテルの前のビーチでは工事が入っていました。キレイな海と白い砂浜、観光客を迎える準備も徐々にでき上がりつつあります。
そしてもうひとつ。モンクシール。いわゆるハワイ固有のアザラシ。ハワイ好きの人ならノースショアのビーチに海から上がってきてビーチでゆっくりしている姿を少し離れた場所から写真撮影する人も多いと聞いたこともあるはず。このアザラシ、ハワイでは絶滅危惧種となっており、ビーチで見かけても近くまで行ってはいけない、さわってはいけないなどのルールがあり、なかなかお目にかかれないのです。そのモンクシールがワイキキの軍関係の「ハレコア」ホテルのビーチに上がってきているという情報が! またウミガメ(ホヌ)も「ヒルトン」ホテルや「リーフ」にもやってきていると言うこと。ワイキキは常に人が多かったので、これまでそんなことはなかったのですが、人が往来しなくなったこともあり、安心して海からビーチに上がってきたのでしょうか。
人間にとっては外出も制限されてしまっていますが、自然界にとっていいこともあるホノルルの今、なのです。いつしかこの状況が落ち着いてハワイを訪れるときには、どうぞお楽しみに♪
写真/アヒ・ポキ 文/堀内章子