検査や入院にかかるお金について

新型コロナウイルス感染症にかかっているかを判断するには、PCR検査を受けることになります。このPCR検査の費用自体は約２万円となりますが、健康保険と国が負担することになっていて、検査結果が陽性でも陰性でも、私たち自身に費用負担はありません。しかし、検査をする前の初診などは通常と同じ３割負担の診療代がかかります。
また、陽性で入院した場合の入院費用についても国が負担することになっているので、こちらも私たちはお金の心配をしなくても大丈夫。ただ所得によっては一部自己負担になる場合もあります。パジャマや洗面用具などの生活用品は自分で用意する必要があるので、まったくお金がかからないというわけではありません。
でも、検査と入院費用は国が負担してくれるというのは、金銭面で安心できますね。

医療保険も給付の対象。自宅やホテル療養でも

多くの医療保険で、コロナでの入院についても入院給付金の対象となっています。検査結果が陽性か否かにかかわらず、検査入院などをした場合も対象となるようです。
また、ポイントは医者の指示で自宅やホテルなどでの療養をした場合もその期間についての医者や医療機関の証明をすることで給付金の対象となります。そのほか、通院給付金が出る場合や、WEB診療でも給付金の対象となる場合もあります。
条件は各保険によって異なる場合があるので、必ず加入している保険のサイトで新型コロナウイルス感染症についてのページを確認しましょう。

仕事を休んだときにもらえる傷病手当金も

３日以上連続して仕事を休んだ場合に、健康保険から給料の一部が支給される傷病手当金も、コロナで休んだ場合も対象です。もちろん入院して働けない場合だけではなく自宅で休んでいる場合も。
また、発熱などの自覚症状があって新型コロナウイルス感染症の症状に当てはまっている場合は検査をして医療機関の診断を受ける必要がありますが、もしも診断を受けられず症状が回復した場合も、申請書に状況を記載することで支給対象となるようです。ただし、自分自身は感染しておらず、家族が感染して濃厚接触者になったため自宅待機している場合には対象とならないので注意が必要です。

一度コロナにかかると、陰性になるまでは基本的には仕事ができません。会社が休んでいる間の給料もくれるならいいのですが、多くの場合休んだ期間は有給休暇を使うか休んだ間の給料はもらえない状況になってしまうことでしょう。しかしその間には医療にかかるお金だけではなく、もちろん家賃や食費など生活の出費もあります。
コロナにかかる可能性が今後も続く中で、万が一かかってしまったときや自覚症状があるときに、きちんと休んで医療機関を頼れるように、医療費の負担を少しでもカバーしたり、収入のプラスになるような自分が使えるお金の制度も必ずチェックしておきましょう。

イラスト／うつみ ちはる