ハロウィンシーズンに入ると、シカゴの街には、甘くスパイシーなシナモンの香りがあちらこちらに漂い始めます。そのまま11月のサンクスギビングデー、クリスマス、そして年末年始まで、シナモンを使った商品でにぎわいます。
今回は、おいしくてヘルシーなシナモンについてご紹介していきたいと思います。
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シカゴの街をいい香りで満たす、スパイスの王様「シナモン」
アメリカでは、毎年、秋から冬にかけて、シナモンを使った商品が店頭をにぎわせています。日本でも知られている「ダンキンドーナッツ」や「スターバックス」でも、シナモンを使った商品が並び、驚くほど人気があります。アメリカのスーパーでは、1年を通して、お手ごろ価格のシナモンパウダーやシナモンスティックが購入できるため、家庭でのシナモン使用率も高いんです。
シナモンは、じつにいろいろな商品に使われています。代表的なもののひとつとしては、日本でも馴染みのある「シナモンロール」。生地の間に練り込まれているだけでなく、表面にはシナモンシュガーがたっぷりと塗られていて、スパイシーな味の中に甘い香りが楽しめます。
また、紅茶のティーバッグに粉末のシナモンがたっぷり入った「チャイブラックティー」も代表的なアイテムのひとつ。紅茶の中でも、特に人気があります。
ほかには、定番のパンプキンパイ、アップルソース、さらにキャンドルなどにも使われているため、シカゴの街を歩いていると、どこからともなくシナモンの匂いが漂ってくるのです。
シナモンが万能スパイスと言われるわけ
冬の寒さが厳しいシカゴで、毎年シナモンが流行るのには季節物以外にも理由があります。シカゴは「ウィンディ・シティ(風の街)」と呼ばれるほど、寒さが厳しい地域なので、摂取することによって血行がよくなったり、また発汗作用が促進されることによって体が温まると言われているシナモンは、とても役立つ食材なのです。特に、女性にとって冷えは天敵! なので、シナモンをとることで、少しでも冷えを緩和できたら…と考えてとる人もいます。さらに、疲れた心をいやしたり、気力を回復させたりする効果もあると言われています。
心身ともによい効果をもたらしてくれるシナモンは、お菓子作りやドリンクだけでなく、その他の料理やインテリアとしても大活躍! 甘い香りがあるので、お砂糖代わりにシナモンを使うことも。ダイエット中で甘いものをとりたい人はぜひ試してみてください。
カンタン! 自宅でできるシナモンレシピをご紹介
市販のシナモンは、主に2タイプに大別されます。ひとつは味や香り、形を楽しむスティックタイプ、もうひとつは冷たいデザートに入れて風味をダイレクトに味わったり、焼き菓子に入れてほんのり味わったりするパウダータイプです。お好みで使い分けるのがオススメ。
例えば、自宅でのヒーリングタイムでキャンドルを焚くときに、何本かのシナモンスティックを麻ひもなどでまとめて縛り、近くに添えておくと、キャンドルの香りとシナモンの香りが温まった空気に乗って、部屋中に広がります。ほんのりスパイシーな香りが漂い、リラックスができるうえ、ナチュラルな見た目のシナモンスティックは部屋のインテリアにもなります。
また、リンゴをバターと砂糖でソテーして、アイスクリームと一緒にお皿に盛りつけたあと、上からシナモンスティックを削りながらかけると、シナモンの風味を楽しめますし、先にお伝えしたように甘い香りがお砂糖の代わりにもなるので、スイーツを作るときは、砂糖を控えめにしてシナモンをとり入れるといいですよ。
ほかにも、冷えた体をできるだけ速く温めたい人には、甘くてコクのあるココアをシナモンスティックでかき混ぜるのがオススメ! 体が温まるのはもちろん、シナモンのスパイシーな香りがピリリと効いて、深みのある味わいに。
シナモンスティックは、使い終わったあとに軽く水洗いし、水気を拭きとって乾燥させると、再利用が可能。使っていくうちに、香りが少し弱くなってきたら、粉末にして使いきりましょう。最後の最後まで、ムダにならないところも今の時代に合っていると思います。
アメリカで秋冬に大人気のシナモン。おいしいだけでなく、心身の健康維持にも役立つので、まずは一度試してみてくださいね!
写真・文/脇方真由美