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ミラネーゼが大好きな冬のマーケット「アルチザンフェア」がオンライン開催に。映像美でヴァーチャルツアー気分にも♪
毎年、クリスマスが近づくと、ヨーロッパ各地に屋台や土産物屋などが連なる「クリスマスマーケット」が開催されます。中には、クリスマスマーケットを目当てに観光客が押し寄せるほど、世界的に有名なものもあります。
イタリア・ミラノには、ドイツや東欧ほど有名なクリスマスマーケットはないものの、12月の風物詩的なマーケットが2つほど開催されます。今回は、その2つのうち、「アルティジャーノ イン フィエラ(アルチザンフェア)」を紹介したいと思います。
Contents 目次
エンターテインメント性抜群の“世界規模の物産展”
イタリア・ミラノで有名な2つのマーケットのうち、ひとつは16世紀からの歴史を持つ「オ・ベイ、オ・ベイ」というものがあります。もともとはミラノの守護聖人、聖アンブロジウスの記念日を祝うお祭りでしたが、今では衣服や雑貨、食品などを売る屋台たちが並び、一大クリスマスマーケットのようになっています。
そして、ひとつのマーケットが今回ご紹介する「アルティジャーノ イン フィエラ(アルチザンフェア)」。こちらは、12月頭の1週間、「ローフィエラ」という国際見本市会場を無料開放して、世界中から職人技が光る工芸品や食材などを扱う小さな企業が出店する一大マーケットです。
「アルティジャーノ イン フィエラ」は、1996年に始まった比較的新しいマーケットで、年々その人気が過熱し、今やミラネーゼたちの冬の楽しみとなっています。
会場は12個のパビリオンからなります。イタリアの出展者の場合は州ごとに、外国からの出展者は国ごとにゾーンが作られ、その地域の特産物やハンドメイドの工芸品、家庭用リネン、小規模ブランドの洋服や小物、アクセサリー類、自然由来をメインとしたコスメなど、さまざまな店が多数並びます。
会場内には、レストランから屋台までいろいろな飲食店もあり、購入したフードやドリンクを座っていただくイートインスペースも設置されています。国内外のさまざまな名物を味見できるのも人気です。
また、職人たちの作業風景を見せたり、各所で民族舞踊や楽器の演奏なども行われたりして、マーケットの雰囲気を盛り上げてくれます。日本で例えるなら、いわゆる“物産展”にエンターテインメント性を加えて、世界規模で行っているような感じです。
臨場感いっぱいのオンライン版は動画で旅行気分に
毎年楽しみにしている人が多いこのイベントも、今年は新型コロナウイルス感染防止のため中止に。しかし、オンラインで開催されることになり、同時にオンライン上でショッピングができる専用のショッピングサイトもオープン。
このオンラインイベントには、なんと500強もの小規模企業が出店! 出展者たちは、動画でそれぞれの地域の情報や制作風景、商品などを紹介しました。それぞれの地域の風光明媚な景色、職人達の制作風景、商品などの動画をとても美しく仕上げてあり、まるでヴァーチャルツアーに参加しているかのよう。動画を眺めているだけで旅した気分になれます。
残念ながら、マーケットで紹介された商品はイタリア国内のみの配達となり、日本からオーダーはできませんが、今は動画を見てイタリア気分を味わっていただきつつ、海外旅行ができるようになったら、ぜひ12月にこのフェアに合わせてミラノを訪れることをオススメします!
■「アルティジャーノ イン フィエラ(アルチザンフェア)」
https://artigianoinfiera.it/
取材・文/田中美樹 写真提供/Artigiano in Fiera