ダイエットの悩みを解決してやる気をおこす、モチベーションの“神業”とは？

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目標達成に向けてやる気を出す、モチベーションアップの方法を紹介するシリーズも、いよいよ最終回。今回は発売５日で３万部超えのベストセラーである『神モチベーション』の著者・星渉さんが、効果的にやる気を引き出す「ギャップモチベーション」を使って、ダイエット中の悩みを解決。ダイエットだけでなく、日常生活でやる気を出したいときにも役に立つアドバイスが満載です！

監修：星渉

作家・株式会社Rising Start代表取締役（https://usp-times.com）。著書累計７冊で42万部。1983年仙台市生まれ。大手企業に勤務していたが、東日本大震災の際、岩手県で被災したことをきっかけに2011年に起業。心理学療法やNLP、認知心理学、脳科学を学び、独自のビジネス手法を構築。「好きな時に、好きな場所で、好きなシゴトをする個人を創る」をコンセプトに活動し、起業家のためのビジネスコンサルティング手法が各方面で話題になる。著書に『神メンタル』（KADOKAWA）、『神モチベーション』（SBクリエイティブ刊）など。

Contents 目次

やる気を出すには「実現できそう！」と思える目標設定がベスト

モチベーションのイメージイラスト

まずは、ギャップモチベーションについて、改めて説明しましょう。ギャップモチベーションとは、脳にギャップを感じさせて行動をおこす、最も効率的なやる気の出し方です。脳には、理想と現実の間にギャップを感じると、そのギャップを埋めようとする特性があります。この脳の特性を利用すると「やる気を出そう！」と必死にならなくても、自動的にモチベーションが上がり、自然と行動に移すことができるため、目標を達成しやすくなります。これを踏まえて、ダイエットの疑問に答えていきますね。

Q 「ダイエットしよう！」と思い、１日20回腹筋を行う目標を立てたのですが、１週間に１回しかできませんでした……。目標を変えたほうがいいでしょうか？

A 目標を小さく、設定し直しましょう

女性が腹筋をしている

目標を小さくするというのは、ゴールの手前に、ハードルが低めの目標を設定するということです。大きすぎる目標は、それを達成するイメージが湧きにくく、脳が理想と現実とのギャップを感じにくいため、ギャプモチベーションにつながりにくいのです。例えば、腹筋の回数を１日20回から１日１回にハードルを下げてみてはいかがでしょう。「それならできそう！」と思え、腹筋を１回行う自分をイメージできたら、自然と行動につながります。

それから「１回しか、腹筋できなかった……」と“できない自分探し”をするのは要注意。「腹筋をしていなかった状態から１回できるようになった！」、さらに「腹筋１回が２回になった！すごい!!」」など、自分の成長を実感し成長した自分を褒めながらトレーニングすると、将来に希望を持てるようになり、ポジティブな気持ちになります。すると、未来の自分をイメージしやすくなり、シリーズ１回目に紹介した「未来記憶」として脳がダイエット成功後の理想の姿を記憶。ギャップモチベーションによるやる気をおこし、ダイエットの目標を達成しやすくなります。

意識するコツをつかんで、モチベーションをキープ！

Q 来年、結婚式を予定しています。ウエディングドレスを着るためにダイエットしようと思うのですが、１年以上先の目標に向けて、どのようにモチベーションを保てばいいでしょう？

A ゴールまでの間に、段階的に小さな目標を立てるのが効果的

ウェディングドレスを着た女性

長期間の目標設定の場合は、その途中に何段階か、小さな目標を設定し、それをクリアするごとに自分にご褒美をあげると、やる気が続きます。ウエディングドレスをキレイに着るには、どこをどのように引き締めるといいか、などをチェックし、ゴールから逆算して段階的に目標を立ててみてください。

また、その際「こうなりたい！」と強い感情を持つことも大事。目標をクリアした自分の姿を想像しながら、視覚、聴覚、体感を働かせて、脳に記憶を残しましょう。方法は、まず、鏡に映るウエディングドレス姿の自分を見てどう思うか、視覚でイメージ。次に、ウエディングドレスを着た自分に、まわりの人がどんな声をかけてくれ、それに対して自分がどんな話をするか、聴覚でイメージ。さらに、ウエディングドレスを着て、自分がどう感じるか、体感でイメージしてみてください。そうすることで、ダイエットに成功してドレスを着る自分の姿をリアルに想像でき、ギャップモチベーションを使ってモチベーションをキープできます。

Q ダイエットに成功した後のリバウンドが怖いです……。目標を達成した後、その状態を維持するヒケツはありますか？

A 結果だけを喜ばず、結果までの成長を喜ぶことが大事

ダイエット中の食事を記録している

目標を達成すると、とてもうれしくなりますが、結果だけを喜ぶのは、実は危険なこと。なぜかというと、目標を達成した後、ダイエットへの関心が一気に薄れてリバウンドしやくなるからです。そうならないためには、結果だけを喜ぶのではなく、結果までの成長を含めて喜ぶことが大切です。目標に向かって努力をする途中で「目標に近づいている」ことを実感できると、成長を認識しやすくなります。例えば、ダイエットのために腹筋を行い、「ウエストが少しくびれてきた！」など目標に近づいていることを実感できると、腹筋が楽しくなり「もっとやりたい！」と思えるように。すると、目標に向かって努力することが楽しくなり「努力することが好き」というパターンを自分に作ることができます。その結果、目標達成後もダイエットを続けられるようになり、リバウンドの心配がなくなります。

これまで３回に渡り、ギャップモチベーションについて解説してきましたが、ギャップを作ってやる気を出す、モチベーションのメカニズムを理解できたでしょうか？　ギャップモチベーションはダイエットだけでなく、資格取得や仕事、転職活動など、あらゆる目標に活用できるので、ぜひ試してみてください！

『神モチベーション「やる気」しだいで人生は思い通り』（SBクリエイティブ刊）

自然とモチベーションが上がり、さらに、そのモチベーションが持続する「ギャップモチベーション」について、脳科学や神経科学、認知行動科学に裏付けながら紹介。仕事や人生の成功を願う、誰もができるように、わかりやすく解説。やる気の壁を突破し、無理なく目標を達成することができるモチベーションのコツを知ることができます。

取材・文／野口美奈子