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50代で夢のお店をスタート! 女優・羽田美智子さんが「羽田甚商店」に込めた想いとは?
4月6日にスタートした『特捜9 season5』(テレビ朝日)をはじめ、多数の人気ドラマシリーズに出演している羽田美智子さん。女優業の傍ら、50代を迎えた2019年に実家の「羽田甚商店」をオンラインショップで復活させ、6代目店主としても奮闘中です。やりたいと思っていた夢を叶え、いまこの瞬間を誰よりも楽しんでいる羽田さんが描く未来とは―? 店づくりに込めた想い、そして、新たな取り組みなどをうかがいました!
Contents 目次
やりたいことを自分に問いかけて、後悔のない生き方を
2019年に「美と健康」をテーマにしたオンラインショップ「羽田甚商店」をオープンしました。私がロケで訪れた場所や旅先で出合ってきた、“本当にいいもの”だけを取り扱うセレクトショップです。暮らしの中に小さな幸せを添えてくれる、そんな食品やアイテムを紹介・販売しています。
じつは、お店はずっとやってみたいと思っていたことのひとつだったんです。実現するまでには時間がかかりましたが、一歩を踏み出してみようと決心しました。人はいつ死ぬかわからないし、もしいまここで終わってやり残したことはないか?と自分に問いかけてみたら、やっぱりお店をやってみたいと。以前から年上の知り合いに“52歳から第二の人生が始まる”という話を聞いていたこともあり、30代、40代の体の不調や変化を乗り越えたあとは、50代で新しいことにチャレンジをしたいと思う気持ちが強かったんです。
30代、40代の体調の揺らぎ、更年期など…体や心がつらいとき、ちょっと上の先輩から「私もそうだったよ」と言ってもらえることで、ほっと気持ちがやわらぐことって、たくさんありますよね。私もそうでした。だから、ほかの人が悩んでいたら「大丈夫だよ」と伝えたい。心を休め、大切な体のことをもっと思いやってもらうために何ができるか―。いま、こうして夢のひとつだったお店をもったことで、本当にいいものをより多くの人に伝える役目を果たしていけることが、うれしいです。
健康は食を見直すことから。羽田甚商店のオススメは?
現代では、働き方や暮らし方のあらゆる側面で健康を損ないやすい環境だなと感じることが多々ありますが、なかでも、日々の忙しさから食生活が乱れてしまう人がとっても多い印象です。もちろん、体にいいこと、健康に役立つことすべてを完璧にすることはできませんし、多少のことはできていなくても仕方がありませんが、毎日のように「なんでもいいや」と適当なものを食べる生活を続けているとしたら、それは自分で自分の体を傷つけているのと同じこと。食べものが体をつくり、それが心にも現れてくる―だからこそ、口に入れるものを少しずつ、できるところから見直していくことが大切だと思っています。
「羽田甚商店」の商品のなかでも、FYTTE読者のみなさんにオススメしたいものといえば、まず「羽田甚ぬか床セット」を挙げたいですね。私の出身地でもある茨城県で育ったオーガニック米のぬかで、田んぼには農薬を使う代わりに、虫除けとしてはちみつと雪塩をまいています。そうすると、真っ白でとってもきれいなぬかになるんですよ。漬けた野菜はぬかごと食べても気になりません。乳酸菌、酪酸菌、ビフィズス菌などの善玉菌がたくさんとれるのでお腹の調子が悪い人には「ぬかも食べて!」と、声を大にして言いたいくらい(笑)
もうひとつは「AOPA -青パパイヤの恵み-」です。パパイヤ酵素をタブレット状にかためたもので、口の中でなめるだけの食品です。
一般的に40代からは消化酵素が減少すると言われていて、私も自覚があったので「AOPA」をとり始めました。消化酵素が減ると、胃もたれや食欲不振など胃の不調の原因になるといわれているので、それをどう補って、ケアしてあげるのか。私は40代になってからとり始めましたが、これからの自分の体を考えて、早めに習慣化するのが理想だと思います。
そして、特に私のイチオシでもあるのが「ねじめびわ茶」。私も水筒に入れて持ち歩いていて、毎日のセルフケアに愛飲しています。
鹿児島県で栽培されているびわの葉を煎じたお茶で、ノンカフェイン、カロリーゼロ。クセのないまろやかな味わいなので、飲みやすいですよ。びわ茶は体の巡りをよくすると言われていますが、私自身の実感としては、代謝がよくなって肌ケアにもいいなと思っていて、とても気に入っています。
「羽田甚商店」とともに…未来に向けた新しい学びと挑戦
本当にいいと思うものを見つけて商品を販売するという形式で始まったお店ですが、新型コロナによるステイホームをきっかけに、新しい取り組みを始めることに。それが商品開発です。世の中の生活スタイルが一変するなか、どうしたら人の役に立てるのか、と考えたとき、“こんなものがあったらいいな”と自分事として考えていけば、じつはみんなも“それがほしかった!”というものができるのではないかと思ったんです。そこで、いま、準備を進めているのが、本当に体にいい食材だけを使った乾物商品。備蓄しておけば、いざというときに安心ですし、一人暮らしで体調がすぐれないけど自分でケアしなくちゃというときにも役立つのではないかと思います。
それに、ゆくゆくは実店舗がつくれるといいなと考えています。こんな時代だからこそ交流ができる場がほしいし、そこに食堂も併設して一汁三菜のような体想いの定食を提供する―そんな未来を描いています。
私はこれから50代後半、そして60代と新しい年代を迎えていきますが、まだまだ学びの途中。食べものなどもそうですが、いいものを作ろうと思ったら、相応の時間がかかるんですよね。それは人も同じで、“熟成”するにはある程度の時間が必要。いま、こうして取り組んでいるすべての学びを糧に一歩ずつ歩んでいきたい。そして、その経験を次に同じ年代になる方たちに伝えていけたらと思っています。
<Profile>
羽田美智子(はだ・みちこ)
1968年、茨城県生まれ。1988年にデビュー後、女優として映画、ドラマ、CMなど幅広く活躍。1994年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。出演作には、NHK大河ドラマ『利家とまつ~加賀百万石物語~』、『花嫁のれん』シリーズ、『特捜9』シリーズ、『おかしな刑事』シリーズ、NHK連続テレビ小説『ひよっこ』など多数。2019年、自身が「本当にいい!」と思ったものだけを集めたオンラインショップ「羽田甚商店」をオープン。著書に『羽田さんに聞いてみた、小さな幸せの見つけ方』(宝島社)などがある。
衣装/トップス¥26,400(ダイアグラム/Diagram 表参道ヒルズ店) パンツ¥28,600(グレースコンチネンタル/グレースコンチネンタル 代官山本店) シューズ、イヤリング/スタイリスト私物
撮影/田辺エリ 取材・文/番匠 郁