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値上げに負けない節約・省エネ対策! 専門家が教える、スムーズに家計を見直すためのコツ

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貯金箱と計算機など

電気代や食料品などの値上がりが続き、家計がダメージを受けている今夏。しかも、電力不足による節電要請で、供給自体が不安視されています。物価高を乗り越えるために、ふだんの家計管理ではどのような工夫ができるのか、また電力不足に対して家庭でできる節約について、消費生活アドバイザーの和田由貴さんに、具体的な対策と節約マインドをうかがいました。

監修 : 和田 由貴

消費生活アドバイザー、環境カウンセラー、省エネ・脱炭素エキスパート(家庭分野診断指導級)、エコピープル(環境社会検定)、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、取得資格多数。
暮らしと家事の専門家としてだけでなく、「節約は、無理をしないで楽しく!」をモットーに、2児の母として現役主婦の目線から、日常生活に寄り添ったアドバイスに定評がある。
公式サイト:http://wada-yuki.com/

Contents 目次

節約には実行の“順番”がある

貯金箱と計算機

節約をしようと取り組む際、やるべきことには順番があると和田さんは言います。
「まず取り組むのは、固定費の見直しです。支出のなかでも、家賃・通信費・保険料といった、毎月決まった金額がコンスタントにかかる項目の見直しを最初に行いましょう。その次が、光熱費などの節電対策。最後に食品ロスを減らすことを考えていきます」(和田さん)

食費のような、お財布から直接出ていくお金の節約からはじめようとすると、いまの生活スタイルを変えないといけなくなってくるため、負担が大きいそう。光熱費・食費といった変動費は、固定費を見直したあとに把握しよう。

節約のための見直し 3ステップ
① 固定費(家賃・通信費・保険料・住宅ローン・サブスクなど)を見直す
② 水道・光熱費など毎月変動する項目で節約対策を行う
③ 食品ロス対策で、食費を見直す

各ポイントで、どのような対策ができるのか、和田さんに具体的にアドバイスをいただきました!

面倒くさがらないで! 固定費見直しのコツ

家計の見直し

たとえば、スマホの料金プランや保険料を見直そうとするなら、まず、いま加入しているプランが最適なのか、ほかにはどのようなプランがあるのかを調べて、比較検討する必要が出てきます。そのためにはネットで検索したり、資料を取り寄せたり、必要に応じて解約や再契約といった作業が発生します。

「何かしらの契約を伴うことが多い固定費では、安易なプラン変更が難しいからこそ、下調べが不可欠。時間をかけてわざわざ調べないといけないため、じつは見直しが面倒な項目なんです。面倒なゆえについあと回しにしがちですが、この面倒な作業をきちんとやり遂げることが、固定費の節約ではいちばん重要なポイントです」

毎月決まった金額がかかる固定費には、ほかにサブスクリプションサービスも含まれます。加入しているのに、あまり利用していないサービスがないかを、これを機に見直してみましょう。

固定費を一度見直せば継続した節約になる

オンラインショップでの買い物

「節約の最初の一歩は、自分がどんなことにどれだけお金を使っているのか、それが正しく使えているのかを知ることです。そして、はじめに見直しを着手したい固定費は、光熱費などの変動費と違い、一度見直してしまえばその先ずっと節約され続けるもの。だからこそ多少面倒でも、いちばん最初に見直していきたい項目なんです」

また、ふるさと納税・積み立てNISA・iDeCoなど、じつは利用すれば節約につながったり、お得になったりするものもありますが、利用方法がよくわからずに使っていないサービスも意外に多いそう。節約に取り組むなら、こういったサービスの内容を知ることも重要です。そして、面倒な工程が多い固定費の見直しでは、「自分にはできない」と諦めてしまわないことも大切だと和田さんは言います。

コロナ禍で在宅時間が増え、以前より電気代が上がったケースや、外出が減ったことでサブスクを試してみたりと、この数年で家計に増えたムダもあるはず。このタイミングで生活全般を見直してみましょう。

節約=ガマンすることではない! 生きたお金の使い方を考えよう

お金とエネルギー

節約と聞くと、「いろいろなことをガマンしなくてはいけない」と考えてしまいがちですが、そうではないと和田さんは言います。

「節約と言うと、どうしても耐える・ガマンなどのマイナスのイメージがありますが、お金もエネルギーも貯めたまま持っておくわけではなく、節約をする目的は、最終的に生きたお金の使い方ができるようになること。その過程で、ムダを省いていくのが節約や省エネです」

生きたお金の使い方をすると、使ったときに満足感があると言います。節約は、そういった使い方ができるようになることを目指して行うもの。そのため、ガマンやムリをして家計を切り詰めるというよりも、むしろ生活が最適化していくことで、ストレスもかからないと和田さんは言います。

「生活のなかには、ちょっとしたことでムダになっていることがたくさんあります。たとえば、待ち合わせをしているのに、起きるのが遅くなって、本来電車で行ける場所へタクシーで向かうことや、雨の予報が出ているのに天気予報を見なかったことで、外出先で傘を買うようなことは、一度は経験があるのではないでしょうか。ただ、こういった出来事は事前に準備できていれば防げることでもあります」

予見できることでムダな出費をすると、やっぱり「悔しい」と思うもの。ガマンするのとは逆で、お金を使っているのにストレスになってしまいます。「本当は使う必要がなかったのに…」 そう考えられるようになることこそが、これからの生活をより快適にする秘訣といえるでしょう。

取材・文/番匠 郁

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