捨てちゃうのはもったいない! 1株で2回作れる再生豆苗にチャレンジしてみよう。今回は、原料の種からこだわった「豆苗」を生産販売する株式会社村上農園さんより豆苗の再生栽培のコツを教えていただきました。
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再生豆苗のじょうずな育て方
豆苗は葉と茎を食べ終わったあと、根を水に浸しておくと、新しい芽が伸びて7日から10日で再収穫できます。お得感があって、手軽なキッチン菜園として楽しめます。子どもと一緒に行うと、野菜の成長を観察できるので食育にもなりますよ。
今回は、「一度はやったことがあるけど、うまく育たず失敗した」「2回目の豆苗が作れない…」など試してみたことがあるけど元気に育たない、育て方を教えてほしいなど初心者でもじょうずに育つ再生栽培のコツをお届けしていきます。
豆苗の再生栽培、どこで切るとよく育つの?
豆苗の再生栽培を行うとき、豆苗を調理する際、どこで切ったらいいの? という疑問があると思います。じつは再生栽培を行う際、カットする場所は重要なポイント。
答えは、脇芽(わきめ)です。
脇芽とは、植物が新たに芽を伸ばしていく部分(成長点)のこと。豆苗の根もとの茎をよく観察すると、小さな芽が2つあります。確実に収穫するには、この2つの脇芽の上でカットするのがおすすめです。カットする際は、包丁ではなく調理用のハサミのほうが切りやすいのでおすすめです。根っこがついたまま洗って、根っこを持ち、ハサミで切りながらフライパンなどに直接入れると、洗い物も少なくラクですよ!
ちなみに、豆のすぐ上で切ると成長の準備ができていないため、生育に時間がかかるようです。調理でカットする際は、この脇芽をよく確認して上のほうの脇芽を残るようにしましょう!
豆苗の再生栽培、何回収穫できるの?
強い再生力を持つ豆苗、何回の再収穫が可能なのでしょうか? また、水だけでなく、肥料を与えたほうが元気に育つのか、気になるところ。
実際に村上農園さんが「水のみで栽培」と「肥料水で栽培」で比較検証したところ、どちらの場合も夏場を除いておおむね2回の再収穫が可能という結果になりました。3回目以降は、成長するための脇芽がなくなり、成長が弱くなるようです。また、夏は水温が上がるため、豆が痛んだり、カビが生えたり、藻が発生するというトラブルが多くなります。収穫量に関しては、肥料水のほうが量は多くなるけれど、藻が発生するなどのリスクが上がるようです。
検証の結果、再生栽培に適した条件がそろえば、2回まで栽培可能。
水だけでも十分成長しますし、肥料水は藻が発生するリスクが高いので、水で挑戦するのがおすすめです。
豆苗の再生栽培、どこに置くとよく育つの?
再生栽培を行うとき、どこに置いて育てるか悩みますよね。
筆者も室内と屋外の2か所で試したことがあります。室内では窓際に、屋外では風通しがよく日当たりのいい場所に配置しました。何回か失敗してしまったのですが、屋外のほうが育ちがいいな、という感想です。
だけど、実際はどこがいちばんいいのか知りたい!
村上農園さんの検証実験では、「日の当たる屋外」「室内で近くに窓のある明るい場所」「室内で近くに窓のない場所」の3か所で試したところ、収穫量だけみると屋外がいちばん。ただ、天気に左右され、茎が固くなって食感が落ちたり、虫がつく心配があります。
室内の日の当たらない場所だと、茎が細く、葉が小さくなり、色も薄い豆苗に。室内の日の当たる場所では、全体的に葉が大きく、色も濃く、バランスのいい豆苗ができました。
検証の結果、日の当たる室内に置くのがベスト!
室内でも窓があって、豆苗全体にバランスよく日が当たる場所がおすすめ。ただ、豆苗の栽培は暑すぎても寒すぎてもうまくいかないので、夏場の直射日光はさけ、明るい室内に置きましょう。
また、水替えも大事なポイントです。
1日1回は水替えを行い、夏場は2回以上。水の量は根が半分くらい浸る水位を目安に容器に水を注ぐのがポイントです。その際、残っている古い水は一度捨ててから新しい水を入れましょう。水の入れ過ぎにも注意です。豆まで浸ってしまうと、腐りの原因になります。きれいな水で清潔な状態を保ち、おいしい豆苗を育てましょう!
次回は、豆苗をじょうずに育てるための専用の容器「豆苗ペットボトル容器」の作り方をご紹介いたします!
画像提供/株式会社村上農園 【豆苗 再生栽培クイズ】豆苗研究会
文/FYTTE編集部