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2025年の正月帰省が「実家じまい」のターニングポイント! いざというときに備えて、帰省時に最低限やっておきたいこと、話しておきたいこと
年末年始で実家への帰省を予定している人も多いでしょう。両親が高齢の場合、これからの時代無視できないのが「実家じまい」について。まだ先だから、と目をそらしてばかりもいられない背景には2025年問題などが挙げられます。とはいえセンシティブな面を含む内容であるため、どのように親子で話し、なにから手をつけたらよいかのヒントをご提案します
Contents 目次
実家じまいについて考え始める必要性
2025年は、団塊世代が75歳に到達するといった「2025年問題」に直面する重要な年です。高齢者の増加は、現役世代にも大きく関わり、日々の生活にも影響が出ると言っても過言ではありません。そのひとつが、今回とり上げる“実家じまい”です。実家じまいとは、親や祖父母の住まいを処分することを指します。従来は、親が亡くなったり、施設に入所したりしたあとに、子どもが処分することが一般的でしたが、昨今問題になっている空き家問題や、法改正による税負担増により、“親のもしも”が来る前に対策をしておくことは、かなり現実的な課題になっているのです。年末年始に、帰省を予定していてもしなくても、考えておきたい“実家じまい”。いざというときにあわてないために、やっておくこと、話しておくことを以下に整理しました。
生前にする実家じまいのメリットを話す
持ち家志向の団塊世代がもっている価値観の一例として、「高齢者は家を借りられない」と思っていることが挙げられますが、この影響により生前に行う実家じまいを嫌がる高齢者は少なくありません。そこで、生前に名義人である親自身が実家じまいを行うメリットを、まずは話しましょう。
団塊世代が持ち家をよしとする風習には、賃貸に住むことで家賃をムダにしたくない、つまりは損をしたくないという気持ちも少なからずあります。生前に実家じまいをすることで、あらゆる費用が生前のほうが抑えられる、つまり「金銭的に得をする」ところを強調して伝えることが、高齢者でもわかりやすく、また納得しやすい話になります。
空き家問題がとり上げられるほど物件が余り、“高齢者は家を借りられない”ということもない現代。実家じまいをしたあと、少なくても家が借りられず住まいに困ることはないことも、具体例を挙げながら、順序だてて話をしましょう。
不要品の処分にとり掛かる
生前と死後どちらにしても、住む人がいなくなった空き家をすぐに売却、賃貸、更地にできない理由のひとつが、家具や家電、生活用品など家に不要品があるためです。
自分のものならまだしも、親でも他人。扱いに困りますよね。処分するにしても、自分のものではないことに加え、故人との想い出がよぎって、思うように進まないなんてことは少なくありません。
そこで、実家にある自分のものの処分から、真っ先にとり掛かりましょう。自分のものだからこそ、進めやすいというメリットがひとつ。そして片付けられていく子どものものを見ることで、親自身が先延ばしできないものなのだと、まずは親の心に訴えかけることができます。
高齢になるということは、体力、気力の低下は避けられないものです。それにより、ものがあればあるほど、探しものが見つけにくくなったり、ケガをしやすくなるデメリットもあります。いざ歩けなくなったとき、不用品が車椅子の動線をジャマするなどさまざまな問題点が出ることも話しながら、生前から処分していくことは、今後の生活に対する不安が減ることも伝えるとよいでしょう。
今後は帰省のたびに不要品の処分を手伝うことも、予定に入れておくのもよいですね。
帰省したときに、これらの話を親兄弟、親族とじっくり向き合う機会を、ぜひ作ってみてください。