かたつむりの化粧品!? ギリシャでは食文化としても根付いている「かたつむり」。そちらの粘液がお肌にもいいとされ、最近はかたつむりコスメが流行っているとのこと。現地ライターが自身もコスメを試しながら、レポートしてくれました。
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クレタ島を筆頭に、ギリシャでは、かたつむりを食す習慣があります。ペットとして飼っていたことのある私にとってはいささかひどいという思いがするのですが、お国が違えば、という感じでしょうか。食習慣は、なんと古代ギリシャ時代から連綿と続いているようですが、文献を見ますと、医学の父、ヒポクラテスは、かたつむりの粘液が、肌に潤いを与えて、滑らかに輝くような肌を作ると提唱し、炎症や怪我の治療にも用いていたそうです。つまり、かたつむりのヌメヌメした粘液の効用は、古代から知られていたのです。
でも、化粧品化しだしたのは、ごくごく最近のようです。寄生虫などの衛生面や、粘液を取り出す仕組みの生物学的研究が進んだ近年、ちらほらと話題になっているようですね。
ここギリシャでは、発祥の地とも言えるのに、長年食でのみ愛でてきました。小さなたまねぎを大量に入れて一緒に煮るスティファードと呼ばれる料理は、美食家垂涎の料理です。料理にするくらいなので、化粧品でも殺傷して粘液を取り出すのかな、と思うところですが、実際には、ある刺激を与えて粘液だけ抽出しているそうです。この場合、養殖されており、大規模な専用のケージで飼育されています。
クレタ島のラボでは、実際のかたつむり数匹を乗せて行うエステティックもある様です。ただ、ギリシャのかたつむりは非常に大きくて驚かれる可能性はあります。
使ってみて2か月が経ちます。地元のオーガニックショップで見つけて、4種類の試供品で確かめてから、キャンペーン中の、€14するハンドクリームがギフトとして付いてくる、96%かたつむり粘液の美容液Serum、30ml を求めてみました。全ての種類でギフト付き€29とお得でしたが、数に限りがありました。オーガニックの「loom」いうイタリア製です。
https://www.bioearth.it/it/cosmetici-bio/loom/
使い心地はどうでしょう。無色透明、無香料の美容液で、肌への浸透性が抜群です。ハンドクリームも、手に塗った両手で顔全体を包み込むようにして下地クリームとして使っています。小ジワが確実に減りました。日本でも研究所があるようで、このようなサイトを見つけました。
http://www.b-and-o.co.jp/escar.html
抜粋ですが、かたつむり粘液は単なる抽出物ではなく、分子生物学が活用された
製品であり、長年にわたる生物学研究を応用し入念なプロセスで作りあげた、スキンケアにとって重要な成分を多種含んだ高活性エキス、だそうです。冬が近づき、肌が乾燥して様々なトラブルを引き寄せます。予防に使ってみてはいかがでしょう。
写真・文/辻ハジダキス 亜希、ホリ・コミュニケーション