「もし病気になったらどうしよう」と不安を感じながらも「もっと年を取ってからでもいいんじゃない」とあと回しにしてしまいがちなのが医療保険や生命保険。今回は、実際のところ入っておくべきなのか、もし入るならどんなタイプを選べばいいのか、アラサー女性と保険について解説していきます。
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今、お金に余裕がないなら無理して入らなくてもOK
アラサーのうちは無理をしてまで保険に加入しなくても大丈夫です。むしろ保険料のせいで貯金ができないほうが心配です。貯金がないといざというときの生活費や最低限の医療費も払えなくなってしまいます。
保険には医療費と生活費を補う目的がありますが、日本には医療費による出費を抑えられる「高額医療費制度」というシステムがあり、活用すれば100万円が8万円程度になるレベルで支払いを減額することができます。
しかも、通常はいったん自分で支払ったあとに申請して差額分が返ってくるというシステムですが、帰ってくるまでに3か月程度と長い期間がかかってしまうため一時的な支払いが大きな負担になってしまいます。事前申請をして「限度額適用認定証」を持っていれば支払う段階で金額を安く抑えられますよ。
健康保険組合の窓口や郵送で「健康保険限度額適用認定申請書」をとり寄せてみましょう。
選ぶなら掛け捨てタイプの基本プラン
保険には、保険料は安いものの満期になってもお金が戻ってこない「掛け捨てタイプ」と、高い保険料を払い続けるものの満期になれば利率分プラスしてお金が返ってくる「積み立てタイプ」があります。
まず、よっぽどお金に余裕がない限り積み立てタイプはおすすめしません。事情があって途中で解約してしまったら、高い保険料を払っていても払い込んだ分が満額は戻ってこず、別の保険商品に切り替えるタイミングも難しいからです。
一方、掛け捨てタイプは、解約してもお金は返ってきませんが、その分保険料は安く、好きなタイミングで自分に合った保険に切り替えることができます。アラサー世代のうちは、基本の医療保険に加入しておくだけでもいいかもしれません。医療保険には、女性用のオプションプランがあるのですが、たいていの医療保険には、最低限の保障は入っているのであえて追加する必要もないでしょう。オプションをつけると保険料も高くなっていくので、プラスするならリアルに病気が心配になってきたころになってからでいいと思いますよ。
妊娠をしたら入れない保険もある
ただし、年齢とは関係なく女性が保険について考えなくてはいけないのは妊娠を考えたタイミングです。医療保険の中には妊娠27週目以降になると入れない保険があるんです。
さらに、妊娠中の経過や出産の状況によっては、産後も子宮や卵巣などの病気に関する保障がつかなくなったり、もしつけられても保険料が高くなったりというケースもあります。妊娠する可能性が出てきたら保険について考えましょう。
イラスト/うつみ ちはる 取材・文/浜田 彩