スイスというと山のイメージがある人も多いと思います。自然が豊かな国という印象です。そんなスイス、じつは世界のなかでもワインの生産量が多い国だといいます。今回、世界遺産にも登録されているスイスのブドウ畑を列車に乗って旅するツアーに参加してきました。ワインのテイスティングもできるという楽しいツアーです。
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日本ではあまり知られていない、スイスのワイン
秋といえば収穫の時季。スイスも秋になると、栗やキノコ、カボチャなどおいしいものがたくさん店頭に並ぶようになります。同時に、この時期まさに収穫シーズンとなるのが、ワイン用のブドウ。「スイスでワイン?」と疑問に思われるかもしれませんが、じつはスイスは、ワインの生産量・消費量が多い国のひとつなのです。ただ、イタリアやフランス、ドイツなどほかのワイン大国たちと比べて輸出量が非常に少なく、全生産量のたった0.5%~1%ほどしか輸出していません。どうりで日本を含む海外で、スイスのワインをあまり見かけないはずですね。
さて、全国で見られるスイスのブドウ畑の中でも、西部フランス語圏ローザンヌからモントルー・ヴヴェイにあるブドウ畑は、とてもフォトジェニック。特にラヴォー地区にあるブドウ畑は、ユネスコの世界遺産にも登録されており、納得の絶景が広がる地域となっています。
こうして広がるブドウ畑を見ていると、その美しい風景だけでは飽き足らず、スイスのワインもいろいろと試飲してみたい!という気分になります。そんな方におススメなのは、ミニトレインに乗ってラヴォー地区内のブドウ畑の中を走り、さらに地元のワインもテイスティングできる、ラヴォー・エクスプレスという観光列車ツアー。
というわけで、さっそくかわいらしい汽車型トレインに乗り込み、ツアー体験へ! 列車でのんびりブドウ畑の中の小道を30分ほど走っていくと、あるバーの前で停車。どうやらそこでワインテイスティングができるよう。中に入ると、店のスタッフが3種類ほどのワインを、次々に注いでいってくれます。スイスのワインもほかの国同様、赤・ロゼ・白の3種類がありますが、スイスには「アペロ」と呼ばれる、お酒とおつまみを楽しむ文化があるため、軽くて飲みやすい白ワインが特に好まれているようです。
今回のテイスティングでは、白ワインとロゼワインを試飲させてもらいました。飲みやすくておいしかった!
その後は再びミニトレインに乗り込み、無事ツアーは終了。テイスティングに使った小さなワイングラスは、記念にもらうことができます。それにしても、小さなワイングラスでとはいえ、3杯分も飲めばかなり酔っぱらってしまいそう――ツアーに参加された後は、どうか気をつけて帰られますように。
◆LAVAUX EXPRESS◆
住所: Case postale 153, 1095 Lutry, Suisse
営業日:春季~秋季。ツアーにより営業日が異なるので、ホームページでご確認ください。
料金: 15スイスフラン~25スイスフラン(ルート・ツアー内容により異なります)
所用時間:1時間~2時間(ルート・ツアー内容により異なります)
TEL: +41 (0)848 848 791
ホームページ: https://www.lavauxexpress.ch/en/courses/
写真・文/小島瑞生、ホリ・コミュニケーション