かの有名な喜劇王・チャップリン。そのチャップリンの世界を楽しめるミュージアムが意外にもスイスにあると聞いて、行ってみました。映画のシーンが再現されていたり、晩年を過ごしたというチャップリンの私生活を垣間見ることもできるという、ファンならずとも楽しめる要素がたくさんある素敵なミュージアムなんです。
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アメリカでの成功後、スイスへ移住したチャップリン一家
2016年4月、チャップリン博物館がスイスにオープンしました。その名も『チャップリンズワールド(Chaplin’s World)』。イギリス出身の喜劇役者・映画監督・作曲者だったチャーリー・チャップリンを知る人は多いと思いますが、その彼がスイスのコルジエ ・シュール・ヴヴェイという村で、25年もの間家族とともに晩年暮らしていたことは、あまり知られていないかもしれません。
博物館建設決定から実際の開館までさまざまな紆余曲折があり、オープンするまでに16年もかかったこのミュージアム。チャップリンと妻のウーナ、8人の子どもたちが住んでいた邸宅と、その広大な敷地をまるごとミュージアムにしており、チャップリン自身とその作品を、当時の世界情勢や時代ともからめて展示しています。
敷地内に新築された「スタジオ」は、ミュージアムで一番のハイライト。チャップリンの作品のワンシーンが、セットと映像によってわかりやすく紹介されています。まるで本物の映画のセット内を見学しているような気分になれ、とても楽しい! それぞれの作品にまつわるトリビアや、裏話的な話もたくさん知ることができます。
チャップリン邸では、実際の生活を想像できる
スタジオへ行った後は、チャップリン家の旧邸宅へ。そこにはチャップリン家のスイスでのプライベート生活が収められ、溢れんばかりの家族写真や映像を見ることができるようになっています。多くの部屋が一般公開されており、邸宅内の家具や調度品も一部複製されている以外は、当時実際に使用されていたものが保存されているのだとか。
さらに、何ヘクタールもある庭園には、樹齢が何百年もある古くて大きな樹木、そしてリンゴや桜といった木々が多く植えられています。庭の遊歩道をのんびり散策しながら、チャップリン一家はそこで四季の移り変わりや、鹿やキツネといった野生動物たちと親しんでいたのだそう。
チャップリンのファンのみならず、チャップリンのことをあまり知らない、映画も見たことがない、という方も楽しめるミュージアムですので、スイスを訪れる機会があれば、ぜひ旅の予定にチャップリン博物館も加えてみてはいかがでしょうか。
◆チャップリン博物館(Chaplin’s World)◆
住所/Route du Fenil 2 CH – 1804 Corsier sur Vevey
ホームページ/ https://www.chaplinsworld.com/
開館時間/日によって異なるため、カレンダーをご確認ください。
料金/おとな: 25スイスフラン 学生: 23スイスフラン こども:(6歳~15歳)18スイスフラン 6歳以下は無料
写真・文/小島瑞生、ホリ・コミュニケーション