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足つぼマッサージだけじゃない! 角質や爪があっという間につるぴか! 中国の「修脚店」でフットケア
修脚って聞いたことがありますか? 文字通り脚を修復してくれる、フットケアのこと。中国では街のあちこちに見かける、一般的ないわば「脚の修理店」です。みなさんにおなじみなのは、足つぼマッサージかもしれませんが、これからはマッサージ同様、修脚店にもぜひ足を運んでみることをおすすめします。
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負担がかかり角質がかたくなった足をケアしてくれる専門店
夏に素足でサンダルをはく機会が多いときには気になるかかとですが、じつは空気が乾燥する冬場に悪化することも多く、カサカサと乾燥したかかとが一度ひび割れると、治るのに時間がかかり、歩くたびに走る激痛、ストッキングやタイツに引っかかるなど、思うだけで痛くなる辛い悩みですね。
足には毎日数百トンの力がかかっているとされ、古い角質が硬くなり乾燥したかかとがひび割れるのはこの圧力によるもの。一度ひび割れてしまうと、外側からいくら保湿をしてもなかなか治らないことも多いですね。足裏は生活しているうえで、圧力がかかりダメージが大きい部分とも言えます。それでも人前に出すことが少ないせいか、ケアを怠りがちな部分でもあるのが事実です。日本では自宅でできるセルフケアグッズや、専用の保湿クリーム、医薬品も流通していますが、中国では修脚店へ出かけるという便利な選択肢があるのです。
修脚は中国伝統の医術と、刀法を用いた技術。足の皮膚と爪をケアし、初期の水虫やウオノメ、巻き爪の処置もしてくれます。修脚は、按摩、針灸とともに中国の三大国術と称される専門職。紀元前1300年の甲骨文字で書かれた文書に修脚についての記載があるほか、隋の時代の文書にははっきりとその存在が記されているとか。当初は市場や路上で露店展開していた修脚は、やがて専門店へと変わって行った歴史ある技巧なのです。
修脚店にはいって、ケアしてみた!
修脚は足つぼマッサージと一緒に施術されることも多いです。あらかじめ予約することも可能ですし、マッサージ店で按摩師が「足裏の角質が厚いから、修脚師を呼ぼうか?」と聞かれることもあります。手配をお願いするとマッサージと同時進行で行ってくれるので、時間もそれほどかかりません。もちろん修脚専門店も多くあり、中を覗くとリラックスできる椅子が数台並んだシンプルな店内です。
着席すると用意される薬草の入った熱めのお湯に足をつけます。足湯を20分ほど続けていると、足だけでなく温まった血流が全身を流れ、冬でも汗ばむほど体が温まってきます。そしてほどよくやわらかくなった足裏を修脚師が細かくチェック、施術が始まります。デリケートな足裏部分のため修脚師は頭にライトを装着、長いヘラのようなナイフで分厚くなった角質を慎重にそぎ落としていきます。かかとだけでなく、親指のつけ根や指の腹部分など角質が固くなっている部分に焦点を当てて、あっという間につるつるに。さらに足の爪をキレイに整え、周りの厚くなった皮も取り除いてくれます。気がつけば、ペディキュア店で仕上げたような足に生まれ変わります。
専門店は旅行者にとってちょっと入りにくい雰囲気ですが、お値段も1000円前後とリーズナブル。地元の人たちは老若男女問わず気軽に利用しているのでチャレンジしてみましょう!
写真・文/伊勢本ゆかり、ホリ・コミュニケーション