世界遺産、カナディアンロッキーや、オーロラ観光の拠点となるイエローナイフへの玄関口、カルガリー空港。人気の観光地への足掛かりとなるほか、カナダ国内で4番目に大きな都市にある空港ということもあり、2018年には年間1700万人以上が利用しました。さらに、カルガリーのあるアルバータ州は、石油産業の中心地。カナダで唯一、州税を課税していない、カナダ国民に「お金持ち」の州との評判があります。そんなアルバータ州にある、カルガリー空港では、国際線ターミナルの新規オープンをはじめ、インフラ整備がここ数年進んでいて、ハードだけでなくソフトの面でさまざまなサービスを提供してくれています。
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カルガリー空港ってどんなところ?
さて、カルガリー空港に到着してまず最初に、「何これ?」と利用者の目を引くのが、出発ロビーへの移動に利用できるシャトルサービスでしょう。屋内の通路が、歩行者用とシャトル用に区切られているのです。バンクーバー空港などでは、高齢者や障がい者などは航空会社が提供するゴルフカートに乗せてもらって移動したりします。地上勤務職員が車椅子を押す日本と比べて効率がいいな、と思いますが、歩いている旅行者の間を縫って走らせる必要があり、混雑時は運転するスタッフも大変そうです。一方、カルガリー空港では、ゴルフカートからさらに進んだYYC LINK passenger Shuttleと呼ばれるシャトルが、専用車線をスーッと走っていきます。シャトルは10人乗りで、車椅子にも対応。ターミナル内にはムービングウォークもあるものの、空港内の移動は距離があります。その点、シャトルだとあっという間に到着するので快適です。
ほかにも利用者から好評を得ているのが、空港内にあるヨガやストレッチができるエリアです。狭い空間でじっと過ごさなければいけない飛行機での移動は疲れます。乗り継ぎ待ちの間、あるいは搭乗前に、ヨガやストレッチして体をほぐすことで、リラックスすることができ、フライトを少しでも快適にするのにおススメです。ヨガマットやヨガブロックも用意されているのも嬉しい限り。このエリアを24時間、無料で気軽に利用できるというのは、とても魅力的です。
さらに空港内では、セラピードッグ、セラピーキャットがボランティアと一緒に活躍しています。これらの犬や猫は「pet me」と書かれたベストを着用。一目で空港のセラピードッグ、セラピーキャットだと分かります。pet(ペット)はいわゆるペット以外にも「ナデナデする」という意味があるので、「pet me」だと「ナデてください」。すなわち、彼らを見かけたら、ナデてもOK。飛行機が遅れてイライラしているときも、心を落ち着かせて、癒やしてくれます。
サービスが充実しているので、次回、カルガリー空港に行くときには、早めに空港に到着して、いくつか利用することになりそうです。みなさんも訪れる機会があったら、ぜひ空港内をゆっくりしてみることをおすすめします。
文/西川桂子、ホリ・コミュニケーション