新年の目標に「今年こそちゃんと貯金をしよう!」と決めた、という人も多いのではないでしょうか? でも、日々の生活や趣味にお金を使っていると、目標としてる貯金額がどうしても貯められない…。そんな人は、まずは毎月の支出から見直してみる必要があります。今回は、1年間での貯金額の目標を「100万円」としたときの貯金をするときのコツについて、ファイナンシャルプランナーの横川楓先生にお話を伺いました。
Contents 目次
100万円貯めたいけど、月にどれくらいの貯金が目安?
1年で100万円を貯めるためには、単純計算をすれば毎月約8万4千円を貯めていかなければならないことになります。ひとり暮らしのアラサー独身女性にとって、家賃の支払いや日々の出費も考えると、毎月8万円を貯金に回すのってなかなか難しいという人が多いのではないでしょうか。がんばればできるかもというぎりぎりの目標として、毎月5万円を貯金に回して12か月で60万円、ボーナス年2回で20万円ずつを2回貯めて40万円で合計が100万円というのがいちばんわかりやすい金額です。ですが、毎月の貯金額を決めるよりも、貯金をしていくうえで大切なことがいくつかあります。
貯金を成功させるコツは「支出の管理」
1年で100万円の貯金をしようと思っても、収入はいきなり増えるわけではないので、結局は毎月の自分の収入から貯めていくお金を捻出しなければなりません。そこでまず考えてほしいのは、支出の見直しです。収入は自分の裁量でいきなり変えることはできませんが、どれにどのくらいお金を使うかを決めるのは自分です。貯金を成功させるために、まずは家計簿をつけるなど支出の管理をしっかりして、自分のお金の使い方を把握しながら、ムダ遣いを洗い出し、削れるものはしっかり削っていきましょう。「月にいくら貯める」と、月の貯金額をあらかじめ決めるのも大事ですが、そもそも無理な金額を決めてしまっては意味がありません。まずは自分がいくらお金を残していけるか、現状を把握することが大事なのです。
失敗しがちなポイントは?
無理な目標金額を決めず、自分にできる範囲で貯金をすると決めたら、貯金に回すお金はふだんのお金とは切り離して、“なかったもの”として考えましょう。当たり前のことですが、ちょっと今月ピンチだからと貯金用のお金を使ってしまってはもちろんダメです。貯金用の口座を別に作ってお給料が入ったらすぐにお金を移動させたり、コンビニなどでついお金をおろしてしまうという人は家でタンス預金をしていくなど、月にいくら貯金をしていくと決めたら、そのお金はもとの手取りからなかったものとして残りのお金で毎月の生活のやりくりをしてみてください。
節約以外にも、お金を増やす努力も必要!
1年で100万円貯めるというのはなかなかハードです。がんばってムダを省いて節約をして1、2万円を浮かせることは簡単にできるかもしれませんが、それ以上となるとなかなか難しいもの。本気で貯めるお金を増やしていくとすると、収入自体も増やしていかなければなりません。休みの日の午前中だけ副業をすると決めたり、収入自体を今後増やすためのスキルアップの勉強をしてみるなど、自分でお金を増やす努力も必要です。
また、貯金だけではお金を増やすことはできませんが、「つみたてNISA」や「一般NISA」などいつでも換金することのできる投資の仕組みを使って、少しずつお金自体を増やしていくというのも選択肢に入れてみましょう。
無理な目標を決めると、うまくいかずにやる気もなくなってしまいます。毎月のお給料から5万円、ボーナス1回で20万円。その金額を無理やり貯めていくのではなく、支出を見直して、収入が増やせそうなら増やして、まずはそこまで貯めていくような環境を整えることを目指してみましょう。
イラスト/うつみ ちはる