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【連載】アスリート、ダンサー、アーティスト…プロフェッショナルな人に訊く! 美ボディの秘訣 vol.1 上野水香さん <食生活編>

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【連載】アスリート、ダンサー、アーティスト…プロフェッショナルな人に訊く! 美ボディの秘訣 vol.1 上野水香さん <食生活編>

体を極限まで駆使し、超人的なパフォーマンスでつねに私たちに感動を与えてくれるアスリートやダンサーたち。日々のたゆまぬ努力に裏打ちされた、美ボディをつくる秘訣とは?
記念すべき第1回目は、日本を代表するトッププリマの上野水香さん。日本人離れした長い手脚と等身バランス、バレリーナ特有のしなやかで美しい筋肉…それらからくり出されるたしかな技術と表現力は、長年にわたり多くの人たちを魅了し続けています。
今回は、そんな上野さんの食生活にフォーカスし、“美ボディ”の秘訣を教えていただきました。

Contents 目次

じつは太りやすい食べものが好き。ムリにガマンはせずに、
玄米を食べたり、こまめにマッサージするようにしています

――上野さんが出演されるバレエ公演を長年拝見してきて、ずっと変わらずに美しいスタイルをキープされていらっしゃいますが、食生活で気をつけていることはありますか? もともと太りにくい体質でもあるとは思うのですが。

私、すごく太りやすいんですよ。

――えっ!? バレリーナの方はみなさんスリムですけれど、そのなかでも上野さんはひときわスリムなのでものすごく意外です!

じつは、太りやすい体質なんです(笑)。食べることが大好きで、食べたら食べただけ如実に体型に出ますよ。気を許すとすぐに太ってしまうので、体型を維持することがものすごく大変です。
おまけに、好きな食べものが、炭水化物やお肉、甘いもの…といった太りやすい食べものばかりで。パンにも目がないです。改めてこう並べてみると、太りやすいものばかりですね(笑)。
もちろんお米も大好きなのですが、白米だけでなく玄米も好きなので、最近はできるだけ玄米を選ぶよう心がけています。基本的にあまり外食はしないのですが、赤坂のBizタワー内にある「げんまい食堂 SMILE KITCHEN」は最近お気に入りで、たまにひとりでふらっと行きます。玄米がおいしいだけでなく、おかずの種類がとても豊富なので、飽きがこないのも魅力。おいしくてヘルシーなので、とても重宝しています。

――玄米は白米に比べて低糖質で低カロリーですし、ビタミンや食物繊維もとれていいですね。ほかに何か気をつけていることはありますか?

食べすぎた翌日は、顔などがすごくむくむんです。そんなときは、この「リファ エスカラット レイ」で、フェイスラインにそってコロコロ転がしてしてほぐします。小さいけれど、顔のお肉をしっかりつまんでくれるんですよ。10分くらいマッサージするだけで、むくみがとれます。

また、顔以外にも、フェイスラインからデコルテに向けてリンパを流すように動かしたり、首から肩に向けてコロコロしたりするだけで、すごくスッキリします。毎日バッグにしのばせて、いつでもどこでも、気になったときにササっとマッサージするようにしています。気づいたときにこまめにケアしておくと、手遅れにならないと思うので。
旅行先はもちろん、海外公演にも持っていきます。もう、手放せない“お守り”みたいな感じですね(笑)。

ダンサーは体を動かすことが基本。
たんぱく質をしっかりとって筋肉量をキープ

――こまめにケアすることが大事…本当にそう思います。ほうっておくと解消するまでに相当努力が必要になりますよね。ほかに、例えば食材の選び方や食べ方などで工夫されていることはありますか?

とくに“ダイエット”というわけではないのですが、たんぱく質を積極的にとるようにしています。お肉は脂が少なめのものを選ぶようにして、あとはお豆腐やお魚からもとりますね。

というのも、やはりダンサーは体を使って踊ることが仕事ですから、ただやせていればいいというわけではなく、筋肉量をある程度以上に維持していなければいけません。
見た目の美しさも大切ですが、適切な量の筋肉をつけて、つねに「体が冴えている状態」にしておく必要があります。
体が冴えていない状態だと、踊りにキレがなくなりますし、ケガにつながることも。ケガは、ダンサーにとって致命傷ですから、とにかくケガをしないことが大切。
あとは、野菜とかビタミンはなるべくとるよう心がけています。

とはいえ、それでも公演の本番直前の食事は、ふだんより少し控え目にするようにしています。公演前は、稽古やリハーサルがハードになるため、運動量が増え、徐々に体も絞れてくるのですが、さらに食事を控えて体を絞る努力はしていますね。
お客さまに、できる限り美しい踊りを観ていただきたいので、そこは慎重に調整します。

鏡に映った自分の姿が踊りに影響を与えるので
つねに納得のいく自分でありたい

――公演本番までにいろいろと調整して体をつくり、その公演後はどうなるのでしょうか?

もちろん、公演が終わったら食べるようになります。しばらく公演がないと、ずっと食べ続けるので太ります(笑)。
ただ、これまで長年、この「絞る」「太る」をくり返してきたのですが、年齢も重ねてきて、さすがにこのままだとよくないな、と。最近は、公演がある・ないにかかわらず、ふだんから気をつけるようになりました。たとえば、食べる日があってもいいけれど、食べたら次の日はできるだけ食べすぎないようにしよう、とか。2日くらいのスパンで、帳尻を合わせるようにしています。

以前は、本番さえキレイに体を絞れていればいいと思っていたのですが、職業柄、「やっぱりいつもキレイじゃないとダメだな…」と思うようになりました。
バレエのレッスンや稽古は、つねに鏡で全身を見ながら行いますから、今さらですけど、鏡に映った自分の姿が納得いくものでないと、精神的にもあまりいい影響を与えないことに気づいて。レオタードを着ていると、「ちょっとお腹周りがふっくらしたかも」「背中の筋肉がたるんだ気がする…」など、体のラインが顕著にわかって落ち込んだりするので、そうならないためにも、今はコントロールするようにしています。

最近はジムにも行き始めて、マシンを使って体を動かす程度ではあるものの、バレエ以外にも補助トレーニングをすることで、精神的にも肉体的にも充実しますし、それが踊りにもいい作用をもたらしている気がするのでコンスタントに通うようにしています。

食欲がないときに食べると疲れるので食事をとらないことも大切。
つねに体の声をしっかり聞くようにしています

――海外公演にもよく行かれていらっしゃいますが、海外での食事はどうされているのですか?

外に食べに行くこともありますが、スケジュールが多忙で行けないことも多々あるので、日本からスープや乾麺などを必ず持って行くようにしています。
基本的には、食事をするよう心がけていますが、疲れて体力が落ちているときに食べると、胃などの内臓に負担がかかるからか、よけい疲れてしまうことがあるんです。そうすると、当然踊りにもいい影響がないので、あえて食を減らすことで体をもたせるようにすることも。
私にとっては、体が求めている、欲していることをするのがいちばんいいのではないか、と。食べたいと思ったときは食べればいいし、疲れていて「今、ちょっと体が受けつけないかも…」というときには、食べないほうが元気だったりすることもあるんですよね。
ですので、一概にこうすればいいというのはなくて、つねに自分の体の状態と向き合いながら、体の声を聞きながら、食生活を考えるようにしています。

美ボディの秘訣<食生活編>

  1. できるだけ玄米を選ぶ
  2. 食べすぎはこまめにケアで解消
  3. 筋量をキープするためにたんぱく質をしっかりとる
  4. 鏡に映る自分の姿とつねに向き合う
  5. つねに体の声を聞いて食事の量を考える

■リファエスカラットレイ/MTG
https://www.mtgec.jp/shop/g/g9941601001/

■げんまい食堂 SMILE KITCHEN
https://mitsui-shopping-park.com/urban/akasakabiztower-sd/store/600157.html

上野水香(うえの・みずか) profile
5歳よりバレエを始める。1989年埼玉全国舞踊コンクール、ジュニアの部第1位。93年、15歳でローザンヌ国際バレエコンクールにてスカラシップ賞を受賞した後、モナコのプリンセス・グレース・クラシック・ダンス・アカデミーに2年間留学。主席で卒業後、帰国し、古典全幕作品やローラン・プティ作品に数々主演。2004年、東京バレエ団に入団。『ドン・キホーテ』キトリ、『白鳥の湖』オデット/オディール、『眠れる森の美女』オーロラ姫、『ラ・バヤデール』ニキヤ、『ジゼル』ジゼルなど、数々の作品で主演。故モーリス・ベジャールの名作『ボレロ』では、日本人女性でただひとり“メロディ”を踊ることを許されたダンサーとしても知られる。著書に『上野水香―バレリーナ・スピリット』『MIZUKA バレリーナ上野水香のすべて』(ともに新書館)などがある。

撮影/松橋晶子 取材・撮影協力/チャイコフスキー記念東京バレエ団 取材・文/FYTTE編集部

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