今やダイエットの王道として注目をされている糖質制限。「糖」といえば、ごはんや麺類などの炭水化物や、甘いスイーツや飲みものに多く含まれていますが、フルーツの果糖はどうなのでしょう? たくさん食べても血糖値が上がりにくいフルーツ「キウイ」について、管理栄養士の足立香代子先生からお話を伺いました。
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糖質制限中はフルーツもNG!?
砂糖そのものはもちろん、炭水化物やいも類etc. これらに多く含まれる「糖質」は、ダイエットの敵として何かと目の敵にされがちです。みずみずしくておいしい「フルーツ」も、そのひとつと言えるでしょう。ところが、それは全くの誤解だったよう。それを詳しく説明してくれたのは、キウイの有名ブランド「ゼスプリ」によって開催されたセミナー「ズルイ果物の食べ方」。一体、何がズルイのか!? それは「たくさん食べても、血糖値が上がりにくい」という点です。
太る原因は、糖質をとることそのものではなく、「食後血糖値の急上昇」にあると話してくれたのは、管理栄養士の足立香代子先生。
「血糖値が上がることは悪いこと!と思っている人も多いようですが、それは極端な話であり、そもそも血糖値が上がらないと人間は活動することができません。体に悪いのは過剰に急上昇する、食後過血糖です。急激に血糖値が上がると血液中にインスリンが大量に分泌され、余分な糖を脂肪としてため込みます。しかしフルーツは食後過血糖になりにくい食材。糖質を含むからといって、避ける必要はありません。中でも血糖値が上がりにくいのは、キウイとリンゴなんですよ」
フルーツに含まれる甘みは全て、「果糖」と思われがちですが、実は砂糖(しょ糖)とブドウ糖も含まれます。果糖は他2種に比べると、血糖値が上がりにくいのが特徴。リンゴとキウイは果糖の含まれる割合が多いため、太りにくいと言えるのです。逆に血糖値が上がりやすいのは、「しょ糖」が多く含まれる、バナナ、パイナップル、みかん。
血糖値を急上昇させないためには「食物繊維」も重要ですが、その含有量もキウイがダントツ。100gあたり、りんごが1.4g、バナナが1.1gであるのに対し、キウイは3gも(あんな手のひらサイズの小ぶりな果実のどこに……と、つい驚きが!)。
ちなみに市販のジュースの原料として使われることの多い「果糖ぶどう糖液糖」というのは、フルーツの果糖とは別モノ。とうもろこしのでんぷんからつくられたもので、血糖値が上がりやすい糖質の部類です。
食べても太りにくいキウイ。セミナーではキウイを食べたときの食後血糖値を計測した内容が発表されました。