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ダイエットや美容のために食べるものに配慮すべきなのは当然。では、食べものを変えると、どれくらいで体に影響が現れてくるのでしょう。最新の研究によると、その効果が思いのほか速いことが明らかに。その秘密は腸内細菌にあるようです。
食べるものは体にどう影響?
何を食べるかは体にとって重要。フルーツをいっぱい食べるのか、よく肉を食べているのか、魚を食べることが多いのか。または低脂肪なのか高脂肪なのか、その味つけがどうなのか。料理の仕方でも、揚げものばかりでは望ましいとはいえないかもしれません。
このたび米国ハーバード大学の研究グループが、何を食べるか、あるいはどのように料理するかによって、体に現れる影響がどう違うのかを報告。その研究によると、体に現れる変化は思いのほか速いことが判明しました。食べものはもとより、調理法によっても、影響の現れ方は変わってくるようです。
腸内細菌の変化がすぐに現れる
研究でわかったのは、食べるものが何であるか、またはどんなふうに食べるかで、体はすぐさま変化するということ。研究グループが注目したのは腸内細菌の集まりである腸内フローラの変化です。
動物実験では、肉やさつまいもの調理法を変えて、腸内細菌の変化を調べました。すると肉では変化はなかったのですが、さつまいもはよく調理した場合と生の場合で腸内細菌が変化することがわかりました。また、さらなる検討により、腸内細菌に変化が出るのは、でんぷん質の変化が影響していることが明らかに。研究グループによると、こうした変化は人でも速やかに現れると考えられました。
食べるものを変えると、腸内細菌が変わり、体は意外とすぐに変化するという結果から、さまざまな食品をバランスよく食べることが、健康的な胃腸を保つにも重要といえるでしょう。腸の健康は、美容やダイエットなどにも影響することがわかってきていますから、気にしておきたい研究結果です。
<参考文献>
You are what you eat — and how you cook it
https://news.harvard.edu/gazette/story/2019/10/study-finds-gut-microbes-adapt-quickly-to-changes-in-food-preparation/
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星 良孝 <ステラ・メディックス>
ステラ・メディックス代表取締役社長/編集者 獣医師 専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修をサポートしている。代表取締役の星良孝は、東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。https://stellamedix.jp
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