骨を健康にし、同時に筋力アップ効果も期待できる美骨トレーニング「階段下り」。前回は基本の階段下りの方法を紹介しましたが、今回は下り方をアレンジした、効果アップバージョンを紹介します。引き続き、プロトレーナーの坂詰真二さんに教えてもらいました。
Contents 目次
高いところから低いところへの移動はラク
「階段を下りる」ことにさまざまな効果があると聞いても、息が上がったり、太ももがパンパンになったりする「階段上り」のようにキツくはないから、「それほど効果はないのでは?」と思ってしまいますよね。でも、「その『キツくない』ことが、『階段下り』のポイント」だと坂詰さんはいいます。
「高いところから低いところに移動するので、エネルギーはあまり必要ではありません。運動強度でいうと、速歩きと同程度です。それなのに、骨と筋肉を刺激できるのが『階段下り』なのです。階段を上ることに躊躇はしても、階段下りなら『下りてみよう』と思いますよね。このハードルの低さやストレスのなさが、取り入れやすさにつながり、効果にもあらわれるのです」
1日100段を目安に、一段ずつゆっくりと
骨を健康にし、筋肉にも刺激を与えるためには、1日にどれくらいの階段を下りるのが理想でしょうか。
「階段100段分で、ビルのフロアだと4階分くらいです。時間にすると約1分ですが、それでも週に2~3回でOKです。ただし、安全面から、ヒールの高い靴をはいて行うのはNG。手すりを持ち、一段ずつゆっくり階段を下りて、骨と筋肉にしっかり刺激を与えましょう」
ラクなのに効果的な「階段下り」。今回は、その効果をさらにアップするアレンジ版の階段下りを紹介します!
つま先下り
つま先から着地し、次にかかとを着地させる下り方です。基本の姿勢で階段を下りることに慣れたら、着地の順番を意識して下りてみましょう。
<1>
片手で手すりをつかむ、または手すりに軽く触れます。背すじを伸ばし、目線はやや斜め下に。両足のつま先とひざを正面に向け、足首を伸ばして左脚を前に振り出します。
<2>
前に振り出した左脚を、1つ下の段でつま先から着地させます。続いて、かかとも着地させ、体重を乗せます。右脚を1段下ろし、両足を同じ段でそろえたら、今度は右脚から下ろします。同じように、つま先から着地させ、続けてかかとで着地。手すりをつかんだ手をズラしながら、これをくり返します。
<NG>
足の小指側(外側)に体重をかけないように注意。骨への衝撃が逃げるだけでなく、足首を捻挫してしまう危険があります。
かかと下り
骨や筋肉に強い刺激を与えられる下り方です。後ろ脚に体重を残さず、前に振り出した脚が着地するときに、瞬間的にしっかり体重をかけるのがポイントです。つま先下りに慣れたら取り入れましょう。
<1>
片手で手すりをつかむ、または手すりに軽く触れます。背すじを伸ばして目線はやや斜め下に、両足のつま先とひざは正面に向けて。つま先を引き上げ、左脚を前に大きく振り出します。
<2>
前に振り出した左脚を1つ下の段で着地させます。足を落とすように足裏全体で着地し、左脚に体重をかけます。右脚も1段下ろし、両足を同じ段でそろえたら、今度は右脚から下ろします。同じように、足裏全体で着地し、右脚に体重をかけます。手すりをつかんだ手をズラしながら、これをくり返します。
美骨トレをもっとくわしく知りたい人はこちら!
撮影/徳永徹 ヘア&メイク/斉藤節子 モデル/安田奈々 取材・文/馬渕綾子